【名城大学】柔道五輪金メダリスト 薬学部の谷本特任教授が就任後初めての講義
アスリート目線で「アンチ・ドーピング」を解説
アテネ、北京両オリンピックの女子柔道金メダリストで本学薬学部の谷本歩実特任教授が5月12日、八事キャンパスで4月の特任教授就任後、初めての講義に臨みました。1年次前期開講科目「健康・スポーツ科学理論」の講義で、3限と4限の2コマで合わせて約280人に「アンチ・ドーピング」などについて解説しました。
谷本特任教授は本学薬学部健康・スポーツ科学研究室の梅田孝教授が弘前大学大学院医学研究科社会医学講座在職時代に学位(医学博士)指導を行った教え子で、梅田教授の要請で2022年度は非常勤講師を務め、今年度からは特任教授として講義を担当することになりました。愛知県安城市出身の金メダリストとあってメディアも3社が取材に訪れました。
「意図しないドーピングから選手を守るため、力になれる人になって」と谷本特任教授
谷本特任教授は「『クリーン』で『フェア』な、スポーツの実現~アンチ・ドーピング」と題した講義で、実際のドーピング検査の方法やアンチ・ドーピングの歴史、過去のドーピング違反の例などをスライドや映像を交えて解説。サプリメントや薬局で買った風邪薬に含まれる禁止物質で意図せず違反になる「うっかりドーピング」についても説明しました。
そのうえで谷本特任教授は、薬の正しい使い方などドーピングの専門知識を持つ薬剤師の資格「スポーツファーマシスト」について紹介。「日本のアスリートに多い意図しないドーピングから選手を守るため、力になれる人になってほしい。ぜひ興味を持ってください」と薬剤師の卵である学生たちに呼び掛けていました。
講義の間、谷本特任教授は教室内を回って「あなたにとってスポーツの価値とは?」などと学生たちに積極的に質問していました。講義後、「興味を持ってくれた学生が多かったと思います」と振り返った谷本特任教授。「今後も学生から質問があったジェンダーの視点なども含め、講義で学生たちといろいろな疑問をひも解いていきたい」と話していました。