岡山理大 「岡山の自然災害を考える」テーマに第24回OUS技術セミナー/研究者や市民約100人が聴講

2019-02-26 17:00

岡山理科大学(岡山市北区理大町)の第24回OUS技術セミナーが2019年2月22日、「岡山の自然災害を考える」をテーマに、同所の加計学園創立50周年記念館で開催され、約100人の研究者や市民らが参加。防災・減災に向けた最新の研究成果に熱心に耳を傾けました。

セミナーではまず、岡山県危機管理課・総括参事(防災対策班長)の堂本竜也氏が、災害から命を守るキーワードとして(1)地域の災害リスクを知る(2)災害情報を入手する(3)命の守るために行動する――の3点を挙げ、自分の命は自分で守る「自助」と地域で命を守る「共助」の大切さを訴えました。

続いて、岡山大学名誉教授の塚本修氏が「平成30年7月豪雨」の発生原因について、オホーツク海高気圧と太平洋高気圧の影響で梅雨前線が長時間にわたって停滞・強化し、局地的な「線状降水帯」を形成していたことを解説。ただ「このメカニズムはまだ十分に分かっていない」という現状を説明しました。

また、岡山理科大学元教授の西村敬一氏は、南海トラフ巨大地震のハザードマップに関して「想定が過大とする意見もあれば、過小との意見もある。作成の際の想定を確かめ、時系列を補いながら理解することが大切」とし、発生時の心構えとして(1)想定にとらわれるな(2)その状況下で最善を尽くせ(3)率先避難者たれ、という3原則を強調しました。

OUS技術セミナーは岡山理科大学技術科学研究所を中心に、科学技術に関わる最新の知見を社会に還元し、地域社会へ貢献することを目的に、毎年開いています。

その他の講演者とテーマは以下の通りです。
 ・「岡山の水環境~上水と下水の紫外線殺菌について~」
   理大工学部生命医療工学科・猶原順教授
 ・「岡山県におけるCLT利用拡大の取り組み」
   理大工学部建築学科・小林正実准教授
 ・「水道水圧パッシブ型増圧器の開発と応用~災害時に使用可能なシステムへの適用~」
   理大工学部知能機械工学科・小林亘講師

【岡山理科大学について】
http://www.ous.ac.jp/
1964年、西日本初の理学部単科大学として応用数学科、化学科の2学科で開学。 2018年には愛媛県今治市に第2キャンパスを設け、西日本の私学で初の獣医学部を開設。7学部21学科1コースとなりました。「好奇心全開、探究心無限大」をキャッチフレーズに多彩な研究に取り組んでいます。

【本リリースに関するお問い合わせ先】
岡山理科大学 入試広報部
TEL:086-256-8412(内線1226)

第24回OUS技術セミナーの様子
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