青森県八戸市で約300年の歴史を持つ「八戸三社大祭」開催 ユネスコ無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」された祭り
青森県八戸市(はちのへし)では、2017年7月31日から8月5日まで八戸三社大祭が行われます。八戸三社大祭は約300年の歴史と伝統を持ち、昨年(2016年12月1日)、ユネスコ無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」に登録されました。八戸三社大祭は、おがみ神社、長者山新羅神社、神明宮の三神社の神輿行列と、神話や歌舞伎等を題材に各山車組が制作した27台の山車の合同運行を中心として開催されます。
また、前夜祭、中日、後夜祭には、ライトアップされた山車が夜空に浮かび上がり、幻想的な雰囲気を醸し出す夜の運行や展示では、昼とはまた違った雰囲気となります。
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八戸三社大祭が始まった経緯
享保5年(1720)、凶作に悩む八戸の有力者たちが、法霊大明神(現在のおがみ神社)に天候の回復と豊作を祈願したところ、無事に秋の収穫を迎えることができました。その御礼として、八戸藩の許可のもと、武士や町人から寄進を募って神輿を建造し、享保6年(1721)、長者山三社堂(現在の新羅神社)に渡御したことが、八戸三社大祭の始まりと言われています。
八戸三社大祭の見どころ
一番の見どころは、山車の仕掛けです。山車の中には、前部と中央部が横に展開し、後部がせり上がる等の仕掛けがあるものがあり、通常、高さ4m・幅4mのものが変形し、高さ10m・幅8mにもなり、山車が変形するという全国的にも珍しい風流山車です。
山車の特色
山車の特色は、市民による手作りということです。例年5月の連休明け頃に山車づくりが始まり、本番1か月前頃になると、各町内の山車小屋には夜遅くまで明かりがともります。八戸三社大祭の山車制作者には、いわゆるプロの制作者はおらず、祭りのほかに仕事をもっている人がほとんどです。制作は本業が終わった後の夜に行われることが多く、祭りは制作者や山車組関係者たちの努力によって支えられているといっても過言ではありません。
大人は、山車づくりに情熱をかけ、子供たちはお囃子に情熱をかけ、子供から大人まで地域が一体となって支え、運営する祭りです。
このように、苦労して作り上げた山車は、八戸三社大祭が終わると周辺町村の山車祭りに貸し出される等して、その後、解体されます。そして、翌年は異なる題材で新しく制作されます。
二つと同じもののない2017年は27台の山車をご覧にいらしてください。
ユネスコ登録経緯
2016年12月1日に、八戸三社大祭の山車行事を含む全国33件の祭礼行事は、「山・鉾・屋台行事」として、ユネスコ無形文化遺産に登録(代表一覧表記載)されました。「山・鉾・屋台行事」は、地域の安泰を願い、人々が一体となって行う、山車の巡行等を中心とした祭礼行事です。地域が幾世にもわたり保護継承してきたことや、準備や練習を通じて世代間の交流を促し、地域の結束力を高める役割を果たしてきたこと等が、国際的に評価されました。
日程
2017年7月31日(月)前夜祭 18時~21時
8月1日(火)お通り 15時~
8月2日(水)中日 18時~
8月3日(木)お帰り 15時~
8月4日(金)後夜祭 18時~20時
8月5日(土)ユネスコ記念祭 17時~20時
八戸三社大祭の概要
開催日時:2017年7月31日(月)~8月5日(土)
開催場所:八戸市中心街(八戸市三日町周辺)
アクセス:鉄道 JR本八戸駅から徒歩10分
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