“腸内フローラ研究報告”2週間の乳酸菌生成エキス※1飲用で 腸内腐敗や便秘、オナラ臭などが改善することを確認 ~尿毒素「インドキシル硫酸」値が低下~
株式会社ビーアンドエス・コーポレーション(本社:東京都千代田区、代表取締役:永石 和美)は、当社保有のオリジナル成分「乳酸菌生成エキス(LEX)」が、腸内環境の指標となる尿中の毒素(インドキシル硫酸値)を有意に低下させ、腸内腐敗や便秘、オナラ臭を改善し、健康感も高まることを、東京医科歯科大学名誉教授の藤田 紘一郎先生の協力のもと、確認しました。
この研究成果は、海外オープンアクセス科学雑誌「Nutrition and Dietary Supplements」(2020年12月23日付)に掲載されました。
研究の背景と目的
腸内環境改善に役立つといわれている多くの乳酸菌やビフィズス菌は、腸に届くまでにほとんどが死滅します。しかし、これらとは異なる「乳酸菌生成エキス(LEX)」(※1)は、生きた菌ではなく、16種類の乳酸菌が分泌する有用成分および乳酸菌の微細成分から構成されています。100年におよぶ当社の乳酸菌研究から得た特許製法による乳酸菌のエキスです。
これまでに、「乳酸菌生成エキス(LEX)」は、マウス試験においては腸内環境改善効果(※2)や腸管免疫の活性効果(※3)が、ヒト試験では大腸ポリープの消失・縮小効果(※4)が明らかになっています。
今回は、便秘傾向の健常者を対象とした「乳酸菌生成エキス(LEX)」による腸内環境改善試験を、尿中のインドキシル硫酸を指標にして実施しました。なお、インドキシル硫酸は、好ましくない腸内環境下においては、腸内細菌によって多量発生されてしまう尿毒素の一種です。
試験結果
(1) 「乳酸菌生成エキス(LEX)」を飲用すると、腸内環境の指標となる尿中のインドキシル硫酸(毒素)数値が2週間後に減少傾向が認められ、4週間後には有意に低下。腸内環境の改善を確認しました。【図1】
(2) インドキシル硫酸値の初期値が高い(腸内環境が悪い)人ほど、「乳酸菌生成エキス(LEX)」飲用後の改善幅が大きくなりました。【図2】
(3) 「乳酸菌生成エキス(LEX)」を飲用すると、2週間後に「便秘評価尺度」の改善【図3】および、「体調改善(肌の状態、眠りの質、朝の目覚めなどの向上)」【図4】も認められました。また、「便やオナラの臭い」が気になる人も飲用開始後、徐々に改善傾向を示し、飲用2週間後以降は、有意に改善していることを確認しました。【図5(1)】同様に、「排便回数」や「排便量」が少なめの人が改善していることも確認しました。【図5(2)、(3)】
まとめ
今回の試験により、「乳酸菌生成エキス(LEX)」の2週間以上の継続飲用は、インドキシル硫酸値が高め(健常者だが、腸内環境が芳しくない便秘傾向)の30~50歳の日本人女性の数値を低下させ、便やオナラ臭ならびに排便回数、排便量を改善し、腸内環境改善(整腸)作用をもたらす可能性が示されました。インドキシル硫酸は、一部の腸内細菌によって食事性タンパク質由来のアミノ酸から作り出される毒素成分です。「乳酸菌生成エキス(LEX)」の継続飲用により腸内細菌の代謝が変化して、尿毒素成分の減少を誘導したことが考えられます。加えて、便秘傾向症状の軽減、体調改善など「実感として」影響がみられたことからも、飲用した方のQOLを向上させることもわかりました。
ビーアンドエス・コーポレーションでは、今後も「乳酸菌生成エキス(LEX)」の整腸作用はじめ、からだ全体の機能向上について積極的に研究をすすめてまいります。
研究内容の詳細
