<調査レポート>「地銀プラザ調査に見る、 デジタル×ヒューマンタッチで叶える地銀DX」公開のお知らせ
電話面談システム「bellFace(ベルフェイス)」の開発・販売事業を行う、ベルフェイス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:中島 一明、以下 ベルフェイス)が、全国1,000名の地方銀行行員及び地方在住の50~70代の方を対象に、地方銀行プラザについての調査を実施、ホワイトペーパーとして公開したことをお知らせいたします。
調査トピックス
●専門店(プラザ)の存在は、顧客にも銀行員側にも望まれており、強化するべき。
●専門店の課題は、店舗までの距離や、ニーズがなかなか顕在化しない点にある。
●オンライン実装は約5人に1人が求めており、顧客体験を損なわないためには必要。
●顧客は「顧客にとって」合理的なサービス提供を求めている。
●デジタル×ヒューマンタッチを前提にDXを図ることが地域貢献の道。
資産運用やローン等の専門家や有資格者などを集めた専門店(プラザ)の、お客さま対応における課題はないでしょうか。人員削減時代にあって疲弊する現場がプラザや本部に集約された専門家の助けを必要としているなかで、専門家の力を効率的に利用して現場の生産性をより上げていく手立てはないでしょうか。そこで今回、ベルフェイスでは全国500名の地方銀行行員と、地方在住かつ地方銀行に口座を持つ50~70代の方500名に調査を実施しました。DX課題に直面する地方銀行にとって重要なことは一体何でしょうか。
本調査ではまず、地方銀行行員の方に対し、所属している地方銀行において、資産運用やローンの相談といった事柄の専門家や有資格者などを集めた専門店(プラザやセンターなど)を設置しているかどうかをお尋ねしました。その結果、設置率は79%で、多くの地方銀行がプラザを設置していることがわかりました。
では、どのようなメリットがあって設置しているのでしょうか。「専門店があって良かったと思うこと」をお尋ねしたところ、グラフの結果となりました。
やはり「専門的なアドバイスやサービスを提供できる」ことのメリットが圧倒的で、逆にいえば、専門店を置く前は必ずしもそのようなサービスを満足に提供できていなかったことがうかがえます。
専門店の課題もお尋ねしています。一部の主要拠点に専門スタッフを集めた弊害などはないのでしょうか。まず課題は「人材の確保・育成」52%がトップ、「他部門との連携」36%と続きます。優秀な、顧客のためになるクロスセルを含めた提案ができる人材を増やすのは、特に若手人材の確保・育成が難しい現代において、大きな課題でしょう。従って現実的には、今いる優秀な人材の稼働効率をいかに上げるかが近道と言えそうです。その解は、行員自身が気づいているのかもしれません。
課題の3つ目は「オンラインが実装されていない」26%で、DX(デジタルをうまく取り入れて生産性向上)の必要性が回答されています。実際、約7人に1人が「お客さまがその店舗へ行くのを諦めるなどして、全体として相談件数が減った」と回答しており、もし適切にデジタル(オンライン)が実装されていれば顧客が減らずに済んだ、という本音が見えます。
課題はあるものの、専門店のお客さまからの需要が「ある」と回答した方は78%おり、さらに「地方銀行が専門店の取り組みを強化することで、顧客満足度や銀行の信頼性にどのような影響を与えると考えますか?」との問いには86%が「プラスの影響がある」と回答しています。
後ほど詳述しますが、この数字はお客さま側の調査でもほぼ同じ結果が出ており、お客さま側の感覚とズレがないことがうかがえます。総意として専門店に対する取り組みを強化し、課題を建設的に解決していく方針が良いと言えそうです。
では、お客さまはどのように考えているのでしょうか?次章では、地方銀行に口座を持つお客さま調査編をお知らせします。
続いて、地方銀行に口座を持つ50~70代のお客さまの調査結果をお知らせします。
直近1年以内で、お近くの地方銀行を訪ねたことがある方はどの程度いるのでしょうか?
