海中作業船市場が需要増大の見通し
株式会社グローバル インフォメーションは、市場調査会社Douglas-Westwoodが発行した報告書「World Subsea Vessel Operations Market Forecast 2013-2017 (世界の海底作業支援船市場)」の販売を開始しました。
海中作業船業務市場がごく近いうちに需要増が見込まれており、一部の船舶については日割作業料金が上昇しようとしています。Douglas-Westwood(DW)では2013年から2017年の間に海中作業船の作業料金として1060億米ドルに上る支出がなされると予測しています。これはその前の5年間分の支出額に対して54%の増加となります。世界的な需要は過去5年間と比較して23%の増加となると見られます。支出額の増加率の方が海中作業船稼働日数の増加率よりも大きくなると予測されています。これはより深海の、もっと複雑な条件の地点における油田(およびガス田)開発計画に見合う、より性能の高い海中作業船に需要が移ってきているためです。
IRM (調査・修理・保守)関連の作業日数による売上が市場の大部分を占めていることには変わりがありませんが、油田開発に関連した作業が複合年間成長率(CAGR)で10.7%という、遥かに速い成長を遂げるものと見られます。このように速いペースで成長が進むのは深海の埋蔵資源開発が増加していることが主な要因で、ブラジルやアフリカ地域の油田開発作業量が、世界の全需要予測のうちの約半分を占めています。
同レポートの著者であるCalvin Ling氏は次のように述べています。「事業者が海底開発の効率と採算性の向上を目指すようになってきたことで、新技術や新工法が海中作業船産業を形作るものとなっています。中で最も注目すべきは、遠く離れた採油プラットフォームや複雑な海中作業機器に電力を送るための高圧ケーブルの必要性が高まることによって、フレックス・レイ作業船への負荷が重くなり、また海底油田開発において電気技術会社が果たす役割が広がることです。」
DWのシンガポール支局長であるThom Payne氏は、「世界の沖合海域の各種開発活動の中に占める海底油田開発のシェアは今後もますます増え続けて行くでしょう。より深い海への進出が進むことから、もっと長い期間現場で活動でき、またもっと高性能な船舶の必要性が高まっており、より大きな支出がなされる見通しが立っています。海底のプレソルト層(岩塩層)下の巨大油田開発にもビジネス機会が見込まれており、その地域はブラジル沖合や将来的には西アフリカ沖合、また地中海東部にも見込みがあり、やがては海底開発の究極的な挑戦対象である北極海へと及ぶでしょう。」と結論づけています。
市場調査レポート: 世界の海底作業支援船市場
World Subsea Vessel Operations Market Forecast 2013-2017
http://www.gii.co.jp/report/dw208640-world-subsea-vessel-operations-market-2011-2015.html
出版日: 2013年08月23日
発行: Douglas-Westwood
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