ごはんのお供人気No.1!「しゃけしゃけめんたい」誕生秘話【久世福商店】

 久世福商店のごはんのお供シリーズ人気No.1「大人のしゃけしゃけめんたい」。ふわふわな見た目と反して、しっかりと辛みの効いた明太子としゃけの旨みがあとを引き、白米が止まらなくなる1品です。2019年の発売以降、多くのお客さまに愛されてきました。
 これまで702円(税込)で販売されてきた本品ですが、2024年4月1日より637円(税込)に値下げをしました!おいしさや品質、量ももちろんそのままに。

 値下げを記念して、「大人のしゃけしゃけめんたい」の開発を担当した、株式会社サンクゼール社員小倉未帆に聞いた開発秘話や商品のこだわりをお届けします。

 

瓦礫の残る気仙沼に2年通い続けた「リュックの姉ちゃん」

株式会社あかふさ食品
気仙沼の海

——小倉さんが「大人のしゃけしゃけめんたい」の開発を始めたのは2017年頃だったとうかがっています。きっかけはどのようなことでしたか?

小倉未帆(以下、小倉さん):開発のきっかけは発売から2年ほど前になります。私は当時、商品バイヤーとして全国のこだわりの食材や逸品を探し、久世福商店の商品として開発をする仕事をしていました。
入社後すぐに担当した商品が、宮城県気仙沼市の株式会社あかふさ食品さんが製造する、久世福商店の「ゴロゴロほぐし焼鯖」や「ゴロゴロほぐし焼鮭」でした。本当にシンプルで余計なものはいれない。それでいて、とてもおいしくて。そんなあかふさ食品さんと久世福完全オリジナルの商品をいつか開発したい!とひそかに想い続けていました。
そんな時、社内で「ごはんのお供により力を入れていこう」という話がありました。私はあかふさ食品さんとなら「何か新しいごはんのお供ができる!」と確信し、一緒に商品を作っていただけないでしょうかと打診をしました。
でも、なかなか首を縦に振ってくださいませんでした。1つの売り先だけのために新たな原料を仕入れて商品を作るというのは、リスクが大きいですから。そこまでの信頼関係ができていなかったのだと思います。

——そのような状況からどのように開発を始められるようになったのですか?

小倉さん:少しでもいい関係を築けるように、気仙沼のあかふさ食品さんのもとへ足を運ぶことにしました。東北の震災から5年くらいがたった頃。まだ瓦礫を登って歩かなければいけない道もありました。地域のみなさんの心にも震災の面影が残っていることを感じたことを覚えています。
何度も何度も通って、社長といろいろな話しをして。そのうちに社長は私のことを「リュックの姉ちゃん」と呼ぶようになりました。いつもリュックを背負っていたので(笑)。その頃から少しずつ心の距離が縮まっていったように思います。
そして、通い始めて2年が経った頃、社長の方から「久世福商店のために商品を作ろう」と言っていただきました。

こだわりは味のバランスと無着色の明太子 ふわふわしゃけの訳は?

※イメージ

——いよいよ動き出したのですね!

小倉さん:はい!どんな味わいにするか模索する中で、しゃけと明太子という、ありそうでなかったけれど絶対においしいであろう組み合わせにたどり着きました。
何度も試作を繰り返しましたね。明太子の辛さとしゃけの風味が活きるバランスを探して調節をしていったのです。白米片手に何度も試食しました。

——しゃけ、嫌いになりませんでしたか?

小倉さん:なりませんでした!どの試作も本当においしくて。その中でベストを探していったのです。もともとはゴロゴロほぐしシリーズのような大きなフレークだったのですが、明太子を混ぜた際に味のばらつきがでることがあったので、フレークを小さくしていったのもこの時でした。

——なるほど!細かくてふわふわっとしたフレークにはそんな秘密があったのですね。他にもこだわった点はありますか?

