イギリス人学者による日韓併合に関する貴重文献が再発見される『THE NEW KOREA』

「日本の朝鮮統治は政府の行政手腕のみならず、民衆の文化的経済的発展においても優れているのである」ーアレン・アイルランド

日本と韓国が併合されて16年後の1926年、ニューヨークの出版社から一冊の本が出版されました。黄色いハードカバーにタイトルは『THE NEW KOREA』と書いてあります。著者は英国人の植民地研究家で、ピューリッツァーの秘書でもあった、アレン・アイルランドです。これまでに、アフリカ・アジアの植民地に関する詳細なレポートを出版してきたアイルランドがその生涯で最後に出版したのが『THE NEW KOREA』です。
内容は日韓併合によって韓国の政治、経済、教育、医療、産業などの分野がいかに変化したかということを比較・分析したものです。興味深いのはアイルランドが日韓併合による変化を分析することに徹底し、政治的な問題に対する私見は極力排している点です。読者としては、世界の植民地政策を40年近く研究したアイルランドに日韓併合の是非を語ってもらいたいと思うのですが、そこはさすがにしっかりとした理由を述べています。現代にも通じる内容で地政学などを用いて日韓関係を鋭く分析をしており、大変興味深い部分です。序章だけでも読む価値は十分にあります。
この貴重な歴史的文献が現代に日英対訳で蘇りました。

『THE NEW KOREA―朝鮮(コリア)が劇的に豊かになった時代(とき) 』桜の花出版

冷静に当時の文献を検証ー日韓双方にとって重要

1910年の日韓併合について両国の専門家や一般市民は様々な意見を持ち、論議がされてきました。日韓問題の根本に日韓併合があるのは間違いないことです。日韓併合から110年経過したわけですが、当時を知る人はほとんどいないというのが現実です。実際、タイムマシーンに乗って、当時の韓国や日本を見たいと思うことがあります。彼らはどんな生活をしているのでしょうか。そして、日本人と韓国人はどう関わっているのか。日韓併合前と後で何が変わり、何は変わらなかったのか。知りたいことは山とあります。残念ながら実際に当時を見ることは不可能ですから、当時を知る人の証言、文献が一つのヒントとなると思います。日韓問題について感情的な議論が多くなってしまうのは仕方がないことだとは思いますが、冷静に当時を知る人の記録を読むことは日韓双方にとって重要なことです。この書籍は日韓問題を語る上で必読であり、他では語られていない貴重な情報が満載されています。多くの論客が、著書の中で、参考文献として引用しています。
『THE NEW KOREA』は、1926年にニューヨークで出版された後、韓国で出版されましたが、日本では長年その存在が知られていませんでした。出版後87年経った2013年、日英完全対訳本『THE NEW KOREA―朝鮮(コリア)が劇的に豊かになった時代(とき) 』が出版されました。

真の日韓友好を願って

日本で2013年秋に『THE NEW KOREA―朝鮮(コリア)が劇的に豊かになった時代(とき) 』が出版され、7年が過ぎました。超一級の歴史資料でロングセラーとなっています。編集部には本書について、「すべての国民に読んで欲しい」「すべての図書館に常設して欲しい」など、読者の声が届いています。さらに多くの方々の元に届き、本書が日韓の懸け橋となることを願ってやみません。

出版社 : 桜の花出版
発売日 : 2013/8/26
言語 : 日本語
単行本 : 695ページ
ISBN-10 : 4434181815
ISBN-13 : 978-4434181818
価格 : 3,080円

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