昔はスタイル良かったのにね……なぜ加齢でバストは垂れ下がってしまうのか?

ある年齢を超えると、バストの張りが失われ下垂が始まります。時期を同じくして、体つき全体も「だらしなくなった」と感じるようになります。なぜ、そのような体の変化が起きるのでしょうか。

理由の一つは、基礎代謝量が減ることにあります。基礎代謝とは、何も活動していないときに必要とされるエネルギーのこと。呼吸、内臓の活動、そして細胞が生まれ変わる新陳代謝など、生きるために使われカロリーが、年齢を重ねると少なくなってくるのです。

成長期までの子どもは、体が成長するために体内の細胞が活発にはたらいているので、基礎代謝は非常に高くなっています。

20代も体内の活動量が多く、細胞の新陳代謝は比較的活発です。過食さえしなければ、特別な運動をしていなくても体重は大きく変動せず、スタイルもある程度維持できます。

しかし30代になると徐々に基礎代謝量が減っていきます。そのために、同じような食生活をしていると、カロリーが消費できず、太りやすくなってしまうのです。

さらに、もう一つの原因として、筋肉量の問題があります。若い頃は、ホルモンの指示によって体は筋肉をたくさんつくろうとします。しかし年齢とともにホルモンの分泌量が変化し、ほうっておいても筋肉をつくってくれるような能力は落ちていきます。つまり、頑張って負荷をかけた運動をしなければ筋肉量が落ち、その上に皮下脂肪が乗っかった状態に変化し、体つきはどんどんだらしなくなってしまうのです。

こうした全身の状態がバストにも大きく影響します。年齢によって、体がどう変化し、バストの形や大きさにどんな影響を与えているのか、基本的な知識をお伝えしていきましょう。

10 代…成長期にバストが膨らむワケ

ゴナドトロピンが成長のきっかけをつくる

バストの変化は初潮を迎える1~2年前から起こります。この時期に ゴナドトロピン(性腺刺激ホルモン)というホルモンが放出されるのですが、なぜ、女の子にだけ、この時期にゴナドトロピンが分泌されるのかは、いまだ解明されていません。

このホルモンがきっかけとなり、卵巣から、エストロゲンやプロラクチンといった女性ホルモンが分泌されるようになります。

女性ホルモンが成長因子に刺激を与え、バストが育っていく

成長期に向かう女の子のバスト内では、成長因子が女性ホルモンからの指示を待っています。成長因子は特定の細胞の分化と増殖を促すたんぱく質で、体が大きくなるための大切なファクターです。成長因子に対して、ホルモンが「働きなさい!」と指示を出すと、細胞が増加するしくみになっており、成長期になって女性ホルモンが分泌されることで、バスト内の成長因子が活動を活発化させるのです。

分泌されたエストロゲンやプロラクチンは、バスト内にあるさまざまな成長因子に刺激を与えます。そうして、乳管が育ち、乳腺が発達し、脂肪が増えていきます。乳輪や乳頭にも色がつき、初潮から2~3年で、バストの成長はほぼ完了します。

成長期の栄養バランスがバストの成長に影響を与える

バストが成長する過程では、女性ホルモンが適切な時期に、適切な量、分泌されることが大切であるとともに、成長因子が準備されている必要があります。こうした成長段階で重要になるのが「十分な栄養」です。

バストが成長していく時期に、過度なダイエットや偏食をすると、バストの成長を妨げる可能性があります。また、大量にカロリーを消費するような、過酷なトレーニングを行っている場合にも、バストへの栄養供給が不足して、バストの成長に影響を与えることがあります。

20 代~30 代…大きくなったバストを維持できるワケ

基礎代謝の高いうちは、バストを支える力がある

成長期が終わると、生理の周期で一時期バストが張ることはあっても、バスト自体の大きな成長は見込めなくなります。

とは言え、20~30代前半くらいは、努力次第で成長期に完成したバストをある程度維持していくことができます。

冒頭にもお話したように、まだまだ基礎代謝量が十分にあり、日々の新陳代謝が活発に行われている年頃です。そのため、バストを支える筋肉や靭帯などの組織にも若さがあります。その若さを生かせるかどうかは、本人の工夫次第です。

フィットするブラを正しく着ける

第一に大切なのは体に合ったブラをつけること。デザイン性よりも、自分のバストの大きさや形にフィットするものを専門知識のある人に選んでもらいましょう。最近はノンワイヤータイプのブラが流行していますが、ボリュームのあるBカップ以上の人は、ワイヤー入りのほうがしっかり支えることができます。布の面積が広く、バストの膨らみをつぶさずに包み込めるものがおすすめです。