本試験に先立ち30~50歳代の女性60名のスクリーニング検査を実施し、尿中インドキシル硫酸値が高め、かつ便秘傾向者30名の試験対象者を選抜。その30名に4週間の「乳酸菌生成エキス(LEX)」<製品名:ラクティス、10mL/日摂取>を継続的に飲用いただき、飲用開始前、飲用2週間目、飲用4週間目に尿中インドキシル硫酸を測定するとともに、問診による腹部症状や体調に関する調査を実施。また、飲用期間中は、排便日誌を記入していただいた。結果は、以下の通り。
(1) 尿中インドキシル硫酸の変化
「乳酸菌生成エキス(LEX)」飲用前の尿中インドキシル硫酸値は、141.0±11.1(平均±標準誤差)μg/mgクレアチニンと全国平均の45.1μg/mgクレアチニンを大幅に上回っていた。「乳酸菌生成エキス(LEX)」飲用後は、2週間目で低下傾向を示し、4週間目で105.3±8.1μg/mgクレアチニンと有意な低下が認められた。さらにこの低下傾向は、飲用前のインドキシル硫酸値が高いほど、低下幅が大きくなる関係がみられた。
(2) 便秘症状に関する変化
便秘の主観評価ツールである便秘評価尺度(CAS)は、「乳酸菌生成エキス(LEX)」飲用前では8.07±0.39だった。飲用2週間目では、5.47±0.47となり有意に改善。飲用4週間目でも5.90±0.59とその改善は維持されていた。
また、排便日誌を解析したところ、試験参加者全員(n=30)では、試験開始から1週間目までの排便回数は5.87±2.71回/週と、そこまでの便秘集団ではないことがわかった。そこで1週間に4回以下の排便回数の被験者に絞り解析したところ(n=10)、試験開始~1週目よりも、試験開始1~2週目以降の排便回数が有意に増加。同様に一回当たりの排便量が少なめの被験者において(n=12)、有意に排便量が増えること、また便やオナラの臭いがくさいと感じる人において(n=19)においの自己評価が有意に改善することが示された。
(3) 体調に関する変化
6項目の体調に関する自己評価を集計した結果、すべてのスコアにおいて、「乳酸菌生成エキス(LEX)」飲用前と、飲用2週間および4週間後の比較において、有意に改善していた。各項目の変化をみると、肌の状態、眠りの質、朝の目覚めの項目で有意な変化が認められた。
共同研究者のコメント
藤田 紘一郎先生 東京医科歯科大学名誉教授
・乳酸菌分泌成分の特徴と今回の研究結果について
乳酸菌の分泌成分は、生きた乳酸菌と違い、酸や熱に強いことが特徴です。「乳酸菌生成エキス(LEX)」も、飲用後、ヒトの糞便中の腸内細菌が増えたことから、胃液の酸にもダメージを受けることなく腸内まで到達、人それぞれに異なる腸内フローラのバランスをととのえたり、腸内細菌を増やすことがわかっています。一方、市販されているヨーグルトや乳酸菌飲料の乳酸菌やビフィズス菌は強い胃液を通過後はほとんど生存できないため、常在している腸内細菌の増加や多様性までは期待できません。
今回の研究では、便秘傾向の30~50歳の女性に「乳酸菌生成エキス(LEX)」を摂取いただくと、腸内の有害菌が放つインドールなどの毒素を抑制し、便秘や悪臭便、悪臭ガスも改善されることがわかりました。さらに、QOLスコアの、肌、眠りの質なども向上しました。
昨今の研究は、細菌の種類にばかり注目しています。なになに菌が増えた、減ったなど。個人個人ちがう腸内細菌を持っているわけですから、はっきり言ってそれはどうでもいいことです。大事なのは、各人違う腸内細菌がどのようなもの(代謝物)を作って、それがどう作用されるかです。今回の研究は、ここへ古典的な方法でアプローチし、それが2週間で結果となって見えたこと、そして、その検査数値と体調の自己評価がリンクしているのが、非常に意義あることだと感じています。
用語説明・引用
