福生市、車椅子利用者の目線を追体験する360°VR動画を公開 映像を通じて障害に関する理解促進を
車椅子から見える世界とは?12月「障害者週間」にあわせ公開
東京都福生市役所(所在地:福生市本町5、市長:加藤 育男)では、12月から始まる「障害者週間」に合わせ、障害を持つ方に対する意識・関心の醸成を目的としたVR映像『115cm-車椅子の目線から-360°VR』を12月1日(金)から、公式YouTubeチャンネル「福生市メディアラボ」で公開します。
本映像は、360度カメラを用い、車椅子利用者の目線を再現したのが特徴です。また、市販のVRゴーグルを利用することで、より没入感のある車椅子利用者の目線の追体験も可能となっています。
目線の違いを知ることで、障害に対する関心を
12月3日から9日までは、内閣府の定める「障害者週間」として、障害者の福祉に関するさまざまな活動が行われます。福生市では独自の取り組みとして、本映像を制作しました。
本映像の特徴は、360度カメラを使ったVR映像として、車椅子利用者の目線を追体験できることにあります。また、市販のVRゴーグルとスマートフォンを使うことで、さらに没入感のある映像視聴も可能となっています。
視線の低さ、乗り越えられない場所など、車椅子利用者が普段見ている世界は、健常者の見ているものとはまた違います。そうした違いを、映像を通じて感じてもらうことで、障害に対して、少しでも意識・関心を持ってもらうことが、映像制作の目的です。
車椅子利用者の監修・協力により、日ごろ感じる不便さを映像に
制作にあたっては、福生市社会福祉協議会の職員で、自身も車椅子の利用者である高崎 賢啓(よしひろ)氏の監修・協力のもと行いました。
高崎氏は、同協議会職員のほか、「バリアフリー2001」という団体を主宰し、福生市内のバリアフリーマップ(「バリアフリーなおでかけマップinふっさ」)の制作など、普及啓発活動に取り組んでいます。
同氏のアドバイスをもとに、どういう場面・場所が車椅子利用者にとってのリスク・バリアになるのかを検証し、映像に収めていきました。
撮影の舞台となった福生市役所は、バリアフリー対応の建物ですが、ハード面以外にも、人や物など、さまざまなものが、車椅子利用者にとって妨げとなる場合があります。そうしたことが伝わるよう映像を構成していきました。
VR映像本編と対になる、「解説編」も同時公開
本編に登場した、さまざまなリスク・バリアのシーンを、高崎氏が解説する『115cm-車椅子の目線から-〈解説編〉』も、同時公開します。
こちらの映像では、本編に出てきたシーンを辿りながら、それぞれの場面の何が問題なのか、何が困るのか、を高崎氏に解説してもらう内容となっています。障害のある人も、そうでない人も、ともに気持ちよく暮らしていくために、どんなことを心がけていくべきなのか、というポイントを映像で伝えています。