千葉県酒々井町と全国古民家再生協会が連携協定締結
〜古民家再生協会、千葉県内で初めての連携協定を締結〜
令和2年8月31日、一般社団法人全国古民家再生協会(理事長:山中 美登樹・東京都港区北青山)は千葉県酒々井町(町長:小坂 泰久)と空き家古民家に関する包括的連携に関する協定を締結したことをお知らせ致します。
協定締結の背景
酒々井町では生活様式の変化や古民家の維持・管理の難しさ、所有者の高齢化などで住む人がいなくなる建物が多く、空き家の発生抑制や空き家になった際の管理なども課題となっています。酒々井町ではこの空き家古民家を活かした町づくりに乗り出すことを決め、歴史的な景観の維持に加え、空き家発生を予防し、町の活性化を促進するために全国古民家再生協会と連携協定を締結することとなりました。
今後の計画について
古民家を伝統工法で建てられた築50年以上経過した建物と定義し、その古民家の所有者から理解を得て、順次、木造住宅簡易鑑定(※1)や古民家鑑定(※2)・調査を実施し、外観を残しながら内部を改築するなどして住み続けてもらうことや、新たに酒々井町に移り住んでもらうことを目的とする利活用の方策を検討していきます。
町内ではすでに、木造住宅簡易鑑定を行いたいという物件が数十件あり、まずはそういった物件の鑑定を行い、古民家・空き家の利活用を推進していくことを計画の第一歩としております。
※1 シルバー人材センター登録の高齢者を活用し、木造住宅を簡易的に鑑定すること。古民家再生協会はシルバー人材センターとも連携も行い、高齢者の活躍の場を提供することも行っています。
※2 古民家を総合的に鑑定し、歴史的文化的な価値を鑑定するもの。古民家鑑定士は国内に延べ18,000人程度おり、酒々井町 小坂町長も古民家鑑定士の資格を保有されています。
酒々井町とは?
酒々井町は佐倉市・成田市の間に所在しており、戦国時代には千葉市の居城が築かれ、江戸時代には成田や芝山に向かう街道の宿場町として栄えた町です。町中心部には江戸から明治期にかけてたてられた伝統的な建物が多く点在しており、かつての時代の賑わいが感じられる町並みを有しております。1889年に開始された近代的自治体制度で町となった酒々井町は現在まで一度も合併することなく、今もなお酒々井町として名を残しています。
協定を締結して
協定を締結して、酒々井町 小坂町長は、
「町内には築150年程度の古民家が100棟弱残っており、そのような建物は歴史的・文化的な価値だけでなく、代々そこで生活してきた人々の歴史があります。そういったものも含めてしっかりと未来に受け継いでいくことが、温かみのある地域づくりにつながると考えています。」と語った。