※1 乳酸菌生成エキス:当社100年の乳酸菌研究から得た特許製法による乳酸菌のエキス。乳酸菌が分泌する有用成分および(LEX) 乳酸菌の微細成分から成る。1984年より製品化され36年の使用実績があるサプリメント成分。国内乳酸菌サプリメントの医療機関取扱件数10年連続No.1[TPCマーケティングリサーチ(株)調べ2008~2017年]にも選ばれている。なお、今回の試験で使用した乳酸菌生成エキス(LEX)製品は「ラクティス」
※2 「乳酸菌生成エキス(LEX)」の腸内環境改善効果(マウス試験): 腸内の発がん誘発関連酵素を抑制し、腸内環境を改善する効果が確認されています。[東京農業大学畜産学科畜産物利用学研究室調べ]
※3 「乳酸菌生成エキス(LEX)」の腸管免疫の活性効果(マウス試験): 消化管の粘膜免疫において免疫バランスの調整作用と免疫増強作用の機能性があることが確認されています。[新潟大学大学院・安保徹教授調べ/ヨーロッパ医学誌「イミュノロジ―レター」掲載Immunology Letters102(2006)74-78]
※4 「乳酸菌生成エキス(LEX)」の大腸ポリープの消失・縮小効果(ヒト試験): 大腸ポリープ患者20例を対象にした二重盲検比較試験で、「乳酸菌生成エキス」摂取群で、ポリープの消失・縮小が8例中5症例で確認されています。[九州大学・藤野武彦名誉教授調べ/日本食生活学会誌25(1)2014掲載]
【ラクティス】概要
品名 :ラクティス
名称 :清涼飲料水
賞味期限 :常温2年間
発売日 :2004年2月
原材料名 :乳酸菌生成エキス(LEX:大豆発酵抽出物)/クエン酸、乳酸
内容量および価格:(1)300ml(10ml×30包:約1カ月分)9,180円(税込)
(2)150ml(5ml×30包:約15日分)4,860円(税込)
株式会社ビーアンドエス・コーポレーションについて
大正3年、ヨーグルトの製造販売をスタートさせた会社です。その後、独自の研究を重ね、昭和57年に腸内乳酸菌を増やすために最適な成分「乳酸菌生成エキス(LEX)」の開発に成功いたしました。発酵時に使用する培地の豆乳素材も国内自社農場(静岡県富士宮市)の化学農薬不使用大豆を使用するなど、安心で安全なものをお届けしております。
平成27年には、脳の健康にはたらく「ホタテ由来プラズマローゲン」を新たに製造。腸と脳の健康で、皆様のお役に立ちたいと願っております。
会社概要
株式会社 ビーアンドエス・コーポレーション
●本社
所在地:東京都千代田区九段北4-1-28
TEL :03-3288-0115
FAX :03-3288-0116
●工場
所在地:静岡県富士宮市北山1498-3
TEL :0544-59-1210
FAX :0544-59-1233
●研究所
所在地:東京都八王子市七国1-31-1
TEL :042-638-8915
FAX :042-638-8916
設立 :昭和59年5月(創業大正3年:1914年)
代表 :代表取締役 永石 和美
企業理念:「より多くの人が健康を実現されることに貢献する」
※試験協力先:株式会社ヘルスケアシステムズ
試験に関するお問い合わせ
株式会社ビーアンドエス・コーポレーション 八王子研究開発センター所長農学博士
貴家 康尋(さすが・やすひろ)
TEL : 042-638-8915
FAX : 042-638-8916
E-mail: y-sasuga@bandscorp.jp
リリース・製品に関するお問い合わせ
株式会社ビーアンドエス・コーポレーション 広報
水越 りつこ
TEL : 03-3288-0067
FAX : 03-3288-0116
E-mail: r-mizukoshi@bandscorp.jp