80万部突破の『本所おけら長屋』シリーズ 「読者は女性が6割」異色の時代小説
最新12巻2/8発売
株式会社PHP研究所(京都市南区・代表取締役社長 清水卓智)は、畠山健二著『本所おけら長屋(十二)』(本体620円・税別)を、2019年2月8日に発売しました。
本書は、お江戸は本所亀沢町にある「おけら長屋」の個性豊かな住人が巻き起こす珍騒動を、下町の演芸作家出身の著者が笑いと涙につつんでテンポよく書き下ろした、連作時代小説シリーズの最新巻です。
初版部数はシリーズ最高の4万3千部でしたが、発売前から予約注文が相次ぎ、1万部の増刷を決定しました。これにより「本所おけら長屋シリーズ」の累計発行部数は80万部を突破しました。第1巻刊行以来、新刊発売のたびに売れ行きの初速がアップする人気シリーズに成長したのは、時代小説には珍しく「読者の6割が女性」であることが大きく影響しています。
女性書店員の「推し」が女性ファンを呼ぶ
『本所おけら長屋』が女性読者を獲得したきっかけは全国各地の「女性書店員」の支持です。「時代小説は難しそうで敬遠していたのに、こんなに面白いなんて!」という感想を口にして、自分自身がファンになって手がけた「おけら推し」のPOPや展示は、来店する女性を売り場に呼びこみ、新たなファンの獲得につながっています。年配男性が中心読者層といわれる文庫版の時代小説ジャンルにあって、本シリーズ読者の男女比は6:4(参考:紀伊國屋PubLine)と、女性層からの人気が高まっています。
座談会やイベントでファンサービスも充実
「本所おけら長屋シリーズ」ファンの女性読者を、著者の畠山健二氏は「おけら女子」と命名。SNSや畠山氏のサイン会などを通じて知り合った「おけら女子」同士の交流も、行なわれています。2018年10月には、著者とおけら女子たちとの座談会も実現。このパワーには著者も圧倒され、定期開催に向けて意気込んでいます。さらに、物語の舞台である本所や上野の散策など、ファンサービスのイベントが計画されています。
最新巻は「女の意地」を裏テーマに女性キャラが活躍
書店員から読者まで、「本所おけら長屋シリーズ」を盛り上げる女性たちを意気に感じた著者が、新作は「女性にスポットを当てよう」と書き下ろしたのが、このたび発売となる第十二巻です。裏テーマを「女の意地」として、長屋のおかみさん連中をはじめ、女剣士、花魁、母と娘など、女性キャラクターがキーパーソンとなる四篇を収録。既刊とはまたちがった味わいの今作をきっかけに、老若男女に愛される時代小説として、シリーズ累計100万部を目指します。
『本所おけら長屋』シリーズ 参考資料
第十二巻について
もくじ
◎その壱「しにがみ」
おけら長屋の女たちが間抜けな泥棒に深情け、人助けに奔走する
◎その弐「ふうぶん」
江戸のラクダ騒動と、吉原の夕月花魁に焦がれる男の顛末
◎その参「せいがん」
黒石藩の女剣士と誠剣塾門下生の真剣勝負、その心と技のゆくえを描く
◎その四「おまもり」
行方不明の夫を探す妻と娘を、放っておけない左官職人の女房の涙
書誌情報
書 名:本所おけら長屋(十二)
著 者:畠山健二
定 価:本体620円(税別)
発 行:PHP研究所
発売日:2019年2月8日
仕 様:304ページ/文庫判
【本所おけら長屋シリーズ特設サイト】https://www.php.co.jp/okera/
おけら年表(発売年月とトピックス)
2013年7月 第1巻……初版1万部
2014年3月 第2巻
2014年8月 第3巻……初版2万2千部
2015年3月 第4巻
2015年9月 第5巻
2016年3月 第6巻……シリーズ累計18万部突破
1957年、東京都目黒区生まれ。墨田区本所育ち。演芸の台本執筆や演出、新聞・週刊誌のコラム連載など精力的に活動する。2012年、『スプラッシュ マンション』(PHP研究所)で小説家デビュー。翌年、初の文庫書き下ろし時代小説『本所おけら長屋』(PHP文芸文庫)が大ヒットシリーズとなる。その他の著書に、『下町呑んだくれグルメ道』(河出文庫)、『超入門! 江戸を楽しむ古典落語』(PHP文庫)などがある。台東区、墨田区の東京下町エリアで活躍する様々な人々を紹介する番組、J:COM「東京下町人図鑑」のレギュラー司会を務める。
【OKERA NOTE 畠山健二 公式サイト】http://okeranote.com/