コロナ禍以降における女性のデジタル疲労実態調査

デジタル機器の使い過ぎによる肌影響。認識は全体の10%程度。しかしデジタル漬け女性の約80%が肌トラブルに悩み中。

 資生堂ジャパン株式会社は、「コロナ禍以降における女性のデジタル疲労実態調査」を実施しました。

 調査の結果、全体の約60%がデジタル機器の使い過ぎで、肌・身体の不調を感じた経験があるにもかかわらず、肌への影響を認識している人はわずか10%程度ということが判明しました。一方で、デジタル機器のマルチ使いなどが習慣化したデジタル漬け女性の約80%は、実はしわ・たるみなどの肌トラブルを抱えていることもわかりました。
 また、美容皮膚科専門医・貴子先生監修のもと作成した、肌のデジタル疲労の可能性をセルフチェックできる「デジタル疲労診断肌篇」を公開。デジタル機器の使用状況と肌への影響をチェックできます。貴子先生は、デジタル疲労による肌悩みに対し「ポルフィリンや古い角層を取り除く、オフするケアが重要」とコメント。

 資生堂の研究でも、デジタル疲労によって、心身の疲労感の増大だけでなく、肌のバリア機能の悪化や、正常ではない角層細胞割合の増加、酸化ダメージ要因の増大など、肌状態が変化することがわかっており、デジタルの使用状況の増加に伴い、隠れた肌への影響が懸念されます。肌もデジタル疲労を取り去ることが必要です。

調査TOPIC

デジタル機器の総利用時間は1日平均6.22時間。全体の約70%は使い過ぎを懸念

全体の約60%はデジタル機器の使い過ぎで肌・身体の不調を感じたことがある

デジタル疲労の影響がありそうだと思う部位は眼(75%)、首(63%)が上位、

 肌への影響を認識している人はわずか10%程度

デジタル機器のマルチ使い、寝る直前までのデジタル使いなど、“デジタル漬け”の女性は全体の85%

デジタル漬け女性の約80%に肌トラブルが。自覚症状として「しわ・たるみ」

「肌のくすみと透明感のなさ」「シミが濃くなった」

調査TOPIC

調査概要

・調査名 :コロナ禍以降における女性のデジタル疲労実態調査
・調査期間:2023年1月6日(金)~10日(火)
・調査対象 : 20~69歳の女性
・対象エリア : 全国
・有効回答数 : 500名
■起きている時間の約3分の1はデジタル機器と向き合っている。全体の約70%はデジタル機器を使い過ぎている自覚あり。
デジタル総利用時間の平均は6.22時間。起きている時間の約3分の1の時間に該当することが明らかになりました。使用状況に対し、全体の約70%は「デジタル機器を使い過ぎている」と実感しています(図1)。

図1

■全体の約60%が肌・身体にデジタル疲労を感じた経験あり。しかし、肌への影響を認識しているのはわずか10%程度。
「デジタル機器の使い過ぎで肌・身体に不調を感じたことがある」と答えた人は全体の約60%(図2)。しかし、デジタル疲労と聞いて影響がありそうだと思う部位に「肌」を挙げた人は全体のわずか10%程度で、肌の不調に対する認識は薄いことがわかりました(図3)。

図2
図3

■「常にスマホを手元に置いている」「寝る前ぎりぎりまでデジタル機器を使用」など、85%の女性がデジタル漬け状態。
「常に手元にスマホを置いている」「テレビを見ながらスマホを見るなどデジタル機器を複数同時に使うことが多い」「常にテレビやPCモニターなどデジタル機器の前に座っている状態」「寝る前ぎりぎりまでデジタル機器を使っている」といったデジタル習慣があると答えた人が85%にのぼりました。(図4)
多くの女性が「デジタル機器のマルチ使い」や「寝る直前までのデジタル使い」が日常化した、デジタル漬け状態であると明らかになっています。

