岡山理大 柴原名誉教授に瑞宝中綬章/ 「錯体化学」の発展に大きく貢献し、高い国際評価
岡山理科大学(岡山市北区理大町)の柴原隆志(しばはら・たかし)名誉教授が、2019年春の叙勲で瑞宝中綬章(教育研究功労)を受章することになりました。伝達式は5月28日に行われます。
柴原名誉教授は、化学工学、環境化学、医学など多くの領域に関連する「錯体化学」の分野で、金属イオンをつなぎ合わせる硫黄の性質に注目。人間や他の生物の生命維持に欠かせない金属元素のモリブデンが硫黄によってつながった構造をもつ新しい化合物を、独創的な手法で創り出すことに成功しました。
さらに、それら化合物群の構造と性質を合わせて研究する手法によって、独自の研究分野を開拓しました。その成果として新しい反応を数多く発見し、錯体化学の発展に大きく貢献。学術論文誌に153編もの論文(英文)を発表しています。こうした功績により、日本化学会学術賞 (1995年)、錯体化学功績賞 (2015年)を受賞。国際的にも高い評価を受け、多くの研究者がこの分野の研究に参加するきっかけをつくりました。
受章にあたって、柴原名誉教授は「私の研究・教育の場であった岡山理科大学に感謝し、研究に励んでくれた研究室の卒業生諸君とともに、このたびの受章を喜びたい」と述べています。
柴原名誉教授は1974年に理学博士号を取得(大阪市立大学)、英国リーズ大学博士研究員、大阪市立大学理学部研究員を経て、1978年岡山理科大学講師となり、1986年から岡山理科大学教授、2014年から名誉教授。
【岡山理科大学について】
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1964年、西日本初の理学部単科大学として応用数学科、化学科の2学科で開学。 2018年には愛媛県今治市に第2キャンパスを設け、西日本の私学で初の獣医学部を開設。7学部21学科1コースとなりました。「好奇心全開、探究心無限大」をキャッチフレーズに多彩な研究に取り組んでいます。
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