アジア太平洋地域では環境的懸念から発電にガスタービンの使用を迫られる

株式会社グローバル インフォメーションは、米国の市場調査会社Frost & Sullivanが発行した報告書「Asia-Pacific Gas Turbines Market (アジア太平洋地域のガスタービン市場)」の販売を開始しました。

地球温暖化と温室効果ガス排出への懸念から電力会社や独立系発電業者は環境に優しい発電技術を選ばざるを得ず、このためアジア太平洋地域のガスタービン市場は成長の勢いを維持できるものと見られます。パイプラインや船舶輸送によって液化天然ガス(LNG)が入手できることから、長期的にはガスタービンの需要が高まって行く見込みです。ただしLNGは価格変動が大きく、これがガスタービン市場の収益を左右します。

同レポートでは、2011年における当市場の収益額は、109億6000万米ドルとなっており、また2016年には、131億6000万米ドルにまで増大すると予測しています。

厳しい排出ガス規制と、二酸化炭素排出が最も多いとされている石炭火力による発電についての国際的取り決めとにより、ガスタービン市場が着実な成長を見せています。

Frost & Sullivanのエネルギーおよび環境部門のリサーチ・アナリストであるSubha Krishnan氏は、「ガスタービンは効率が高く、柔軟に稼働でき、また低い設備投資で済むことから、着実に採用が進んで行くのは間違いありません。ガスタービンの効率をさらに高める研究が進行中であり、これがまた市場の発展を助けることになるでしょう。」と述べています。

アジア太平洋地域の石油・ガス産業部門の拡大により、ガスタービンの売上が増加しています。同地域の諸国は増大するエネルギー需要に対応するため特にLNGに目を向けており、これによってガスタービン市場の将来性はそれだけ高まっています。しかしながら、ガス資源を持たないタイやフィリピンなどの国々では低価格であることから石炭輸入の方を選んでおり、ガス発電所に対する見通しは小さなものとなっています。

工業プロセスや発電で発生する二酸化炭素を回収し、輸送し、貯蔵する、二酸化炭素回収・貯留技術が広く使われるようになっており、これも化石燃料を使用する大規模な火力発電所の存続を許すものとなっています。そしてこれがガスに対する投資を減らしています。石油価格の変動と結び付いてガス価格も上下するためリスクが大きく、潜在的な投資家をますます躊躇させるものとなっています。

Subha Krishnan氏はまた、「ガスタービンのコストならびに排出ガスの削減のためには技術の進歩が重要であり、特にコンバインドサイクル・ガスタービンの進歩が極めて重要です。コンバインドサイクル・ガスタービンは、ガス利用技術として中規模およびベースロード発電用の主力技術となるものです。さらにまた、製造企業ではガスタービン機器の燃料に対する柔軟性や二酸化炭素回収能力を改善するための研究開発に注力する必要があります。」と述べています。

市場調査レポート: アジア太平洋地域のガスタービン市場
Asia-Pacific Gas Turbines Market
http://www.gii.co.jp/report/fs261636-asia-pacific-gas-turbines-market.html
出版日:2013年02月06日
発行: Frost & Sullivan

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