【発達障害の臨床実績ナンバー1の児童精神神経科医が最新の知見から説く!】大和出版の好評シリーズ「心のお医者さんに聞いてみよう」にて、宮尾益知監修『発達障害の子が18歳になるまでにしておくこと――“周囲とうまくやっていく力”の育み方』を、2024年5月16日発売
ビジネス書や女性エッセイを刊行する株式会社大和出版(所在地:東京都文京区、代表取締役:塚田太郎)は、『心のお医者さんに聞いてみよう 発達障害の子が18歳になるまでにしておくこと』(宮尾益知 監修)を、2024年5月16日に発売いたします。
内容説明
なぜ、発達障害のある子は学校や社会でつまずくのだろう?
ASD、ギフテッド、ADHD…それぞれの発達段階は定型とは異なるため、発達障害の子には定型より発達が遅れる能力が一部あり、そのことが定型社会での生きづらさにつながっている。
親は、定型とは異なるわが子の発達段階を正しく理解し、適切にサポートしていくことが大切だとして、本書では、年齢に沿った社会性を伸ばすトレーニングを日本ではじめて紹介する。
子の生きづらさをとり除くには、時間をかけて本人の社会性や情動を育んでいくしかなく、親は成長をただ待つのではなく、段階を踏んで内面から少しずつ変えていくことだ。
発達障害の子のためのこのトレーニングは、実は、OECD(経済強力開発機構)が掲げた子どもの未来像(OECD Education2030プロジェクト)の最重要項目とも重なっていて、定型の子も自分で考え、知識や価値観をアップデートし、課題を自ら解決する革新的な力を育んでいくことが、これからは重要とされている。その根底に必要なのが非認知能力である。
発達障害の子たちの社会性を育むために、そして自ら未来を切り開き前進していくために身につけてほしい能力とその育み方を、図やイラストをふんだんにまじえて、わかりやすく解説する。
家庭で育む社会性12のトレーニング
トレーニング① 共同注視 いっしょに同じものを見て、ひとつの世界を共有する
トレーニング② ミラーリング 鏡のように、相手のまねをし、心と体を調和させてゆく
トレーニング③ 共同注意 ものを介して、お互いに注意を向け合う
トレーニング④ 社会的参照 周囲を伺い、みんなの気持ちを参照する習慣を身につける
トレーニング⑤ ラベリング 子どもの気持ちと行動を親が実況中継して自覚を促す
トレーニング⑥ ポジション交換 相手のいる場所に座り、相手の心をイメージする
トレーニング⑦ 演技 その役になったつもりで演じてみる
トレーニング⑧ 自己理解1 自分の得意、苦手を知り、自分がどんな人かを理解する
トレーニング⑨ 自己理解2 いいところもわるいところも認め、自分を正しく捉える
トレーニング⑩ 自己有能感 ほめられることで人の役に立てると思える
トレーニング⑪ メタ認知 みんなのやり方を参考にし、新たなことに挑戦していく
トレーニング⑫ 自立に向けて 投げ出さずに継続し、毎日を積み重ねていく
本書の主な項目
●〈10歳前後のつまずき〉空気が読めない、勝手なふるまい……クラスで浮いてしまう
●〈18歳前後のつまずき〉卒業後に自立できず、社会生活が成り立たない
●〈つまずきやすさの特性〉人づきあいが困難な特性をもつASD、ギフテッド、ADHD
●〈本物の「社会性」とは〉「みんなに合わせる」のではなく他者と調和していくこと
●〈発達段階の違い〉発達段階の違いをふまえ、社会性不足をサポートする
●〈サポートの必要性〉放っておいても社会性は育たない。適切な段階でサポートが必要
●〈SEL教育〉科学的な根拠に基づく心の教育で非認知能力(EQ)を伸ばす
●〈家庭でできるSEL教育〉親は「ドラえもん」になって家庭で社会性を底上げする
●〈セルフアドボカシー〉自分の強みを引き出し、苦手を理解してもらう
監修者からのメッセージ
クリニックには毎日、発達障害やギフテッドの子どもたちがやってきます。
みんなさまざまな困難を抱えています。なかでも、なかなか克服できず、ひきこもりや適応障害の原因となるのが「みんなとうまくやっていく」ことへの困難です。
とくに日本では「空気を読んで人とうまくやること」が当たり前の社会。
発達の違いから生活上問題を抱える子たちも「みんな(定型発達の人)に合わせること」が求められます。支援級では社会生活技能訓練(SST)などを受け、さまざまな場面での受け答えやふるまいのパターンを覚えます。でも、それを応用するのは難しく、学校生活が終わり就労すると、さらに厳しい現実をつきつけられます。いつかはわが子が自立し、周囲の人と温かい交流をもち、末永く健康に楽しく暮らしてほしい……
これはすべての親御さんの願いではないでしょうか。この願いを叶えるには、発達障害やギフテッドの子が成人するまでのあいだに、社会性向上と自立のためのサポートをする必要があります。欧米では「非認知能力」「心の知能指数(EQ)」を高める教育が盛んです。私は、発達障害やギフテッドの子どもの「発達段階」の視点をふまえて、彼らにこうした教育を施す必要があると考えています。発達障害、ギフテッドの子どもの認知は、それぞれ異なる発達段階を経ます。親御さんは、わが子の認知の発達段階を見極め、必要なタイミング・必要な方法でサポートしなくてはなりません。
本書は発達障害、ギフテッドの子どもの発達段階をふまえ、科学的にいつどんなサポートが効果的なのかを解説します。お子さんが成長し自立するためのよき指針となれば幸いです。
――「はじめに」より
監修者プロフィール
宮尾益知(みやお・ますとも)
小児精神神経科医・どんぐり発達クリニック名誉院長。医学博士。東京生まれ。徳島大学医学部卒業。東京大学医学部小児科、自治医科大学小児科学教室、ハーバード大学神 経科、独立行政(現・国立研究開発)法人国立成育医療研究センターこころの診療部発達心理科などを経て、2014年にどんぐり発達クリニックを開院。専門は発達行動小児科学、小児精神神経学、神経生理学。おもな監修 書におもな書籍に『発達障害の治療法がよくわかる本』『発達障害の親子ケア』(講談社)、『この先どうすればいいの? 18歳からの発達障害』『発達障害の子どもの自己肯定感をはぐくむ本』(大和出版)など多数。
●どんぐり発達クリニック https://www.donguri-clinic.com
主要目次
Part1 「みんなとうまくやれない」
発達障害のある子が学校や社会でつまずく本当の理由
Part2 つまずきを放置しない!
親が発達段階ごとの壁を越えるサポートをする
Part3 家庭で育む社会性12のトレーニング
自分を理解し、好きになり、他者とうまくやっていく
書籍情報
書籍名:『発達障害の子が18歳になるまでにしておくこと』
著者名:宮尾益知 監修
出版社:株式会社大和出版
定価:1500円+税
版型/体裁:A5判並製
ページ数:96ページ
ISBN:978-4-8047-6431-3
会社概要
商号 : 株式会社 大和出版
所在地 : 〒112-0013 東京都文京区音羽1-26-11
設立年月日: 1972年8月
代表取締役: 塚田太郎
業務内容 : 書籍出版(ビジネス書・女性書・心理書・生活実用書・教育書)
公式HP :https://daiwashuppan.com/
問合せ先 :info@daiwashuppan.com(編集部宛)