日本オラクル、Eビジネスの領域を拡げる次世代プラットフォーム「Oracle9i」市場投入を発表
日本オラクル株式会社(本社:千代田区紀尾井町4-1、代表取締役社長:新宅正明)は、ハイエンドなEビジネス領域に卓越したスケーラビリティ、可用性とパフォーマンスを実現するオープンアーキテクチャ唯一のプラットフォーム製品(注1)「Oracle9i」を2001年10月1日より提供開始することを発表します。
ブロードバンド、電子政府、電子商取引市場、ASP/IDC事業、大規模企業システムに求められるデータベース管理基盤の性能は飛躍的に高度になっております。特に、各々のビジネスの拡大にともない、ユーザ数の激増がもたらすシステムへの過剰な負荷などの課題、様々なコンテンツによるデータ量の急増への対応、ビジネスの24時間化によるシステム可用性拡大の需要、分散したデータの統合技術、統合されたデータの安全性、ユーザへのサービスレベルの維持と拡張など、Eビジネスを取り巻く要求は急速かつシビアに変化しています。
「Oracle9i」はこれらの要求に確実に応えることにより情報技術が支えるEビジネスの領域を大幅に拡張することが可能なプラットフォーム製品です。
「Oracle9i」プラットフォームは、「Oracle9i Database」と最新版
「Oracle9i Application Server」(注2)で構成されます。
「Oracle9i Database」は、スケーラビリティ、可用性とパフォーマンスを著しく強化することにより、大規模なホスティング事業を含めたEビジネスの全領域をカバーするオープンアーキテクチャ初のRDBMSです。従来のバージョン「Oracle8i」を大幅に拡張し、400もの機能追加および機能強化を行っています。その特長の一部をご紹介します。
1)「Oracle9i Database」は、最高のパフォーマンスを提供します。シングルサーバーで得られるベンチマークは230,533tpmC(2001年7月10日現在・注3)と業界最高値を示しています。クラスタ環境においては、一層ハイレベルなパフォーマンスが期待されています。
2)ホスティングをはじめとするサービス領域に必要とされる、高いスケーラビリティとパフォーマンス、24時間365日止まらない可用性を向上させる「Oracle9i Real Application Clusters」機能(注4)を装備しました。
同機能は、システムのアプリケーションを変更することなく性能が飛躍的に向上させるため、優れた経済性のもとにシステムを容易に拡張することができます。
3)円滑なスイッチオーバー、スイッチバック機能により可用性が向上する「Oracle9i Data Guard」を組み込むことによって、事故や災害など計画外停止時における致命的な障害からの保護能力を強化しました。
4)イメージや音声、ドキュメント、XML文書などあらゆる情報をデータベース上で管理可能な「Oracle Internet File System」は、従来型ファイルシステムを拡張しました。データベースと連携しながら、ブロードバンド環境に対応した様々なコンテンツの格納・管理・集約・検索が実行できます。この機能によって、インターネットを基盤としたあらゆるプロトコルをフル活用し、自在なコンテンツ管理が可能です。
5)インターネットアプリケーション統合機能の強化により、B2Bの企業間取引システムの容易な導入を実現します。特に、システム間の非同期メッセージ連携を実行する「Advanced Queuing」の機能を強化し、非同期通信の業界標準プロトコルJMS(Java Messaging Service)に準拠し、HTTPプロトコル経由で外部システムとのメッセージ伝播が行なえるようになります。
最新版「Oracle9i Application Server」(以下「Oracle9iAS」)は、Java対応機能を強化し、高速化した統合型アプリケーションサーバです。Eビジネス化を実現するWebアプリケーションのパフォーマンスと可用性を向上させるため、大幅な機能強化を行いました。
1)J2EEパフォーマンスの大幅な向上を実現しました。これによって、今後予想される次世代Eビジネスにおける大規模なユーザのアプリケーション/データ連携を実現します。
2)Webサービスからのリクエストを受け付けるためにSOAPに対応しました。
「Oracle9iAS」ではWebサービスからのアクセスをダイナミックに呼び出すことが可能です。
3)あらゆるWebコンテンツを高速に配信するキャッシング機能を強化しました。オープンな業界標準であるESI (Edge Side Includes)をサポートすることにより、「Oracle9iAS」でダイナミックなJavaアプリケーションを実行し、同じハードウェア上で急増するユーザに対応します。このように、中間サーバーに集約されるあらゆる機能を強化し、パフォーマンスに優れたWebシステムの構築とサービスを実現します。
