骨密度測定における撮影時間の短縮と、被検者の身体的負荷軽減に貢献  デジタルX線画像診断装置「FUJIFILM DR CALNEO Dual(カルネオ デュアル)」新開発

一度のX線照射で、骨粗しょう症診断に必要な画像が取得可能

富士フイルム株式会社(社長:助野 健児)は、特性の異なる2種類のX線検出部を積層した「デュアル構造」(*1)のデジタルX線画像診断装置(以下、カセッテDR)「FUJIFILM DR CALNEO Dual(カルネオ デュアル)」(以下、CALNEO Dual)を新たに開発しました。「CALNEO Dual」は、一度のX線照射で、高精細な一般X線画像に加え、骨密度測定用の骨強調画像を同時に取得できます。
なお、「CALNEO Dual」を4月13日から15日までパシフィコ横浜(神奈川県横浜市)で開催される「2018国際医用画像総合展(ITEM2018)」に出展いたします。

◆詳細はWebページをご覧下さい。
 ⇒ http://www.fujifilm.co.jp/corporate/news/articleffnr_1277.html?link=atp

高齢化に伴って、国内の骨粗しょう症患者数は増加し、約1,300万人(*2)にのぼるとされています。骨粗しょう症の診断では、骨の形状を確認するための一般X線の検査に加えて、DXA法(*3)による腰椎および大腿骨の骨密度測定が推奨されています(*2)。現在、一般X線画像の撮影と骨密度測定は、それぞれ別の装置で行われており、被検者は装置間を移動しなければならず、また骨密度測定の際に撮影の位置決めをし直して、その体勢を数十秒間維持する必要があります。

今回新たに開発した「CALNEO Dual」は、一度のX線照射で、高精細な一般X線画像に加え、骨密度測定用の骨強調画像を同時に取得できます。「CALNEO Dual」は、蛍光体として、X線エネルギーの吸収感度が異なるCsI(ヨウ化セシウム)とGOS(ガドリニウムオキサイドサルファ) を用いた2種類のX線検出部を積層しており、一度のX線照射で2つの画像が得られます。この2つの画像に、画像処理技術である「エネルギーサブトラクション(ES)技術」(*4)を適用することで、骨強調画像と軟部組織画像に分離することができます。ES技術は、今まで主に肺がんの結節(*5)や石灰化の検出に有効であるとされてきましたが、椎体(*6)等の骨領域では、撮影時に体内で発生する散乱線(*7)によってコントラストが下がり、骨の形状などが観察しづらいという課題がありました。「CALNEO Dual」は、当社が、X線のデジタル化において長年にわたり培ってきた、撮影時に生じる散乱線の影響を低減する技術や、粒状性の悪化を抑制しながらコントラストを高める技術などを適用し、骨組織の分離精度を高めることで、鮮明な骨強調画像を提供します。これにより、胸椎・腰椎・股関節などにおいて、骨の視認性向上が期待されます。さらに、「CALNEO Dual」では、腰椎および大腿骨の骨強調画像を用いて、DXA法による骨密度測定が可能です。

「CALNEO Dual」は、2種類のX線検出部を積層しながらも、カセッテDR標準規格の本体サイズ17×17インチ、厚さ16mmを実現しました。腰椎および大腿骨への一度のX線照射で、骨粗しょう症の診断に必要な画像が取得できるため、撮影時間の短縮と、被検者の身体的負荷軽減に貢献します。また、一般X線撮影装置で、一般X線画像の撮影とDXA法による骨密度測定ができるため、骨密度測定専用装置が不要となり、省スペース化にも貢献します。
富士フイルムは、今後もさまざまな医療現場のニーズに先進・独自の技術をもっておこたえし、さらなる画像診断の効率化と医療の質の向上に貢献していきます。

*1 2種類のX線検出部を積層した構造。CALNEO Dualでは、X線検出部にCsIとGOSの蛍光体を採用。
*2 日本骨粗鬆症学会「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年版」より。
*3 Dual Energy X-ray Absorptiometry法の略称。エネルギー特性の異なる2種類のX線情報から骨密度を測定する方法。
*4 特性の異なる2種類のX線から得た画像を差分し、骨強調画像と軟部組織画像に分離する画像処理技術。
*5 直径が1~3cm程度の円形の腫瘤。
*6 脊椎(背骨)は、椎骨と呼ばれる複数の骨が連結して構成される。椎体は、椎骨のうち腹部側にある楕円形に近い形をした部分。
*7 X線が被写体を透過する時に、被写体の中のさまざまな物質によって乱反射したX線。

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FUJIFILM DR CALNEO Dual(カルネオ デュアル)
FUJIFILM DR CALNEO Dual(カルネオ デュアル)

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