さまざまな産業や地域課題を解決する事業コンセプト「HOKKAIDO IOWN CAMPUS」の発表について

 NTTコミュニケーションズ株式会社(以下 NTT Com)は、北海道を起点とし、さまざまな産業や地域課題を解決する事業コンセプト「HOKKAIDO IOWN CAMPUS」を発表します。産業振興×まちづくりにIOWN※1を活用し、半導体産業をはじめとするさまざまな産業/地域課題を解決し、北海道の地方創生に貢献していきます。

1.背景/目的
 生成AIの登場やあらゆる産業のデジタル化に伴い、半導体の需要が増加し続けている一方、世界的に半導体不足が課題となっています。また、各国が自国での半導体製造を推進する中で、日本では北海道千歳市が最先端半導体の製造拠点として整備が進められています。
 NTTグループが推進するIOWN構想のキーテクノロジーである光電融合技術は、生成AIの普及やデジタル化の加速に伴い増加する消費電力を大きく抑えることが期待されています。NTT Comは、北海道を起点にこのIOWN関連技術を活用し、半導体製造における低消費電力なプラットフォーム整備などをめざします。さらに半導体産業に関わるIOWNの実装を進めながら、まちづくりや人材育成を通じて北海道の地方創生に貢献します。  

HOKKAIDO IOWN CAMPUS

2. 「HOKKAIDO IOWN CAMPUS」とは?
 産業振興×まちづくりをICTの観点から、さまざまな産業/地域課題を解決し、日本の半導体産業が持続的に成長する仕組みを組成することで、北海道の地方創生に貢献する事業コンセプトです。北海道を起点に、最先端の半導体製造を支える「半導体産業クラスタ」、各企業と共にIOWNを活用した技術検証を行いながら社会実装をめざす「IOWN産業クラスタ」、半導体/ICT領域の人材育成を目的とした産官学連携による「学術機関クラスタ」を構成します。

(1)半導体産業クラスタ
最先端半導体の設計・開発・製造における、サプライチェーン企業による新たなエコシステムの形成と最先端の半導体産業に関する研究開発に伴う産業を集積します。半導体産業において、IOWN技術を活用したプラットフォーム上で、大容量でセキュアなデータ流通を実現するとともに、さまざまなアプリケーションを動作させ、サーバー台数の削減、消費電力の削減などをめざします。

(2)IOWN産業クラスタ
IOWNを活用したユースケースの創出を目的に、IOWN技術関連企業、スタートアップ企業、学術機関を含めたIOWN産業を集積します。自動運転バス、除雪作業の効率化、CO2可視化によるカーボンニュートラルへの貢献など、IOWNを活用した次世代の街づくりに取り組みます。

(3)学術機関クラスタ
北海道を起点として半導体/ICT領域の高度人材を育成・供給するためにNTT Comをはじめ、企業や大学などの学術機関などを集積します。大学へのDX講義などを通じて半導体/ICT領域の人材の育成に取り組みます。
 
 なお、「HOKKAIDO IOWN CAMPUS」実現に向けた足掛かりとして、2024年7月1日より、NTT ComとNTTイノベーティブデバイス※2は千歳市に拠点となる事務所を開設※3しました。この千歳市の拠点より、上記クラスタの取り組みを推進していきます。

3.今後の展開
 NTT Comは北海道を起点に光電融合デバイスを活用したIOWNの社会実装を拡大し、企業、自治体、学術機関とともに北海道の産業復興や街づくりを推進していきます。そして半導体産業を皮切りに、さまざまな産業のプラットフォームにIOWNを活用していくことで多くの社会課題の解決に寄与していきます。また、2024年8月22日開催の次世代半導体プロジェクト説明会において、代表取締役副社長 工藤晶子が半導体産業へのデジタル活用について講演を予定しています。

次世代半導体プロジェクト説明会の概要

講演タイトル:半導体とデジタル技術が導く未来
日時:令和6年8月22日 開場17:00 開会17:30
会場:北ガス文化ホール(千歳市民文化センター)
内容:次世代半導体プロジェクトの意義や現在の進捗状況、半導体の進化がもたらす新たな技術などについて市民の皆さまや事業者の皆さまの理解を深めていただくため、本説明会を開催します。

 NTTドコモ、NTT Com、NTTコムウェアは、ドコモグループの法人事業を統合し、法人事業ブランド「ドコモビジネス」を展開しています。「モバイル・クラウドファースト」で社会・産業にイノベーションを起こし、すべての法人のお客さま・パートナーと「あなたと世界を変えていく。」に挑戦します。

docomo businessロゴ

※1:IOWN構想とは、最先端の光技術などを使って豊かな社会を創るためのネットワーク・情報処理基盤構想のことです。NTT Comは「IOWN(R)」を推進するIOWN Global Forum(TM)のメンバーです。遅延200分の1、伝送容量125倍、電力100の1を目指しています。
※2:NTTイノベーティブデバイスは、光電融合デバイスの設計開発、製造、販売などの機能をフルスコープで備える専業メーカーです。
※3:光電融合デバイス技術の学術連携やビジネス開発を進めるNTTイノベーティブデバイスとの共同開設

関連リンク
世界的な電力不足を救う?注目を集める「光電融合技術」とは | NTT STORY | NTT (group.ntt)
https://group.ntt/jp/magazine/blog/photonics_electronics_convergence/
IOWN構想の早期具現化に向けて―IOWN実用化に向けたNTT IOWN総合イノベーションセンタの取り組み | NTT R&D Website (rd.ntt)
https://www.rd.ntt/research/JN202311_23714.html

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