『レジャー白書2020』 2019年の市場規模は72兆2,940億円、前年比0.6%増 今後はコロナ禍を踏まえた高付加価値化と生産性向上が課題に
調査研究や提言、実践活動により生産性向上をめざす公益財団法人 日本生産性本部(東京都千代田区、会長:茂木 友三郎)の余暇創研は、8月24日、『レジャー白書2020』(9月30日発行予定)の概要を公表しました。レジャー白書は、余暇活動調査等をもとに、わが国における余暇の実態を需給双方の視点から総合的・時系列的に分析・記録している唯一のもので、1977年の創刊以来通算44号目となります。
なお、『レジャー白書2020』は2019年の余暇活動を取りまとめたものですが、新型コロナウイルス感染症によりレジャー産業を取り巻く環境が大きく変化したことから、2020年に入ってから緊急事態宣言が解除された5月までのコロナ禍の影響と今後の課題について、巻頭で特集しました。「密」を避けるキャパシティ抑制や移動の制約を受ける中でも、オンライン活用や新たな人材確保・育成のための雇用条件向上に向け、さらなる高付加価値化と生産性向上が必要、と総括しています。本白書の主なポイントは以下の通りです。
『レジャー白書2020』の主なポイント
日本人の余暇活動の現状
~外食やウォーキングの参加人口が増加~<別添“概要”資料p.1>
9年連続で参加人口の首位となった「国内観光旅行(避暑、避寒、温泉など)」(5,400万人)をはじめ、上位種目は前年とほぼ同程度となった。「外食(日常的なものは除く)」「ウォーキング」などが前年より参加人口が増加した。「カラオケ」「宝くじ」「音楽会、コンサートなど」「テレビゲーム(家庭での)」などが順位を上げた。
余暇関連産業・市場の動向
~インバウンド効果に加えスポーツ観戦が堅調~<別添“概要”資料p.2>
2019年の余暇市場は72兆2,940億円で、前年比0.6%増と僅かであるがプラスとなった。インバウンド効果により観光・行楽部門が引き続き伸びたほか、4部門すべてでプラスであった。
スポーツ部門
アウトドア、スポーツ用品市場やスポーツ観戦が伸びた。
趣味・創作部門
音楽配信、動画配信、電子出版が伸びたほか、鑑賞レジャーが復調。
娯楽部門
公営競技、外食が堅調。パチンコ、カラオケ、ゲームセンターがマイナス。
観光・行楽部門
ホテル、航空、鉄道、海外旅行などがプラス。遊園地は増加に歯止め。
2019年のトピックス<別添“概要”資料p.3、4>
● 1人当たり平均参加種目数は、前年比0.1種目減少して12.3種目となった。部門別では趣味・創作のみ増加し、年代別では、10~20代が増加した一方、50~60代が減少した。
● 前年より参加率が増加した「スポーツ観戦(テレビを除く)」は、男性20代の参加率・希望率が大きく増加した。
調査の概要
調査方法 :インターネット調査
調査対象 :全国15歳~79歳男女
有効回収数:3,539(人)
調査時期 :2020年1~2月
添付資料
(1)概要:レジャー白書2020
(2)(資料1) 特集:2020年コロナ禍とレジャー産業(『レジャー白書2020』巻頭に掲載予定)
(3)(資料2) 2019年の余暇関連産業・市場の動向