図4

デジタル習慣別にみると、「寝る前ぎりぎりまでデジタル機器を使っている」という人が多かったのは、40代で60%。20代と30代も約50%はこの習慣を挙げており、「寝る前デジタル」が当たり前になっている人が多くいます(図5)。また20代で48%、30代では56%が常に手元にスマホがある状態だと回答しました(図6)。ほかにも、どの世代においても、約3人に1人は「テレビを見ながらスマホを見るなどデジタル機器を複数同時に使うことが多い」という傾向が見られました(図7)。

図5
図6
図7

“デジタル漬け”女性の80%以上には、「しわ・たるみ」などの肌トラブルが。

“デジタル漬け“状態の女性の80%以上は何かしらの肌悩みを抱えており、デジタル疲労の影響が出ていると考えられます。特に多かったのは「しわ・たるみ」(43%)、「肌のくすみと透明感のなさ」(27%)、「シミが濃くなった」(26%)といった肌悩みでした(図8)。

図8

4人に1人は肌の「デジタル疲労予備軍」。デジタル疲労の可能性をセルフチェックできる「デジタル疲労診断肌篇」を公開

診断表1
診断表2
診断結果

肌のデジタル疲労 可能性

デジタル疲労 可能性大!
1~13が6個以上、ないしは14~17が2個以上

デジタル疲労 予備群、注意!
1~13が5個以下、かつ 14~17が1個

デジタル疲労 可能性小
1~13が5個以下、かつ 14~17が0個

今回実施した調査では、全体の25%が「デジタル疲労予備軍」に該当、23%が「デジタル疲労の可能性大」という結果になりました。約2人に1人はデジタル疲労によって肌にも負担がかかっている可能性があるとわかっています。

監修者コメント

『私が診察する患者さんもデジタルの使い過ぎによる疲労感から不調を訴える人が多いです。目を凝らして画面を見るのでしわやたるみにも影響が出てきます。資生堂の研究からも、デジタル疲労により、酸化ダメージ要因の一つであるポルフィリンが増加したり、正常ではない角層細胞の割合が増えバリア機能が悪化することがわかっています。現代では仕事でもプライベートでもデジタル機器を使うシーンは多いため、健やかな肌を保つには、ポルフィリンや古い角層を取り除くケアを日常的に行うのがよいでしょう。心地よい使用感のふきとり化粧水を使って優しくオフするなど、毎日のスキンケアにおいて「オフするケア」に注力してみてください。』

■監修者:美容皮膚科医/日本形成外科学会認定専門医 貴子先生

貴子先生

貴子先生(タカコ)

松倉クリニック代官山 院長
日本形成外科学会認定専門医
帝京大学医学部卒業
京都大学付属病院など大学病院を経て、都内美容外科クリニック院長など歴任。
日本形成外科学会認定専門医の知識を活かして正しい美容医療を行う。
2012 年1月より現職

資生堂研究:「デジタル疲労が肌に与える影響」について

資生堂は、デジタル疲労※1によって、心身の疲労感の増大だけでなく、肌のバリア機能の悪化や、角層細胞の異常、酸化ダメージ要因の増大など、肌状態が変化することを発見しています。

研究では視覚や聴覚からの多くの情報を同時に処理するデジタル疲労課題を実施することにより、デジタル疲労状態を再現して肌状態の変化を観察しました。
その結果、心身の疲労感が増大するとともに、酸化ダメージ要因の一つであるポルフィリンが増加することを確認しました。

資生堂研究1

他にも、正常ではない角層細胞の割合が増えることや、肌のバリア機能が悪化することもわかっています。また影響は肌表面だけでなく、血流量にも影響。PCを使ったストレス負荷テスト※3を行い血流量を測ったところ、ストレス負荷がかかると、血流量が低下することもわかりました。これらのことから、デジタル疲労は肌荒れなどの原因となることが示唆されました。

資生堂研究2

※1:視聴覚(視聴や聴覚)からの多くのデジタル情報を同時に処理することで生じるストレスや疲労のこと
※2: 5日間課題実施3日後
※3:PC上に表示される文字の色を回答する精神的ストレスを負荷する試験 

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