台風19号被災の酒蔵が二ヶ月遅れて新酒を1/22出荷開始! 2020年限定・待望の新酒「純米吟醸 安寧祈念」など  栃木最古の蔵元「開華」より

新酒が出来たことを知らせる杉玉「酒林」を当日午前9時 正門前に掲示

2020-01-15 09:30

台風19号の秋山川堤防決壊、氾濫により敷地内が数十センチ以上浸水し、大量の土砂による被害を受けた栃木県佐野市の第一酒造株式会社(代表取締役社長:島田 嘉紀)では、二ヶ月遅れて仕込んだ最初の醪(もろみ)が酒造り工程後半となり初の上槽(じょうそう)を迎え、新酒が誕生します。搾られたばかりの新酒は、その後瓶詰めされ、2020年1月22日(水)に出荷開始となります。

杉玉「酒林」

出荷当日は、朝9時より同社正門前に「酒林(さかばやし)※」を掲示し、その後同社トラックにて新酒が出荷される予定です。
出荷されるお酒は2種類で、ひとつは、通常は12月上旬発売の「開華 純米あらばしり」。もうひとつは、本年限定発売される「開華 純米吟醸 安寧祈念」です。

「安寧祈念」は、2019年11月に開催された大嘗祭に間に合わせるべく、特別に冷蔵庫内の極小仕込みで9月に仕込まれていましたが、台風19号により酒造り途中の醪(もろみ)段階で被災し全量廃棄。全国から寄せられていた予約分も全て出荷を断念しました。また出荷を予定し作成された資材は無事だったものの一旦は全量廃棄を検討。しかし、せっかく作成した資材を少しでも有効活用できないかと、当初の発売時期を大幅に遅らせることにより、今回無事限定発売する運びとなりました。

島田 嘉紀社長は「今シーズンの酒造りは無理なのではないか、と思った時期もありましたが、皆さんのご協力によりこうして新酒の誕生を迎えられました。多くの皆様のご協力に本当に感謝しています。例年同様に美味しいお酒を醸せています。酒蔵としては、日本酒出荷の最盛期である12月に新酒が出荷できなかったので、その分を少しでも取り戻したい。ぜひ、ご愛飲ください」と語っています。

※酒林:杉の葉を集めてボール状にした造形物。酒蔵の軒先に緑の杉玉を吊すことで、新酒が出来たことを知らせる役割を果たす。

商品概要

開華 純米吟醸 安寧祈念

内容  :純米吟醸酒
使用米 :五百万石、美山錦
精米歩合:55%
容量  :720ml
小売価格:1,600円(税抜)

開華 純米あらばしり

内容  :純米酒
使用米 :五百万石、あさひの夢
精米歩合:65%
容量  :720ml、1,800ml
小売価格:1,150円(税抜)、2,300円(税抜)

第一酒造株式会社「開華」の歴史

江戸時代初期の延宝元年(1673年)に創業の栃木県内最古の老舗蔵元です。
1673年は4代将軍徳川家綱の時代で江戸では呉服店「越後屋(三越の原点)」が開業。アメリカ独立宣言(1776年)までは100年以上あります。
江戸時代、佐野のお酒は渡良瀬川から利根川への河川流通によって「地廻りもの」として江戸へ運ばれ、関東の酒処として栄えました。現在でも江戸東京博物館で当時の様子が見られます。

長年にわたってご愛飲いただいている地元の愛飲家の皆様が、どんな開華を呑んでも、美味しいお酒で楽しんでいただけるようにとの想いから、平成10年より全商品を特定名称酒(吟醸酒、純米酒、本醸造など)といたしました。香港向け輸出(1993年)に始まり、現在では北米、欧州、香港、韓国、台湾、シンガポールなどの各国へ輸出されていますが、栃木県内への出荷が全出荷の約8割を占めています。

会社概要

商号    : 第一酒造株式会社
責任者   : 代表取締役社長 島田 嘉紀
所在地   : 〒327-0031 栃木県佐野市田島町488番地
ホームページ: http://www.sakekaika.co.jp/

開華 純米吟醸酒 安寧祈念
開華 純米あらばしり
被災直後の酒蔵の様子
現在の酒蔵の様子
下半分を全面改修中の麹室
現在の麹室
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