11月14日は「世界糖尿病デー」当社専属の保健師が解説 新型コロナウイルスと糖尿病の深刻な関係性とは

ヴェリタスジャパン、「産業医ラボ.com」コラム更新のお知らせ

 産業医と企業をマッチングするサービス展開するなど、企業のヘルスケアをサポートする産業医ラボ.comを運営する株式会社Veritas Japan(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:中川隆太郎、以下産業医ラボ.com)は、当社専属保健師による「世界糖尿病デー」に関するコラムを更新しましたのでお知らせいたします。

 毎年11月14日は『世界糖尿病デー』とされています。

世界糖尿病デーは、1921年に、糖尿病治療に必要なインスリンを発見したフレデリック・バンティング博士(カナダ)の誕生日にちなみ、制定されました。2021年は、インスリン発見100周年にあたります。全国各地の名所がブルーにライトアップされ世界糖尿病デーをアピールします。今回のコラムでは、「糖尿病」について当社専属の保健師がご紹介します、ぜひご覧ください。




■糖尿病とは?

 糖尿病は、インスリンというホルモンの不足や作用の低下が原因で、血糖値の上昇を抑える働き(耐糖能)が低下してしまうため、高血糖が慢性的に続く病気です。

1型糖尿病

インスリン依存型 自己免疫疾患などが原因でインスリン分泌細胞が破壊されるもので、インスリンの自己注射が必要です。

2型糖尿病

インスリン非依存型と呼ばれ、遺伝的要因に過食や運動不足などの生活習慣病が重なって発症します。

日本人の多くは2型であり、2016年国民健康・栄養調査によると糖尿病と強く疑われる人と可能性を否定できない人は、約2、000万人となっております。

出典:厚生労働省 糖尿病の食事
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-02-004.html
出典:厚生労働省 糖尿病患者数の状況
https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/18/backdata/01-01-02-08.html


糖尿病の診断基準

 では、どのような状態だと糖尿病と診断されるのでしょうか?下記のチャートを確認してみましょう。
HbA1cとは、ヘモグロビンにグルコースが非酵素的に結合した糖化たんぱく質で、糖尿病の過去1~3ヵ月のコントロール状態の評価を行う上での重要な指標です。

出典:厚生労働省 第3回特定健康診査・特定保健指導の在り方に関する検討会
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000111256.pdf
出典:厚生労働省 糖化ヘモグロビン
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-066.html


新型コロナウイルスと糖尿病

 新型コロナウイルスに感染した場合重症化しやすい病気として挙げられていますが、新型コロナウイルスなどの感染症に感染することで、発熱・嘔吐・下痢・食欲不振・になり血糖値が乱れやすくなった状態を『シックデイ』と呼びます。
シックデイでは、病気のストレスでインスリンの効きが悪くなって高血糖となったり、その反対に食事ができず、食べる量が減っているにもかかわらず、いつも通り薬を飲んだり注射をすることで低血糖が起きることがあります。シックデイでは個別の対応が必要ですので、まずはかかりつけの先生に、どのように対応すべきかの指示を受けてください。

出典:厚生労働省 糖尿病に関する留意事項
https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/000609377.pdf


■糖尿病合併症とは?

糖尿病により血糖のコントロールを失い高血糖の状況が継続することにより、糖尿病合併症(糖尿病性網膜症・糖尿病性腎症・糖尿病性神経障害など)を引き起こします。

①糖尿病性網膜症

網膜症は目の網膜に起きる障害で、そのほとんどは糖尿病が原因となっていて糖尿病網膜症と呼ばれます。高血糖の状態が長く持続すると、目の網膜に広がっている毛細血管が傷害され(糖尿病性細小血管症)やがては失明することになります。糖尿病は内科医の指導で血糖をコントロールするのが基本ですが、同時に眼科医による網膜症の検査と治療を平行していくことが大切です。


②糖尿病性腎症

糖尿病で高血糖の状態が長く持続すると、組織のたんぱく質に血液中のブドウ糖が結合した物質が増えて、全身の小さな血管を傷めつけ血管が詰まったり破れたりします(糖尿病性細小血管症)。腎臓の濾過装置である糸球体は細い血管が多いのでこれが起こりやすく、その結果、腎機能が低下したものを糖尿病性腎症と呼んでいます。
糖尿病性腎症の初期はほとんど自覚症状がありません。進行するとむくみ・貧血・高血圧などを伴い、最後は人工透析が必要になります。人工透析の原因疾患の第1位が糖尿病性腎症で、糖尿病の増加に歯止めがかからないわが国では毎年1万人以上の患者さんが人工透析を始めるに至っています。


③糖尿病性神経障害

糖尿病が悪化すると動脈硬化が進行して足先の血液循環が悪くなり、さらに免疫力の低下が加わって感染による炎症をまねき、足先が壊疽(組織が腐って死ぬこと)を起こすことがあります。しかし同時に神経障害が起きているために苦痛を感じず、壊疽を進行させてしまうことで下肢切断にいたる例も少なくありません。


■糖尿病の治療はどのようなもの?

1型糖尿病

インシュリン治療+食事療法+運動療法

2型糖尿病

食事療法+運動療法→血糖コントロールが出来なくなったら経口薬やインシュリン治療

※運動療法は、①血糖のコントロールが不良の時
       ②合併症の進行しているとき
       ③ほかの病気があるとき
以上、①~③に当てはまる人は、主治医に相談して実施しましょう。


 糖尿病予備軍で、薬剤治療の対象でない方は、適正な食事量をバランスよく摂取するとともに、1日 8,000歩~10,000歩くらいのウォーキング等の有酸素運動を実施し、出来るだけ正常化するように頑張りましょう。体重については、適正体重を保ちましょう。(BMI 25.0未満)また、内臓脂肪を増やさないために、腹囲は、男性85㎝以下、女性 90㎝以下を保ちましょう。


果物が美味しい季節になりましたが、食べ過ぎには注意いたしましょう!!

出典:厚生労働省 糖尿病の食事
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-02-004.html




■ 執筆 ■
小岩 統子 こいわ とうこ
株式会社ヴェリタスジャパン 産業医ラボ.com専属保健師

臨床にてICU・内科・訪問看護を5年ほど経験したのち、健康保険組合・企業などにて13年間産業保健師として活躍。
現在は、当運営会社 株式会社ヴェリタスジャパンに入社し、産業医ラボ.comの専属保健師として活躍している。


Veritas Japan 会社概要

・ 会社名:株式会社 Veritas Japan
・ 代表者:代表取締役 中川隆太郎
・ 所在地:〒231-0015 横浜市中区尾上町 6 丁目 87 番地 3 産経横浜ビル3階
・ 事業内容:産業医紹介、メンタルヘルス対策、医療コンサルタント事業 他
・ 公式HP:https://www.corivapartners.com/field-veritasjapan


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