日本オラクルは「Oracle9i Database」と「Oracle9iAS」を組み合わせた次世代Eビジネスプラットフォーム「Oracle9i」を戦略製品としてハイエンドのEビジネス市場、ブロードバンドやB2B、電子政府などの新しいマーケットにも投入し、あらゆるインフラストラクチャを支えていきます。
価格:
「Oracle9i Database」 16万円/5指名ユーザより
プロセッサライセンス(CPU単価)162万円より
対応OS:Sun SPARC Solaris, HP HP-UX, Compaq Tru64 UNIX,
IBM AIX, Linux Intel, IBM DYNIX/ptx,
Compaq Alpha OpenVMS, Windows NT, Windows 2000
(10月1日はSun SPARC Solaris版が出荷されます。他は順次出荷予定。)
「Oracle9i Application Server」
7万円/10指名ユーザより
プロセッサライセンス(CPU単価)60万円より
対応OS:Sun SPARC Solaris, HP HP-UX, Compaq Tru64 UNIX, IBM AIX,
Linux Intel, Windows NT, Windows 2000(10月1日出荷)
「Oracle9i」の技術情報を日本でいち早く公開する専門技術セミナー
「iDevelop2001」が2001年9月6日(木)、7日(金)、パシフィコ横浜で開催されます。現在、ホームページにて参加申し込みを受付中です。
http://otn.oracle.co.jp/idevelop/index.html
日本オラクル株式会社について
日本オラクル株式会社はオラクル・コーポレーションの日本法人として1985年に設立されました。国内を拠点としたEビジネス構築のためのプラットフォーム製品、アプリケーション、ソリューション、コンサルティング、サポートサービス、教育の事業を展開しています。1999年2月5日の店頭市場への株式公開、2000年4月28日に東証一部上場。従業員数1550名(2001年4月現在)
URL: http://www.oracle.co.jp/
■本件に関する報道関係お問い合わせ
日本オラクル株式会社 広報部 玉川
Oracleは、Oracle Corporationの登録商標です。
本文中の商品名は、各社の商標または登録商標です。
※本文注釈
注1:「プラットフォーム製品」について
「Oracle9i」のように、ITシステムの基盤となるデータベース管理システムやアプリケーションサーバなどのソフトウェアを指します。日本オラクルは、本プラットフォーム製品と、ERP・CRM・SCMなどを統合したアプリケーション製品群「Oracle E-Business Suite 11i」を製品の柱として日本市場に提供しています。
注2:最新版「Oracle9i Application Server」について
「Oracle9i Application Server」は2001年1月より、「Oracle9i Database」に先行して提供を開始しておりました。本日発表の最新版「Oracle9i
Application Server Release 1.0.2.2」は、まったく新しいJava対応機能を搭載し、従来製品をはるかに凌ぐ高速なWebアプリケーション環境を提供いたします。「Oracle9i Database」を組み合わせた「Oracle9i」プラットフォームにより、これまでにないスケールのITインフラストラクチャを実現します。
注3:「TPC-C」について
Transaction Processing Council(http://www.tpc.org/)が提供するデータベースのオンライン情報処理に関するベンチマーク値。通常tpmC(トランザクション/分)で表します。
http://www.tpc.org/tpcc/results/tpcc_perf_results.asp?resulttype=noncluster&version=5/
注4:「Real Application Clusters」機能について
「Oracle8i」から採用された「キャッシュフュージョン」アーキテクチャに基づく新しいデータベース・クラスタリング機能です。従来のデータベース・クラスタリング機能では、ノード数の増加に従ってノードあたりの性能に劣化が生じていましたが、この新機能によりノード数の増加に対して正比例した性能を確保することができるようになります。「Oracle9i Real Application
Clusters」によるノードの追加は単にシステム全体の性能向上をもたらすだけではなく、単一もしくは複数のノードの障害が発生しても、残りのノードで運用が継続できることで信頼性の向上をもたらします。