「ビル再生100の物語」ビルの認知度をあげることの効果
ビル再生100の物語 第95話
テナワンでは、これまで多くのビルの空室対策や賃貸運営を行ってきました。
それぞれの問題を解決してきたビル再生の事例を「100の物語」としてこれから公開していきます。
八丁堀のオフィスビル
取引先からのご紹介で、ある事業会社さんの保有するオフィスが長い間あいているので空室対策をしてほしいという依頼がきました。
八丁堀駅から2分の好立地で、オーナーの子会社が管理をしており、内装、管理状態ともに申し分のない状態。
賃料にも無理はなく、なぜ空いているのか不思議なほどの良い物件でした。
それでも9フロア中3フロアが空室で苦しい状態でした。
認知度アップによる改善
オーナーの話では、2、3社ほどにしか募集を依頼していないとのことだったので、まずは広報をしてみることに。
当社でいつも取り組んでいる手法、ウェブ集客中心の仲介会社への紹介依頼(写真の提供など)を行うと、徐々に問合せ数が伸びてきました。
物件が良いので初月の問合せ数5件から翌月は11件とすぐに改善していきました。
物件の理解度を高める街歩き
良い物件といっても、特別な特徴があるわけではありません。
そこでオーナーのご担当と物件周辺の街歩きをすることにしました。
おいしいお店や地域の歴史などを周辺を歩きながら掘り起こしていったのです。
ビルそのものの魅力だけではなく、入居後にどのような生活になるのか、ランチやディナーは楽しめるのかなど、テナントはビル以外の情報も注目しています。
これらの写真や情報はパネルにして内見時に内見客が見ることができるようにしました。
鉄道模型内覧会の実施
八丁堀は知る人ぞ知る好立地ですが、認知度はそれほど高くありません。
八丁堀の良さは何よりも東京駅へのアクセスの良さ。
10分も歩くと東京駅に着きます。
そのため、新幹線を利用したい地方企業の営業所などが集中しています。
その良さを理解してもらうため、空室の部屋いっぱいに住宅地図を広げました。
東京駅から物件までの徒歩ルートを地図上に示したのです。
また、東京駅や地下鉄の経路には鉄道模型を並べ、見た目も楽しくなるように展示しました。
この内覧会は大盛況で、普段はまじめな不動産屋もみんな子供心に戻って鉄道を眺めたのです。
こうした努力が実り、募集から3カ月ほどで当ビルは満室となったのでした。
始めて読まれる方に
中小築古ビルのオーナーを対象に空室対策を実戦的に解説した空室対策技術集を無料配布してします。
これまで、東京都心の中小型ビルが検討客を集められない4つの原因へ対応する考え方として、リーシングマネジメントという考え方が大切だとご説明しました。
リーシングマネジメントの基本的な考え方は、
「打点(空室を埋めること)は、打席数(認知度を上げること)×打率(決まりやすい条件やウリ)に比例する。」
です。
弊社での空室対策の事例やオーナーさんの声など、テナワンのHPにて詳しくご覧いただけます!