免疫組織化学市場- 成長、動向、予測（2023年-2028年）
株式会社グローバルインフォメーション（所在地：神奈川県川崎市、代表者：小野悟、証券コード：東証スタンダード 4171）は、市場調査レポート「免疫組織化学市場- 成長、動向、予測（2023年-2028年）」（Mordor Intelligence Pvt Ltd）の販売を6月9日より開始しました。
免疫組織化学市場は、予測期間中に約7.3%のCAGRで成長すると予測されています。
SARS-CoV-2の大流行は、世界の封鎖により研究所や研究機関が試薬の供給不足に直面したため、初期段階において市場の成長に大きな影響を与えました。例えば、ASCPの2022年2月の更新によると、パンデミックの間、検体管やその他の一般的な実験用消耗品の必要性が、診断検査のあらゆる側面へのアクセスを脅かしました。いくつかの研究機関やバイオ製薬会社がCOVID-19の効果的な診断ツールとして開発するために免疫蛍光アッセイを評価していたため、試薬の不足が市場の成長に大きな影響を与えました。また、SARS-CoV-2は、dsRNA抗体を用いたIHC法でも検出可能です。パンデミック後の状況において、様々な慢性疾患の診断に免疫組織化学の利用が増加していることから、今後数年間で市場は上昇すると予想されます。
免疫組織化学は、抗原抗体反応を含むがんやその他の疾患の診断に使用されるため、がんの発生率が増加していることが市場成長の主な要因です。例えば、米国がん協会2023年がん統計によると、米国では2021年に189万人のがん患者が新たに診断されるのに対し、2023年には約196万人のがん患者が新たに診断されると推定されています。したがって、がんの負担の増加やがんに対する意識の高まりに伴い、早期診断薬の需要が増加し、市場の成長を後押しすることが期待されます。
また、免疫組織化学製品の技術的進歩により、既存製品の効率や効果が向上すると考えられ、予測期間中、免疫組織化学製品の需要に好影響を与えると予想されます。例えば、2022年7月、NextCure社は、新たに開発したSiglec-15（S15）に対する抗体と免疫組織化学（IHC）アッセイを利用して固形腫瘍におけるS15発現を調査した論文を発表しました。本論文は、イェール大学医学部病理学教室の研究者と共同で実施した研究のデータ概要をまとめたものです。
さらに、老年人口の急増や慢性疾患・感染症の高負担が、診断・検査用途のIHC製品の需要を予測期間中にさらに押し上げると予想されています。例えば、国連の2022年の報告書によると、世界の老年人口は急速に増加しており、65歳以上の世界人口に占める割合は2022年の10％から2050年には16％に上昇すると予測されています。老年人口は慢性疾患に罹患しやすいため、それに対応した検査利用が増加し、市場成長につながると考えられています。
しかし、償還政策が限定的であることや、IHC製品の価格が高いことが、市場の成長を抑制すると予想されます。
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