業界初※1、コージェネレーション型※2 業務用3kW-SOFC燃料電池システムの受注開始 業界最高52%※3の発電効率を達成

SOFC
SOFC

 3kW-SOFCシステム(発電ユニット)の概要
発電出力(AC)3kW
定格発電効率52.0%※3(LHV、初期値)
定格総合効率90%※4(LHV、初期値)
寸    法W1150×D675×H1690mm
重    量375kg
ガ ス 種都市ガス13A
 燃料電池システムは、都市ガスやLPガスなどを改質して取り出した水素と、空気中の酸素を化学反応させ、電気と熱(お湯)を作り出す発電システムで、心臓部であるセルに用いる電解質の種類によってタイプが異なります。なかでも電解質にセラミックスを用いるSOFCシステムは、作動時に発生する排熱を都市ガスの改質に利用できることから、発電効率の高さが特長ですが、一方で耐久性との両立が課題とされてきました。
 当社は、1985年にSOFCの研究開発をスタートして以来、独自のセラミック技術をベースにセルおよびセルスタックの開発を続け、2011年に世界に先駆けて※6家庭用燃料電池エネファームtype S向けセルスタックの量産を開始しました。さらに、2016年4月に大阪ガスから発売された新型の家庭用燃料電池エネファームtype S向けには小型・高効率化を図った新型セルスタックを開発しており、このたびの3kW-SOFCシステムにはこの新型セルスタックを採用しています。
 今後とも京セラは、セルスタックおよびSOFCシステムの供給を通じて、燃料電池システムの普及を推進するとともに水素社会・低炭素社会の実現に貢献してまいります。
※6.定格出力1kW以下の家庭用SOFC燃料電池として(京セラ調べ)

市場背景

 燃料電池システムは、電力消費地で発電を行う分散型電源であり、火力発電などの大規模集中型電源と比べて、送電時の電気ロスが極めて少なく、また排熱を給湯などに有効活用できます。また、従来の内燃機関(エンジン、タービン)を用いたコージェネレーションシステムに比べ、発電効率が高く、CO2排出量も少ないことから、省エネ性、環境性に優れています。
経済産業省は、水素社会の実現に向けた施策の一環として燃料電池システムの普及を推進しており、家庭用燃料電池は累計出荷台数が20万台(PEFC※7、SOFC含む)を突破しています。また、同省がまとめた「水素・燃料電池戦略ロードマップ改訂版」では、家庭用燃料電池を2020年に140万台、2030年に530万台まで普及させる目標を設定しています。さらに、業務・産業用SOFCシステムについても2017年の市場投入を目指すとの方針を示し、関連する技術・製品の開発を推進しています。
※7.PEFC:固体高分子形燃料電池(Polymer Electrolyte Fuel Cell)

3kW-SOFCシステムの特長

1.業界最高の発電効率52%を達成
本SOFCシステムは、家庭用燃料電池エネファームtype S向けに量産している小型・高効率・高耐久の当社製セルスタック(700W)を4個搭載し、発電出力3kWを構成。発電時に発生する高温排熱を効率的に利用できる機器設計とすることで高効率なシステムの開発に成功しました。発電効率は業界最高52%を達成し、排熱利用を含めた総合効率も90%と高い省エネ性、環境性を実現しました。

2.電力需要に合わせて、負荷追従運転も可能
本システムは、電力使用量に応じて、出力を変動させることも可能です。3kWの定格連続運転によるベース電源としての活用に加え、負荷追従運転を行うことで調整電源としても活用可能です。
*「エネファーム」は、JXTGエネルギー株式会社、東京ガス株式会社、大阪ガス株式会社の登録商標です。


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