「尿素分解装置を用いた無触媒脱硝システム」が、第48回優秀環境装置表彰において会長賞を受賞しました
廃棄物の焼却時に発生する窒素酸化物(NOx)を除去する当社(株式会社タクマ、兵庫県尼崎市、社長:南條博昭)の「尿素分解装置を用いた無触媒脱硝システム」が、日本産業機械工業会「第48回優秀環境装置表彰」において日本産業機械工業会会長賞を受賞しました。
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受賞したシステムの概要
本システムは、尿素分解装置を用いて尿素からアンモニアガスを生成し、焼却炉内へ噴霧することで、廃棄物の焼却時に発生する窒素酸化物(NOx)を除去するシステムです。
安全性が高く低コストである尿素のメリットと、脱硝性能が高いというアンモニアのメリットをあわせ持ち、従来方式と比べ薬剤コストや設備コストの削減、さらにエネルギーロスを削減しつつ、近年の厳しいNOx排出規制に対応できる画期的なシステムです。
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尿素分解装置の特徴
尿素分解装置は、所定の温度で触媒を用いることで、尿素をアンモニアに完全に分解することができます。さらに、長期使用に伴い経年的に触媒が劣化しても、性能劣化を検知して触媒の再生を行う機能を備えることで尿素分解性能を維持でき、長期安定運転が可能です。
導入メリット
1.高いNOx除去性能
本システムは、従来のアンモニア噴霧方式と同等の高いNOx除去性能が得られ、近年の厳しいNOx排出規制にも対応することができます。
2.高い経済性
本システムは低コストな尿素を使用するため、従来のアンモニア噴霧方式と比べ薬剤費用を削減できます。また、本システムを構成する機器点数が少なく、尿素の取扱いも容易であるため、従来方式と比べて設備費用は安価となり、メンテナンスも容易です。
3.エネルギーロスの削減
従来の尿素水噴霧方式では尿素水を炉内に噴霧する噴霧水が必要となりますが、本システムではこの噴霧水が不要となるため、従来方式に比べ、エネルギーロスを削減できます。
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日本産業機械工業会 優秀環境装置表彰
環境保全技術の研究・開発、並びに優秀な環境装置(システム)の普及の促進を図ることを目的とした「優秀環境装置の表彰事業」。全国から応募のあった環境装置を審査委員会において、独創性、性能、経済性、将来性等の観点から厳正な審査を行い、表彰する制度。