カニ-市場シェア分析、産業動向・統計、成長予測（2025～2030年）
株式会社グローバルインフォメーション（所在地：神奈川県川崎市、代表者：樋口 荘祐、証券コード：東証スタンダード 4171）は、市場調査レポート「カニ-市場シェア分析、産業動向・統計、成長予測（2025～2030年）」（Mordor Intelligence）の販売を5月22日より開始しました。
2025年のカニ市場規模は130億4,000万米ドルと推定され、予測期間中（2025～2030年）のCAGRは4.4%で、2030年には161億7,000万米ドルに達すると予測されます。
カニは水産物セグメントの甲殻類に属し、世界的に消費される主要な水産物です。タラバガニ、アブラガニ、オピリオ、タナガニなどのカニは、かなりのタンパク質、ビタミン、ミネラルを含んでいます。カニ肉には抗炎症作用があり、血圧を下げ、骨と精神の健康を増進します。このような要因と、カニ肉の健康上の利点に関する意識の高まりが、今後数年間の消費を促進すると予想されます。
さらに、外食産業はカニの主要なエンドユーザーです。外食産業の台頭は世界のカニ市場に直接影響を与えます。世界の外食産業は、新しい技術、イノベーション、メニューのカスタマイズにより、増加しています。また、健康的で栄養価の高い食品への志向やグルテンフリー食への需要の高まりが、市場の成長を支えるものと予想されます。
さらに、冷凍カニは季節に関係なく一年中入手できるため、家庭での需要が高まっています。冷凍カニは、カニケーキ、カニビスク、カニサラダ、カニ詰めキノコなどの軽食を家庭で最小限の調理で調理するのに利用できます。例えば、2023年に韓国が輸入した冷凍カニは3万3,700トンで、2022年の2万6,600トンと比べて26.7%増加しました。
カニ市場の動向
冷凍カニが人気を集める
冷凍カニは通常、獲れたてのカニを洗浄、調理し、品質保持のために冷凍したものです。冷凍することでカニ肉の保存期間が延び、消費者はカニの漁期を過ぎてもカニを楽しむことができます。冷凍カニを生産・輸出する主要国はカナダとロシアです。2023年、カナダは前年比22.4%増の7万3,800トンを輸出したが、これはカナダにおける冷凍カニの需要を反映しています。
ロシアは毎年約10万トンのカニを生産しており、水産業の中でも有利なセグメントです。伝統的に、これらの輸出は主に西側市場、特に欧州連合と米国向けでした。しかし、2022年2月のロシアのウクライナ侵攻とそれに伴う貿易制裁を受け、ロシア産カニの流れはアジア太平洋へと顕著にシフトしました。この地政学的な変化は、カニの貿易ルートを変えただけでなく、需給関係にも大きな影響を与えています。例えば、日本のロシアからの冷凍カニの輸入は、財務省の報告によると、2023年に18%急増し、1万3,079トンに達し、冷凍カニ消費の需要増を反映しています。この輸入の増加は、ロシア産冷凍カニの価格下落に起因しています。
最も急成長している地域の北米
北米はカニ市場で最も急成長している地域であり、世界のカニ市場の総シェアに大きく貢献している地域のひとつです。米国海洋大気庁（NOAA）の報告書によると、水産物の水揚げ量の増加と、健康志向の消費者による輸入カニやその他の水産物の需要の高まりにより、近年アメリカの食生活における水産物の割合が高まっています。以前は、米国はロシア産カニの輸入に頼っていました。しかし、米国政府による2023年5月からの制裁措置により、ロシアの輸入は制限されました。その結果、他の国々が米国市場にカニを供給する機会を得ることになりました。
労働統計局によると、2021年の米国における消費者1人当たりの魚介類への平均支出は729米ドルでした。同様に、Progressive Grocerによると、米国でサステイナブル水産物を求める買い物客の割合は2019～2021年にかけて増加しました。2019年、サステイナブル水産物を求める水産物買い物客は29％に過ぎなかりました。この数字は2021年には41%に達しています。さらに、カナダはズワイガニの世界最大の生産国で、世界供給の約3分の2を供給しています。甘くて風味豊かな身が特徴のズワイガニは、大西洋で獲れる甲殻類の中で最も人気があります。雪のように白い身は風味豊かで、バターをつけて食べる人も多いです。ズワイガニはまた、その風味豊かな身と価格の安さから、家庭やプロの料理人にも人気があります。カナダ漁業海洋省によると、3K漁業におけるズワイガニ全体の漁獲枠は、2022年の9,840トンから2023年には18％増の1万1,591トンとなります。このような水産物消費の増加は、予測期間中のカニ市場の成長を後押しすると予想されます。
カニ産業概要
カニ市場は高度にセグメント化されており、国際企業や地域企業がより高い市場シェアと消費者拡大を目指して競争を激化させています。冷凍と缶のカニの供給と取引に従事している主要企業には、Supreme Crab & Seafood Inc.、Maine Lobster Now、Pacific Sea Food、Handy Sea Food Incorporated、Phil-Union Frozen Foods Inc.などがあります。
市場の主要企業は、市場での地位を維持するため、製品ポートフォリオを拡大し、事業の幅を広げています。様々な組み合わせのカニレシピを市場に投入することで製品ポートフォリオを広げることが、これらの企業が最も採用している戦略です。
その他の特典：
・エクセル形式の市場予測（ME）シート
・3ヶ月間のアナリストサポート
目次
第1章 イントロダクション
第2章 調査手法
第3章 エグゼクティブサマリー
第4章 市場力学
第5章 市場セグメンテーション
第6章 競合情勢
第7章 市場機会と今後の動向
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