『日本流行丼大賞2020』グランプリは台湾発の『魯肉飯(ルーロウハン:台湾風豚角煮丼)』
日本の飲食文化の更なる発展のために、今年注目が集まった丼を記録に残す!
日本初の鰻と丼の情報発信サイト『うなぎ_STYLE』(運営:株式会社BGI JAPAN、本社:東京都千代田区、代表取締役/藤原静宏 https://bgi-japan.co.jp)が主催して、日本の飲食文化の更なる発展を目的に、人々に愛され、歴史に残す価値があり、世界に広めたい、今年注目が集まった丼を記録に残すという選考方針の下、今年から『日本流行丼(りゅうこうどん)大賞』を設け、2020年11月30日(月)午前11時30分に選考結果を公開した。
選考は、『うなぎ_STYLE』編集長の中西純一を選考委員長に、東京大学未来ビジョンセンター・ライフスタイル研究ユニットの関谷剛客員准教授、辻安全食品株式会社辻幸一郎社長、株式会社フライメディア吉田美津江社長の4名が務めた。
『日本流行丼大賞』設立の趣旨
丼は江戸時代に誕生して以来、地場の食材を使う庶民のソウルフードであり、今でも多くの人々の嗜好を満足させる大衆の味。
外食や中食で丼は、気軽に食べられ、価格も高くないことから、どの販売形態でも購入可能であり、その時々の社会情勢による流行に影響を受けやすい食事だと言える。流行の影響を受けやすい食事であることは、時代の変革に敏感に丼は反映され、場合によっては消えていく可能性も秘めている。
日本が誇る食文化を次世代に継承し、世界に広めるために、時代を彩った丼を記録していく重要性を感じ、その時々に人々の支持を集めた丼を『日本流行丼大賞』として毎年記録し、表彰していくことにし、今年初の『日本流行丼大賞」の発表となった。
流行丼大賞2020の選考基準について
流行丼大賞2020の選考については、以下の基準を設け、それぞれの指標を数値化した選考指標を元に、選考が進められた。
- 今年注目が集まった丼、ブレイクした丼
- 時代や社会の動向によって生み出された丼
- 特徴的な美味しさや斬新な発想で構成され、安心安全で健康的な丼
- 人々に愛され、歴史に残す価値があり、世界に広めたい丼
▶選考基準(指標)
○知名性・浸透度(Popularity)
どれだけ日本で浸透しているか、幅広い世代に支持されているか
○社会性・販売度(Sociality)
個人飲食店、チェーン店、コンビニなど多彩な方法で販売されているか
話題性・ニュース頻度(Topicality)
メディアやSNSで幅広く取り上げられたか
○独創性・創意度(Originality・Uniqueness)
従来の丼と比べて、料理としての独自性がどれだけあるか
○時代性・適時性(Timeliness)
2020年を代表する丼としての時代性や適時性がどれだけあるか
○将来性・期待度(Promising)
2021年以後も味の面や健康面で知られ、定着する必要があるか
【グランプリ】魯肉飯(台湾フェス実行委員会)
「女性でも気軽に食べられる丼」「豚肉に卵、野菜(漬物)と違った食材を使ったヘルシーさが良い」という評価で、「近所に出来ていたタピオカドリンク店でも魯肉飯が食べられる様になった」など、知名性・社会性・時代性・将来性を鑑みて、魯肉飯 (ルーロウハン:台湾風豚角煮丼)が今年のグランプリとなった。
3つの「金賞」丼
うな牛 すき家(株式会社ゼンショーホールディングス)
スタミナ超特盛丼吉野家(株式会社吉野家)
名古屋系うな丼 炭焼うな富士 有楽町店(株式会社かぶらやグループ)
「うな牛」に関しては鰻という魚と牛肉を一緒に食べるという既存の丼の概念 を打ち破った独創性が評価され、「スタミナ超特盛丼」は牛肉・豚肉・鶏肉に生卵 を掛けるという肉をガッツリ食べたいと考える人達へのオマージュがめい一杯盛り込まれていると社会性が認められ、「名古屋系うな丼」は東京風の蒸してから焼く 蒲焼きだけではない、蒸さずに焼く関⻄風の蒲焼きを、三河産のたまり醤油に本み りんを使うことで円やかなうま味やコクを感じる新しい蒲焼きを東京にも定着させ たという時代性が高く評され、この 3 つの丼に関しては選考指標の点数はほぼ同じ であったことから、3 つとも金賞とすることにした。
【話題賞】三河鮮魚の海鮮丼 (日本将棋連盟)
「三河鮮魚の海鮮丼」に関しては、将棋の棋士である藤井聡太二冠の地元で開催さ れたタイトル戦の昼食として食べたことが新聞や TV ニュースに取り上げられ、ま たタイトル獲得後の記者会見で「対局の時に海鮮丼は好手(こうしゅ)」と将棋用 語で海鮮丼の良さを表現したことで大きなニュースとなった。 話題性では飛び抜けて高く、丼業界や飲食業界への貢献度も高いと判断し、話題賞 を授与することに決めた。
5 つの「候補丼」選考経緯の紹介
今年は春から巻き起こった新型コロナの蔓延によって、社会全体がこれまでの日常とは別の生活パターンを強いられるようになった年だと言えるだろう。
その中で、外食を担っていた飲食店は、営業の中止や自粛を余儀なくされ、営業をしても店内飲食を制限し、持ち帰り(テイクアウト)だけに限定する店も少なくなかった。新しい生活様式を否応なしに求められると、人々の食事の場所や回数、食べる内容にも少なくない影響があった。
丼で考察すると、1回の食事に対する重要性が増したことで、1回の食事で多種多様な食材が使われることが望まれるようになり、従来までの丼は牛肉だけ、鶏肉と卵という1〜2つの食材を使ったものから、鰻と牛肉、牛肉と豚肉に卵というような必ず複数の食材が食べられる種類の丼に人気が集まった。
そして、本来は丼を店内で食べて貰うのが目的の飲食店でも、春以降は持ち帰りの需要が増え、丼は持ち帰っても食べやすいというメリットもあり、持ち帰ってからも美味しく食べられる温かい丼は指示を受けたと考えられる。
また、新型コロナの感染が落ち着いた7月以降になると、それまで外食を控えていた人々が飲食店での食事を行うようになり、新型コロナの感染に負けないような免疫力を高める食材が好まれるようになったことで、鰻や肉をしっかりと食べたいという欲望を刺激した感もある。
近年は日本各地で新しく作られた地域の名物丼が、都会に進出して名前を知られるようになることがあったが、今年に限ってはコロナの影響もあり、イベントや新規出店が控えられ、地域の名物丼の名前が候補丼に上がってこなかったのは残念であるが、来年以降に期待したい。
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