自粛ってどこまで守ればいいの? そんなときこそ問題解決思考で冷静に考えよう

新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために、各自治体で自粛要請が出されています。
外部との接触を可能な限り減らすことが、感染拡大の防止につながることは間違いありません。しかし一方で、仕事には行かないといけない、不要不急の解釈が人によって異なるなど、「どこまでがOKなのか」を一人ひとりが考えなければならない面も出てきています。
メディアを見れば「とにかく自粛しよう」「過剰に経済活動を制限すべきじゃない」「自粛と補償をセットにすべき」など、様々な意見が飛び交い、困惑している人も少なくないでしょう。
こんなときこそ、冷静な思考と理性的な判断が必要です。そのために役立つのが問題解決の思考メソッドです。

自分の考えを整理し、人の知恵を引き出し解決する「頭の使い方」が求められる時代

ディスカッションのプロフェッショナル、高橋輝行さんが考案した思考メソッドを紹介した書籍『思考と行動を高速化する 超速!問題解決』は、建設的なディスカッションをするための、「自分の頭の使い方」と「他人の頭の使い方」の基本をまとめたものです。
早く的確に問題解決できる人は、一瞬ですごいアイディアをひらめく人ではなく、ロジックのある人です。
超速とは、問題の背景をあぶりだす速さ、最短経路を見つける速さ、実行する速さのこと。超速で問題解決する力は、生きるための強力な武器になり、単なるビジネススキルだけではなく、生き方自体も変わっていきます。

いきなりアクションだけを考えてはダメ

職場に行くべきか、テレワークにするべきか。
予定していた打ち合わせをやるべきか、キャンセルすべきか。
イベントを中止すべきか、感染対策して実施すべきか。
新しい情報が出るたびに、ワッと群衆が一方向に動くことがありますが、こうなると正しいか間違っているかというより、「みんながそうしている」事実に流されてしまい、行動とは裏腹に心がモヤモヤしてしまうことがあります。

問題解決では、問題からいきなりアクションに飛ぶのは間違いのもとです。
「自粛要請 → 打ち合わせに行く? 電話にする? やめる?」
みたいな思考になりがちですが、心から自分に「GO」を出すためには、ちょっと「頭の使い方」を変えてみることをおすすめします。

「わけて書く」だけで頭の中は整理できる

自分で判断したり、納得できる答えを出すことは、何も難しいことではありません。紙とペンを用意して、問題を「わけて書く」だけでも頭はスッキリします。
やり方は簡単です。
「現状」「理想」「アクション」の3つのボックスを作って、
1) アクション=何をしようとしているか
2) 現状=なぜアクションしようとしているか
3) 理想=どういう状態になりたいか
の順番に埋めていってみてください。
仮に打ち合わせを予定通り実施しようとしているなら、それはどんな現状があるからで、どんな理想があるからなのでしょうか?
こんなふうにわけて、そして言語化してみるだけでも、意外と思考は整理できます。

「わけて考える」と今やるべきことがはっきりする

もう一つレベルアップするには、3つにわけたボックスの中身を、3回にわけて考えることです。

1) 思い込みをはがす=問題の気づかなかった原因や影響が見える
現状を客観視するために、なぜそうなったのか、現状が続くとどんな影響があるかを自問自答します。情報を仕入れれば仕入れるほど、思考は発散できます。
「自分に限って感染しない」というのは“正常性バイアス”という典型的な思い込みで、自粛要請という現状の背景や影響を考えれば思い込みははがれます。

2) ひと言でまとめる=問題の本質を見抜く
次は思考を収束させます。キーワードは「要するに」です。要するに感染拡大を防ぐのか、経済活動を維持するのか、といった、目先の行動ではない本質が見えてきます。

3) 筋を通す=最適なアクションを決める
現状と理想とアクションのつじつまが合っていれば、今やるべきことが決まります。

未知の問題を乗り越えるために

未知の問題に直面すると、ただ一つの「正解」など用意されていないことも多々あります。新型コロナウイルスの問題に限らず、仕事でもプライベートでも、自分で考え、自分で決めなければならない局面はいくらでもあるでしょう。
今起きている世界的な危機は一刻も早く収束することを願うばかりですが、そんな中でも私たちはそれぞれが考え、行動し、生きていかねばなりません。
錯綜する情報や群集心理につい流されそうになりますが、一度立ち止まって、自分の頭の中を整理してみることも大切なのではないでしょうか。

髙橋輝行著
『思考と行動を高速化する
超速!問題解決』


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