「最後のフロンティア」進出で知るべきリスクと対処法を網羅  関西福祉大学が最新メンタルヘルス・感染症の研究成果を発表

現地・日本企業間の認識ギャップ問題や情報収集・フォロー方法まで網羅

 海外赴任者の調査研究をおこなう関西福祉大学 勝田吉彰研究室(所在地:兵庫県赤穂市、代表:勝田 吉彰 教授)は、急激に環境変化する国のモデルとしてミャンマーに駐在するビジネスパーソンを取巻くメンタルヘルス環境や感染症リスクの調査研究結果を発表いたしました。
 新著『「途上国」進出の処方箋』において途上国・新興国進出企業関係者にむけた、現地・日本企業間の認識ギャップや注意すべき感染症、そして情報収集の方法やフォローすべきことまでを網羅しております。

「途上国」進出の処方箋(経団連出版)

増加する一方の企業の海外進出

 海外在留邦人数140万人時代のいま、進出先はこれまで実績のなかったメディアに「最後のフロンティア」とはやされるアジア後発国やアフリカといった発展途上国へと広がっています。

 外務省医務官としてアジアやアフリカにて12年間の海外医療の世界に身をおいた代表勝田(教授)は、和気あいあいとしたスーダン・監視社会的な中国・自由主義的なフランス等、駐在国の経済発展段階や現地日本人社会の規模によって異なる日本人社会の様相に直面しながら必要な支援や情報提供も異なることを経験しました。

 そんな経験の中、これまで馴染みのなかった国が「最後のフロンティア」と喧伝され進出がすすむ際には、現地の環境は何がどう変化して企業は何を支援してモチベーションを、ひいては生産性をあげてゆかねばならないのか。ミャンマーに7年間通い詰めた調査結果として、このたび新著『「途上国」進出の処方箋』として上梓しました。

研究成果一部紹介

1.現地の駐在員と日本の本社との間に深刻な認識ギャップが生じ、モチベーションの支障となり生産性の重しとなっていることが分かりました。それは現地物価・国内報道と現実のギャップ・現地人気質・ビジネス習慣・医療事情など多岐にわたります。

2.ストレス要因は進出開始から経過年数や経済発展段階により変化することが分かりました。初期にはインフラ関連が影響しています。また、日本人社会が2,000人規模を越えてくると日本人同士がストレス要因として作用します。そして、全体を通じて共通する点は「現地の人々がどのような思考様式をたどり、どのように動くのか」という情報が決定的に不足しています。さらにそこに、本社との理解の齟齬も加わることで大きなストレス源となることがわかりました。文化人類学の知見をビジネスの場に供給される仕組みが求められています。

3.感染症では、「口から入る感染症」「蚊がもってくる感染症」「ダニ」「人ごみ」など、多彩なリスクが存在します。赴任にあたって不安を感じるものとして「デング熱」「旅行者下痢症」「食中毒」「狂犬病」がアンケート結果で上位になっています。

 これらに加え、情報収集のしかた、フォローすべきことなど、今後ますます広がる途上国進出にあたって、すべての関係者にぜひ活用いただきたい情報をまとめています。

研究成果の書籍概要

研究室概要

研究室 : 関西福祉大学 勝田吉彰研究室
所在地 : 〒678-0255 兵庫県赤穂市新田380-3
TEL   : 0791-46-2525
FAX   : 0791-46-2526
研究内容: 渡航医学(国境を越える感染症・海外の医療・海外赴任者支援・外国人労働者)
      多文化間精神医学(国境を越えるメンタルヘルス)
      産業医学(産業医・労働衛生コンサルタント)
URL   : 新型インフルエンザ・ウォッチング日記 ~渡航医学のブログ~
      http://blog.goo.ne.jp/tabibito12
      ミャンマーよもやま情報局
      http://www.myanmarinfo.jp

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