調査結果は84%で、多くの方が地方銀行を訪ねていることがわかりました。用事の内容は89%が預金関係で、地方銀行の距離の近さがうかがい知れる一方、経営視点ではより利益につながる提案の機会を増やしたい感は否めません。
逆に、口座を持っているのに銀行を訪ねていない方の理由は89%が「訪ねる用事がない」で、ニーズが顕在化しない限り、銀行を訪れることはないようです。投資を検討していて自ら地方銀行プラザへ来店してくれる方はなかなかいませんが、将来のお金が心配で資産運用はどうしたらいいだろうと考えている人といえばほとんどの方が当てはまります。銀行側から能動的に潜在ニーズを顕在化させる、アウトバウンド施策が有効といえるでしょう。
続いて、少し変わった質問をしております。地方銀行を訪ねた際、「他の支店に行って欲しい(別の支店で相談して欲しい)」などと言われた経験があるお客さまはどの程度いるのでしょうか。結果はわずか5%でしたが、そもそもほとんどの方が預金関係で銀行を訪れている現状、実は割合として見ると、ローンや資産運用などの相談者はかなり多くの方が、お近くの支店から専門店を案内されていることがわかります。
もしプラザにオンラインが実装されていたら(各支店にもオンラインが実装されていて、プラザに行かなくても支店からオンライン面談できていたら)、重要なお客さまの顧客体験を損なわずに済んだと言えるでしょう。例えば資産運用に少しだけ興味があっても、わざわざ来店するのはハードルが高く、予約しても直前キャンセルになってしまうのも、一部はここが理由かもしれません。ニーズ潜在層に気軽な接点が取れるのがオンライン面談であり、そこから課題を顕在化・ニーズ喚起させ、来店につなげるといった対面とオンラインを行き来するような施策が必要です。
では、専門店の支持率はどの程度あるのでしょうか。「地方銀行において、資産運用やローンの相談に関する専門家や有資格者を集めた専門店(プラザ)はあった方が良いと思いますか?」の質問に対し、「あった方が良い」と回答された方は84%で、また、利用者(約6人に1人)に限定して「次回も来店して相談したいか」をお尋ねした質問も「次回も相談したい」と回答した方は83%に達し、専門店の支持率がうかがえます。
しかし、地方銀行にとっての大きな課題の1つは、やはり市場的な観点、つまりお客さまへの需要喚起といえるでしょう。専門店そのものの支持率は高くとも、前項の調査結果から、そもそも、資産運用をやってみよう、継続的に運用しよう、という考えを持った上でわざわざ地方銀行プラザを訪れる人はかなり少ないと言えます(※ローンは差し迫った需要なので多いと思われます)。2024年に向けてNISA口座開設など積極的に獲得していきたい昨今、メガバンクや証券会社にも負けない、高い専門性を兼ね備えていることを対外的にアピールしていく施策が重要です。
一方で、課題も発掘されています。「是非次回も相談したい」以外の回答だった方に、満足でなかった理由をお尋ねしたところ、「待ち時間が長いなど時間がかかった」43%という回答から見られるように、専門店の課題は大きく分けて時間と距離であり、専門店の良さを活かすためにこれを解決する必要があります。
クロージングの際などに支店の渉外担当と一緒に客先を訪問するのは、専門性という意味でも煩雑な事務作業という意味でも渉外担当は非常に助かると思われますが、専門家は必ずしも毎回客先に出向く必要はありません。それに、待ち時間などがネックとなっている以上、プラザの専門家は(支店の渉外担当もですが)より効率良く稼働できる必要があります。必要に応じて、オンラインでの面談や同席も選べた方が、より多くの顧客とフェイス・トゥ・フェイスを保ちながら生産性を高めることができるでしょう。
事実、「専門店を利用する際に重視する要素はなんですか?」とお尋ねしたところ、3人に1人は「担当者の人柄」を重視すると回答しており、渉外担当側が顧客の表情を読み取りたいのはもちろんですが、顧客側も同様な気持ちでいることを忘れてはいけません。また、約5人に1人が「迅速かつ効率的なサービス」「電話やオンラインでの面談も必要に応じて選択できる」と回答する結果となりました。
一方で、人員削減施策によって限られた人員で変わらない目標をクリアするために、どうしても大口/富裕層のお客さまのLTVを追わざるを得ないことから、支店の担当者は、小口のお客さまへの対応優先度を下げざるを得ません。ですが、大口/富裕層のお客さまのお取引を伸長するだけでは、いずれ限界が来ます。いかに現場の効率を上げ、生産性を上げるかが求められています。ではデジタルの活用による生産性向上追求と、ヒューマンタッチなサービスの提供、両方を加味したDXをどうやって実現するのかという話になります。地方銀行にとってのDXは、デジタル×ヒューマンタッチで地域に貢献することを前提に考える必要があります。
「地方銀行が専門店の取り組みを強化する際に、どのような情報やサービスが提供されると嬉しいと思いますか?」との質問に対して、「自身に最適化された個別対応」という38%と、回答が最も多くなりました。また、「迅速かつ効率的なサービス」が35%、「電話やオンラインでの面談も必要に応じて選択できる」が24%に達したことから、お客さまにとって合理的なサービスの提供の仕方が求められていることがわかりました。これは重要な示唆です。
さらに、「地方銀行が専門店の取り組みを強化することで、あなたの銀行への満足度や信頼感にどのような影響を与えると考えますか?」との問いに「満足度や信頼感が上がる」と回答した方は93%ですが、特に「電話やオンラインでの面談も必要に応じて選択できる」を選択した方は「満足度や信頼感が大いに上がる」と回答している率が他の回答に比べて10%程度高く、現代のお客さまに対してどのようなサービス提供が満足度や信頼感に影響度が大きいのかが明らかとなりました。
調査レポートの詳細は以下のホワイトペーパーでご覧になれます。ぜひご一読ください。
https://lp.bell-face.com/chiginplaza/
会社概要
商号 : ベルフェイス株式会社
所在地 : 東京都港区芝浦1-1-1 浜松町ビルディング12F
代表者 : 中島 一明
設立 : 2015年4月27日
資本金 : 8,549百万円(資本準備金含む)
事業内容: 電話面談システム「bellFace」の開発・販売
インサイドセールス コンサルティング
ビックデータ解析及びコンサルティング
URL : https://corp.bell-face.com/