「食品ロス削減」意識している人は94.8%!  ロス削減のカギは「冷蔵庫整理」にあり!?

~くらしのリアルを探る「ほぼ1000人にききました」~

 くらしにまつわる旬の話題やちょっとしたトピックをオレンジページが読者アンケートでリサーチする、「ほぼ1000人にききました」。今回は、10月31日の「食品ロス削減の日」を前に、国内在住の成人女性803人にSDGsと食品ロスについて調査。2020年の調査と比較すると、SDGsという言葉の認知度は約70ポイントもアップ。また、89.7%の人が「ふだんの生活の中で個人的にSDGsに取り組みたいと思う」と回答。言葉や考え方だけでなく、行動にもつながっていることが分かり、家庭で取り組める「食品ロス削減」には94.8%と高い関心が寄せられました。さらに、冷蔵庫整理ができている人ほど食品を捨てない傾向があることも判明しました。

ダイジェスト

SDGsの言葉の認知度は3年で約70ポイントもアップ!
食品ロス削減を「意識している」94.8%。冷蔵庫整理との意外な関連も明らかに!?
「期限が切れた食品」でも食べる人の割合は……!? 捨てる部分の活用も

SDGsの言葉の認知度
SDGsの内容の認知度
SDGsに取り組みたいか

SDGsの言葉の認知度は3年で約70ポイントもアップ!  

 今回の調査で「SDGsという言葉を聞いたことがある」と回答した人は95.8%。2020年調査の23.8%から、70ポイントも増えていました。SDGsについて「内容まで知っている」人も81.7%に上り、こちらも2020年から約20ポイント増加。また、89.7%の人が「ふだんの生活の中で個人的にSDGsに取り組みたいと思う」と回答し、言葉や考え方が浸透してきただけでなく、具体的なアクションにもつながってきたことが伺えます。個人的に取り組みたい、取り組めそうと感じるSDGs目標TOP3は「つくる責任つかう責任」47.2%、「海の豊かさを守ろう」40.7%、「陸の豊かさも守ろう」34.2%という結果となり、「つくる責任つかう責任」として、ゴミの分別やリサイクル、エコバッグやマイボトルの持参など、できることから実践している人も多数。「無料のサンプルなど不要なものは受け取らない」(30代・さすらえないじゅん)など、これまでの当たり前を見直したり、ちょっとした行動や心がけで取り組んでいるとの声が多く寄せられました。また、食品ロス削減のため、「子どもといっしょに調理したり野菜を育てたりして食育し、おいしいと完食してもらえる食事作り」(20代・あきめも)など、次世代につながることを意識した回答もありました。

「食品ロス削減」意識してる?
食品を捨てることはある?
食品ロス×冷蔵庫整理

食品ロス削減を「意識している」94.8%。冷蔵庫整理との意外な関連も明らかに!?

 食品ロスに関する意識を聞いたところ、食品ロス削減を重要だと思う人が98.0%、家庭での食品ロス削減を意識している人が94.8%と、いずれも高い数字に。食品を捨てることがあるかという質問にも、約64%が「ない」と回答し、おおむね食品ロス削減への意識が高いことがわかりました。ただし、「年間523万トンある日本の食品ロスのうち、約半分が家庭から排出されている」ことを知っている人は、33.6%。2020年より20ポイント増えてはいるものの、まだ1/3程度にとどまっています。また今回の調査では、食品ロスと「冷蔵庫整理」の意外な関連が明らかに。「食品を捨てることがある」人のうち、「冷蔵庫が整理されていない人」が57.1%なのに対し、「整理できている人」は25.6%と、約30ポイントも少ない結果に。「冷蔵庫の中を整理整頓し、見やすくすることで、うっかり食べ忘れをなくしている」(50代・karon.)のように、冷蔵庫整理が「うっかり廃棄」の削減につながっているようです。ちなみに、冷蔵庫が整理されていない人は、整理できている人に比べて、生鮮食品以外でも、賞味期限日付が新しいものを買う人が7ポイントほど高いことも明らかになりました。

食品の期限が気になるか
期限切れの食品を食べる?

「期限が切れた食品」でも食べる人の割合は……!?  捨てる部分の活用も

 買い物をするとき、賞味期限や消費期限を気にする人は約80%。その一方で、物価高騰の影響もあいまってか、「見切り品」や賞味期限の近い値引き品を買う人は3 年前の調査から約9ポイント増えていました。さらに、全体の44.2%は期限が切れたものを「捨てることはない」と回答。「期限が切れたものも、問題なさそうなら食べることがある」人は90.5%に上り、「自分の味覚を信じて、賞味期限切れや近いものでも食べる」(50代・mimi)、「わるくなりかけたら、カレーや餃子にして加熱して食べる」(30代・ハトムギ)といった声が寄せられました。また、できるだけ廃棄を出さないため、「ピーマンは種を取らずにまるごと煮たり焼いたりする」(50代・さっこ)、「野菜の皮を煮出してラーメンのスープにします」(50代・らびママ)といった工夫を実践している人も。家庭での食品ロスを減らすため、自ら購入したものを「食べきる」意識も高まっているようです。

 今回の調査では、SDGsや食品ロス削減の認知度がここ数年でかなり広がり、「自分ごと」としてとらえる人も増加していることが判明。その一方で、食品ロス削減については、家庭内での問題意識は高まっているものの、日本全体の課題として現状を把握するまでには、まだまだ認知が追いついていない現状も浮き彫りになりました。

アンケート概要
●調査対象:オレンジページメンバーズ・国内在住の20歳以上の女性(有効回答数803人)
●調査方法:インターネット調査
●調査期間:2023年8月15日~8月25日
●「ほぼ1000人にききました」について
読者モニター「オレンジページメンバーズ」には、さまざまなくらし情報・くらし体験によってはぐくまれた生活感度の高い読者が数多く所属しています。そんなメンバーたちの声を集めて、「くらしのリアル」な数字、リアルな声を集めたのが「ほぼ1000人にききました」企画です。WEB上でのアンケート調査、座談会など、ご相談に応じて展開いたします。
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