小倉さん:原料となる明太子にはとことんこだわりました。特に着色料をいれないということ。
久世福商店として、なんとか着色料を抜きたいという強い思いがありました。あかふさ食品さんにも問屋さんにも非常に頑張って探していただいて、無着色でおいしい明太子を見つけていただきました。
実は、あかふさ食品の社長さん、明太子も魚の生臭さも苦手だそうです。私も生魚は好きではなくて……そんなチームだったからこそ、苦手な方にも楽しんでもらえる商品が生み出せたのだと思います。

子供たちが隠れて食べたくなるような商品に…名前に込められた願い

大人のしゃけしゃけめんたい:637円(税込)

——皆さんの熱い思いが形になったのですね!「大人のしゃけしゃけめんたい」という名前がとてもチャーミングですね。

小倉さん:名前はとても悩みました。それまで久世福商店の商品名はどちらかというと硬くてシンプルなものが多かったのです。チームのみんなにもアイデアをだしてもらい、いろんな方に愛されるネーミングを考えました。「鮭」から始まる名前や、白米が進むから「コメドロボウ」とか、「白米の恋人」とかいろいろ案がでました(笑)。しかし、なかなかピンとくるものがなくて……。
ホワイトボードに書きだした候補の名前を眺めているうちに、「しゃけしゃけ」と重ねると語呂もいいし、可愛らしいなと。漢字で書いてみたら「鮭鮭明太」と硬くなってしまったので、ひらがなにしたらしっくりきました。
辛さがポイントとなる商品なので「大人の」とつけて。パパママがおいしそうに食べているのを見て、子供たちがこっそり食べたくなるような商品になってほしいという想いもひっそりと込めました。

——そうして、生まれた商品が今や人気No.1に!生みの親として今、どんなお気持ちですか?

小倉さん:私の手を離れて、知らない間にこんなに大きく成長していて。
自信をもって作り上げた商品でしたが、発売当初は本当に売れるか不安でした。多くの方が手に取ってくださり、じわじわと口コミで人気が広がっていきました。メディアにも取り上げていただいて、気づけば大人気商品になって。
社内外の方の協力なしでは成しえなかったことだと思っています。そして何より、お客さまが育ててくださってありがたいです。みなさん、「久世福の鮭のやつ」などと呼ばず、「しゃけしゃけめんたい」と呼んでくださる。名前が定着していることも嬉しすぎて!
これは簡単につくれるものではありませんでしたし、あかふさ食品さんとだからこそ作れました。大切な大切な商品です。これからもみなさまに喜んでいただけるよう守り続けていきたいなと思います。

 

プロフィール

株式会社サンクゼール
リテール事業本部 久世福商店ビジネスユニット 
商品開発チームリーダー 小倉未帆

2017年に株式会社サンクゼールに中途入社。久世福商店バイヤーとして日本各地を回り、生産者さまと対話を重ね数々のヒット商品を生み出す。2022年より商品開発のチームリーダーとしてバイヤーの育成や新規ジャンルの開拓を担う。

【インタビュアー】
株式会社サンクゼール 
経営企画室コーポレートコミュニケーションチーム  内田真衣

2023年に株式会社サンクゼールにアルバイト入社。コーポレートコミュニケーションチームの一員として、ライティング業務を担当。さらにはフリーライター(ペンネーム:雪里まい)としても活動中。温かみのある文章は多くの人を笑顔に。

 

会社概要

会社名 :株式会社サンクゼール
本社  :長野県上水内郡飯綱町芋川1260
代表者 :代表取締役社長 久世 良太
創業  :1979年
設立  :1982年
事業内容:ジャム・ワイン、その他食品の製造販売、
     ワイナリー、レストラン、売店などの直営、
     及びフランチャイズ展開
     オンラインマーケットプレイス「旅する久世福e商店」の運営
ホームページ URL        : https://www.stcousair.co.jp/company 
公式オンラインショップ    : https://kuzefuku.com 
楽天市場店          : https://www.rakuten.co.jp/sc-rkt/ 
オンラインモール「たびふく」 :https://kuzefuku-arcade.jp/ 
小売事業ブランド「MeKEL」  :https://mekel.jp/ 

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