ベビースキンケアのパイオニアメーカー、 株式会社ナチュラルサイエンスが 新生児の皮膚状態が皮膚細菌叢および 腸内細菌叢と関連があることを共同発表

株式会社ナチュラルサイエンスは、産婦人科医、栄養士、株式会社ヘルスケアシステムズらと共同で、妊婦と新生児の腸内環境に着目した研究を行ってまいりました。
2021年に妊婦の桑の葉青汁飲用による腸内環境改善効果を示し、月刊アレルギーの臨床に掲載された成果※1に続き、この度、新生児において皮膚や腸内の細菌叢と皮膚状態との関連を見いだし、国内では唯一の小児皮膚に特化した権威ある学術誌「日本小児皮膚科学会雑誌 Journal of Pediatric Dermatrology」に論文が掲載されました。

ナチュラルサイエンスでは、今後も妊婦さんや赤ちゃん、子どもたちのより良いお肌のための研究を進め、みなさまによろこびと感動を提供する製品・情報の提供に推進してまいります。

※1 掲載論文:妊婦を対象とした桑の葉青汁飲用による腸内環境改善効果の検討ーパイロット研究月刊アレルギーの臨床 2021 Apr;41(555): 412-419

掲載論文について

■雑誌名:日本小児皮膚科学会雑誌 Journal of Pediatric Dermatrology 42巻1号 (2023):37-47

■論文タイトル:新生児の皮膚状態と皮膚細菌叢および腸内細菌叢の関連

著者(敬称略)よしかた産婦人科 善方 裕美、井畑 穰、上原 萌美

新潟医療福祉大学 健康栄養学科 渡辺 優奈
※2022.09より千葉県立保健医療大学 栄養学科 に講師として異動

株式会社ヘルスケアシステムズ  石川 大仁、松本 美保、細谷 吉勝
株式会社ナチュラルサイエンス 藤浪 未沙、小谷野 豊、安藤 希、佐藤 嘉純、小松 令以子

発表概要

新生児期の皮膚状態は、皮膚機能の発達やその後の健康に影響を与えるため、皮膚状態に関連する要因を検証することは重要です。近年、ヒト細菌叢が皮膚疾患やアレルギー疾患に影響することが報告され注目を集めていますが、生後早期の皮膚状態との関連についてはあまり報告がありませんでした。そこで、生後1か月の健康な児35名を対象とし、新生児の皮膚状態と皮膚細菌叢および腸内細菌叢の関連性について検討を行いました。皮膚観察より皮膚所見(トラブル)がある群11名、皮膚所見(トラブル)がない群24名の2群に分け皮膚細菌叢および腸内細菌叢を比較したところ、皮膚所見がある群は、皮膚のPeptoniphilus属※2の占有率が有意に高く、Bifidobacterium属※3の占有率が低い傾向があり、腸内ではBifidobacterium属※3の占有率および多様性(菌種数)が有意に低いことがわかりました。これらの結果から、新生児の皮膚状態は皮膚細菌叢および腸内細菌叢と関連していると考えられました。

※2 一般的に弱毒性であり遅発育性菌であるが、稀に感染症を引き起こす菌。
※3 ビフィズス菌の総称。糖を分解して乳酸、酢酸を作る腸内の善玉菌。

研究結果の概要

本研究では、経腟分娩または帝王切開で出生した生後1か月の健康な児35名(男児21名、女児14名)を対象に、生後1か月時に、背景調査、皮膚観察、皮膚細菌検査、及び腸内細菌検査を実施しました。皮膚観察の結果から、皮膚トラブルが観察された児を皮膚所見あり群、1項目も観察されなかった児を皮膚所見なし群とし、2群に分類し解析を行いました。なお、皮膚所見の有無は、頰で採取した皮膚細菌叢との関連性を検討するため、顔面部の皮膚所見結果を用いました。

  1.   皮膚細菌叢について (図1、2)
皮膚所見(トラブル)の有無による皮膚細菌叢組成(属レベル)の比較
皮膚所見(トラブル)の有無によるの皮膚B. longum占有率の比較

皮膚所見の有無による皮膚細菌叢(属レベル)を比較したところ、皮膚所見のある群では、Bifidobacterium属の占有率が低い傾向にあり(p=0.080)、Peptoniphilus属の占有率が有意に高いことがわかりました(p=0.008)。さらに、種レベルで比較した結果、B. longumの占有率が有意に低いこともわかりました(p=0.024)。

  1. 腸内細菌叢について (図3、4、5)
皮膚所見(トラブル)の有無による腸内細菌叢組成(属レベル)の比較
皮膚所見(トラブル)の有無による腸内B. longum占有率の比較
皮膚所見(トラブル)の有無による腸内細菌多様性の比較

皮膚所見の有無による腸内細菌叢(属レベル)を比較したところ、皮膚所見のある群では、Bifidobacterium属の占有率が有意に低いことがわかりました(p=0.020)。さらに、種レベルで比較した結果、B. longumの占有率が有意に低いこともわかりました(p=0.047)。また、皮膚所見のある群では、腸内細菌の多様性(Observed Species)が有意に低い結果となりました(p=0.038)。

まとめ

新生児の皮膚状態と皮膚細菌叢および腸内細菌叢の関連性について検討した結果、皮膚所見(トラブル)の有無により、皮膚細菌叢および腸内細菌叢に有意な差が認められました。特に、皮膚所見(トラブル)が観察された児は、皮膚でPeptoniphilus属の占有率が有意に高く、Bifidobacterium属の占有率が低い傾向にあり、腸内でもBifidobacterium属の占有率が低く、多様性(菌種数)も低下していることがわかりました。これらの結果から、新生児期の皮膚状態は皮膚細菌叢および腸内細菌叢と関連している可能性が高いと考えられます。今後更なる関連性の検証や、生後早期からの皮膚細菌叢および腸内細菌叢ケアを目的とした研究を行っていきたいと考えております。

参考

株式会社ナチュラルサイエンスとは
敏感肌スキンケアメーカーであるナチュラルサイエンスは、赤ちゃんと一緒に使える低刺激のスキンケアを中心に、肌本来の力を引き出すスキンケアやサプリメントなどの研究開発・販売を行っています。特にブランドの中心である「ママ&キッズ」は皮膚科・小児科・産婦人科の協力のもと開発を行い、低刺激性を実現。またその効果を確かめるため、大学病院や皮膚科での臨床テストを実施するなど、徹底的に品質をチェックしています。

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会社概要
商号:株式会社ナチュラルサイエンス
代表者:代表取締役社長 小松 令以子
本社:東京都中央区新川1-22-11
所在地:東京都江東区北砂3-4-27
設立:平成8年8月8日
事業内容:化粧品・医薬部外品・歯みがき粉の企画・研究・開発・製造・販売、健康食品・食品の企画・開発・製造・販売、エコロジー・子ども商品の企画・開発・販売
資本金:10,000,000円
ホームページ:https://www.natural-s.jp/

一般のお客様からのお問い合わせ先

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TEL: 0120-122-783(フリーダイヤル)
 URL: https://www.natural-s.jp/

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