つけ方も大切で、肩にストラップをかけ、体をやや前傾させた状態でアンダーバストの位置を正しく整えながらホックを留めます。そのまま、バストを寄せて上げるようにカップにおさめます。体を起こし、ストラップの長さを調整。このプロセスを、バストをつけるたびに行うことで、ブラジャーがバストを支える役割をしてくれるのです。

運動も大切だけれど、やり過ぎは厳禁

適度な運動をしていると、バストの形を維持しやすくなります。とくに、大胸筋と呼ばれる首とバストのあいだにある筋肉は、バストを持ち上げるために必要な筋肉です。両手のひらを胸の前で合わせて、両手を押し合うようなエクササイズをするだけでも、大胸筋を鍛える効果があります。

しかし、何事も「過ぎたるは及ばざるが如し」で、あまり過度に運動をしたり、ダイエットをしてしまうと、全身の脂肪が落ちるのと同時に、バスト内の脂肪もやせてしまいます。バストの張りや大きさを失わせないためには、痩せすぎない意識が必要です。

40 代…バストが垂れてしまうワケ

妊娠出産で大きくなったあと、バストが下垂するのはどうして?

私たちの体は重力に逆らって立っているのに、なぜ、バストは前を向いた状態で丸みを維持できるでしょうか。それは、バスト内に「クーパー靭帯」と呼ばれる、天然のブラが備わっているからです。豊胸に興味のある人なら、一度はその名を聞いたことがあるでしょう。

クーパー靭帯は網状になっており、脂肪と乳腺のあいだに張り巡らされた状態で存在します。その網目によって、バスト内の組織をクーパー靭帯がつなぎ合わせ、バストの丸みを形づくっているのです。

靭帯には伸縮性はほとんどありません。ただし、思春期にバストが成長する時期と、妊娠期、授乳期には、乳腺に水分がたっぷり含まれることで例外的に引き伸ばされます。ところが、元の状態にまで縮む性質は持っていないので、授乳が終わってバストが小さくなると、伸ばされたクーパー靭帯はもとのようにバストの形を維持できなくなってしまいます。

バストの容量が減ったにもかかわらず、クーパー靭帯は伸びたまま。そのために、きれいな丸み出せなくなり、授乳後のバストはしおれたようになってしまうのです。

結局のところ、バストの下垂は加齢が原因

一方で、授乳経験のない人でも、バストは下垂していきます。

残念ながら、年齢を重ねると、体内のさまざまな結合組織がゆるんできます。同様に、クーパー靭帯も伸びてゆるみ、妊娠や出産を経験していなくても、バストの丸みを維持できなくなっていきます。

また、ヒップや頬のように、脂肪の多い場所ほど、たるみやゆるみが外見上目立ちます。バストはもっとも脂肪の多い場所の一つですから、加齢による変化が目につきやすい部位とも言えるのです。

授乳や加齢によるクーパー靭帯の伸びは、自然にもとに戻すことはできません。バストの皮膚を切り取って縮める形成術で皮膚のたるみを解消することは可能ですが、傷跡が残ってしまいますから論外でしょう。

垂れたバストに再びハリを…「成長再生豊胸」で自然なバストを

セルフケアには限界がある

セルフケアで少しでもバストの下垂を防ぐのであれば、栄養バラランスの取れた食事をする、規則正しい生活をする、ストレスを溜めない……といった一般的なアンチエイジングと同じことが言えます。

プラスアルファとして、体に合ったブラを正しく着ける、大胸筋を軽くマッサージしたり、指圧するなどと、気休め程度ではありますが、バストを持ち上げる筋肉の老化防止が期待できます。

バストの老化が気になったら、成長再生豊胸のチャンス

積極的なバストのアンチエイジングを考えるなら、成長因子を注射する「成長再生豊胸」を検討してみるのも手です。

「豊胸」とネーミングされていますが、人工物を入れてバストを膨らませるのではなく、10代の頃のように、もう一度バストを成長させる「再生医療」の一つとも言えるものです。自身のバスト内の脂肪が大きく成長し、数も増える、それにともなって乳腺も発達し、張りが生まれる。結果として、若々しいバストが形づくられていきます。

体が老化するのは止められませんが、女性らしさの象徴であるバストの美しさを維持できたら、それだけで気持ちもアップします。バストの老化が気になり始めたそのときが、「成長再生豊胸」にチャレンジする絶好のタイミングだと覚えておいてください。

南クリニック院長:南晴洋
南クリニック院長:南晴洋

南クリニック院長:南晴洋

京都第二赤十字病院形成外科勤務、大手美容外科院長を経て1997年 南クリニック開業。創業以来、豊胸に力を入れている。注射で豊胸を行う「成長再生豊胸」を海外の学会でも発表。


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