アフターコロナ 人材の都会から地方移動 検討するべき『Uターン・Jターン・Iターン』とは?

メリット・デメリットをご案内します。

2020-12-15 10:00

Uターン
地方から都市に移住した人が、再び故郷に戻ることを指します。
「新潟県の田舎に生まれ、進学を機に大阪府の中心地に移住。
大阪で就職し経験を積んだ後、生まれ故郷の新潟に戻る」
「福島県に生まれ、福島から東京へ転勤をしたが、
テレワークになった為、故郷の福島に家族と共に戻る」など、
都会で身につけた高いスキルは、地方でも生かすことができます。
そのような経験を歓迎する地方の企業も多いし、
この状況下、Uターンを考えている人が増加しています。

Jターン
地方出身の人が都会で就職し、その後、
地元に近い地方へ転職して移り住むことを指します。
「鹿児島出身の人が東京で就職し、
その後福岡へ転職して移住する」場合のことを指します。
地元に帰りたい思いはあるものの
出身地では希望する仕事を見つけることが難しい場合に、
地元へのアクセスのよい地方都市に移り住む人が多い傾向にあります。
ある程度の利便性があり、自然も多い土地で、
仕事がしたいなどという人には魅力的ではないでしょうか。

Iターン
都市部から出身地とは違う地方に移住して働くことを指します。
「東京都23区で生まれたが、
島での生活に憧れ沖縄県の離島に移住する」
などのケースが当てはまります。
田舎特有の豊かな自然や穏やかな生活環境などに魅力を感じて、
最近、Iターンを決意する人も少なくありません。

メリット ▼ Uターン・Jターン・Iターン共通▼
通勤ストレスから解放される

都会での生活にストレスを感じる理由のひとつに、
通勤時の電車混雑が挙げられます。
東京で働いている人の中には、
埼玉や神奈川から1~2時間かけて電車通勤している人も多く、
そういった人々にとって通勤ストレスからの解放は大きなメリット。
地方ではそもそも都会のように電車が混まない、
満員電車に乗らなくなった、通勤ストレスがなくなった、など
日々の疲れが軽減されたと感じる方は多いです。

生活費が安い
都会と地方の暮らしで最も違いが表れるのが生活費です。
まず、家賃の差は大きいでしょう。
東京23区内だと一人暮らし向けのワンルームマンションでも
家賃は8~10万円程度かかりますが、
地方の場合、住む場所によっては、
東京の半額以下の家賃で、築浅、設備の整ったマンションに住むことが可能です。
また、生鮮食品や外食費も地方はり安いので、
必然的に生活費は低く抑えられます。

多くの企業がまず面接をしてくれる
ひとつの求人募集枠に応募する人数が
都会と比べて少ないことから
企業もまずは求職者と会う機会をもって、
評価できる人、経験を探そうとする傾向にあります。
同じ職種・同じスキルレベルの人が
東京と福岡で転職活動をしたら、
内定数は福岡の方が多く出ると思います。
これは、中途採用を行う企業側も
地方には人材が、経験を積んだ人が少ないことがわかっているので、
いい人がいたら積極的に内定を出して採用したい、
と考えている場合が多く、
また、地方は一度就職すると、
結婚したり、将来を考え長く働く人が比較的多いので、
ポテンシャル採用で内定が出やすいです。
さらに、東京では新卒や20~30代の若手中心企業もありますが、
地方だと40代以降の採用にも前向きな企業が多い印象があります。

ワークライフバランスがとりやすい
Uターンを希望される方は結婚や子育て、
介護など家庭内事情による転職が多いので、
ワークライフバランスを重視する傾向にあります。
求人企業サイドも求職者のそういった事情を理解しており、
稼働時間や有給消化率など、
ワークライフバランスを保てる環境を用意できなければ
いい人材に入社してもらえないこと、
いい人材が応募してこないことを知っています。

家族や子供と過ごす時間を増やせる
遠い都会に出ていった子どもや兄弟のことを
心配しているご両親や家族を安心させるために、
Uターン・Jターン・Iターン転職をする人も多いようです。
自分も親も若いときには問題ありませんが、
年月を経ると皆年老いてきます。
年齢とともに病気やケガなどの心配ごとも増えてきます。
また、自分の家族ができ、子どもを伸び伸び育てたい、
地元で働きたい、と考えるようになってくると、
家族が増えたのを機に都会を離れることも考えることで、
50代、60代以降の自分を冷静に考えることができ、
伴い、家族との将来を見据えることができるのも
Uターン・Jターン・Iターン転職のメリットといえます。

デメリット▼Uターン・Jターン・Iターン共通▼

年収が下がる
一般的には地方に移住すると
「収入が減る」「下がる」と言われますが、
現在の状況からも、
大手企業が地方への移動を進めていることもあり、
これは一概に言えなくなってきています。
大体の目安でいうと、
東京で働いていた頃の10~15%くらい下がって、
年収400万円だった方は、
300~350万くらいを提示されるのが通常です。
全国一律の条件で求人を出すケースは少なくなっており、
地域採用など多様な採用方法で採用活動をしています。
前職より低い年収を提示されても、
家賃や生活費は地方の方が安いので、
実際の生活水準が下がるケースは少ないです。

求人数が少ない
東京と比較すると地方は企業数が少ないため、
必然的に求人数も少なくなります。
しかしながら、こちらも、政府の後押しもあってか、
首都圏への一極集中から地方への人材の分散、地域創生など、
人材を還流しようとする動きが盛んなこともあり、
企業の地方への移動は始まっています。
都会で働きながら情報収集をして、
いつかは希望の地域へと考えながら、
今はオンライン面接を実施している企業は大変多く、
「WEB面接実施中」「オンライン面接可能」などを中心に、
自分に合った求人が見つかるのを待つことが得策です。

家族がいる場合は同意が必須
自分一人で暮らしている方なら、ある程度気軽に地方へ、
または実家へ拠点を移すこともできるでしょう。
しかし、配偶者や子供がいるのであれば、
配偶者の勤務先や学校など家族の同意を得る必要があります。
配偶者も働いている場合、別々に暮らすのか、
仕事を辞めてもらって一緒に引越しをするのか、
という問題もあります。
子供の年齢によっては転校を伴うこともありますし、
引越しも大がかりになってしまいます。

根本的なライフスタイルの相違
都会ならではの遊びが好きな人には合わない
都会から地方に移ると、生活スタイルが一変します。
夜遅くまで行ける飲食店や大型のレジャー施設は減り、
休日に出かける場所も限られてしまいがちです。
にぎやかで人が多い場所が好きな人やまだまだ都会ならではの遊びや、
やりたいことが多い状態のままで地方に転職するとなると、
都会に戻りたくなってしまうかもしれません。
一方、キャンプ、登山、ハイキング、ダイビングやサーフィンと言った
自然に関するアクティビティが趣味の人は、
地方の暮らしが合うかもしれません。

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