アカデミアとの共創で、社会課題を解決する、より高度な次世代AI技術の開発拠点 FUJIFILM Creative AI Center 「Brain(s)(ブレインズ)」開設
社内外のAI人材を育成する「FUJIFILM AIアカデミー」も開講
富士フイルムホールディングス株式会社(社長:助野 健児、以下富士フイルムHD)は、アカデミアとの共創により次世代AI技術を開発する拠点FUJIFILM Creative AI Center「Brain(s)」(ブレインズ)を東京・丸の内に本日開設いたします。
◆詳細はWebページをご覧ください。
⇒ https://www.fujifilmholdings.com/ja/news/2018/1001_01_01.html?link=atp
◆「Brain(s)」WEBサイト
⇒ https://brains.fujifilm.com/ja/?link=atp
これまで、富士フイルムHDは、主に画像診断や一般写真の分野で、画像から必要な情報を読み取るAIを開発してきました。今後は、事業活動から得られるさまざまなデータ、例えば医療の検査結果などの生体情報を画像情報と組み合わせて「統合的に理解や判断を行い、現場を支援するAI技術」へと発展させていきます。さらに、これら独自のAI技術を、診断レポートや医学書などの言語化された知識やヒトの経験知とも結び付けることで、さまざまな社会の課題を解決する次世代AI技術をアカデミアと協働で開発していきます。富士フイルムHDは、「Brain(s)」を、富士フイルムグループのAI技術者の研究開発拠点として活用するだけでなく、アカデミアと緊密な研究活動を行う場とすることで、それぞれの「知=脳」を結集し、次世代AIの技術開発を協働で推進します。
「Brain(s)」は、“脳”に象徴される人々の叡知(brains)を、人工知能(-ai-)を軸として融合する場を示しています。
富士フイルムHDは、医療機器などを提供するメディカルシステム事業を始め、医薬品、再生医療、バイオCDMO(*1)事業などで構成されるヘルスケア事業や、ディスプレイ材料・ファインケミカルなどの高機能材料事業、ドキュメント事業などさまざまな事業を手掛けています。これらの事業領域で、ユーザーニーズや課題を解決するために、専門的な判断を必要とする医療画像や社会インフラ点検画像などのデータを対象に、AI技術の開発を進めてきました。このAI技術をさらに進化させ、より高度な社会課題を解決する革新的な製品・サービスをより早く提供すべく、最先端AI技術と融合させるため、アカデミアとの共創を実現する新たな研究開発拠点「Brain(s)」の開設に至りました。
FUJIFILM Creative AI Center「Brain(s)」では、以下に取り組みます。
1、アカデミアとの共同研究による次世代AI技術の開発
これまで、富士フイルムHDは、理化学研究所革新知能統合研究センター(理研AIPセンター)内への「理研AIP-富士フイルム連携センター」の開設や、東京大学大学院情報理工学研究科内への「社会連携講座」の開設など、アカデミアと連携し、AI技術を開発してきました。
今後は、Brain(s)を活用し、富士フイルムHDが事業活動を通して得た医療現場や社会インフラ点検現場などの実課題に加え、検査画像や診断レポートなども活用し、アカデミアの自然言語処理やマルチモーダル(*2)AIなどの基礎技術を活用することで、社会課題を解決するための、より高度な次世代AI技術を開発していきます。さらに、ディープラーニング用として世界最速のスーパーコンピュータを今月中に導入することにより、国内トップレベルの研究環境を構築し、AI技術の開発をさらに加速させます。
2、AI/ICT人材の育成
新たな取り組みとして「FUJIFILM AIアカデミー」を開講します。社内外の人材が、本アカデミーで著名な研究者との交流を通じて最先端のAI技術に触れ、学ぶことができます。次世代のAI/ICTを活用する未来の社会を構想し、日本の未来の産業をリードするAI/ICT人材を富士フイルムHDが育成します。
3、当社技術・製品と社外のICT技術をかけ合わせる「ICTオープンイノベーション」の実施
丸の内という地の利を活かし、AI研究を進めるスタートアップ企業などとのコラボレーションを実施します。画像診断支援など医療の次なる領域を切り開くAI技術「REiLI(レイリ)」や、AIを活用して開発したフォトブック「イヤーアルバム」、AIを活用した画像解析によって、ひび割れ点検業務を大幅に効率化する社会インフラ画像診断サービス「ひびみっけ」など、当社ICT関連製品・サービス、技術の展示およびコラボレーションエリアを「Brain(s)」内に設け、実際に見て触れていただきながら、さまざまな企業とビジネスアイデアを創出していきます。
富士フイルムグループは、幅広い分野において活用できるAI技術の開発をより強力に推進し、社会課題を解決する革新的な製品・ソリューションを提供していきます。
*1 Contract Development & Manufacturing Organizationの略で、薬剤の開発および製造受託を行う組織を指す。薬剤開発初期の細胞株開発からプロセス開発、安定性試験、治験薬の開発・製造、市販薬の製造までの幅広いサービスを、製薬企業などに対して提供する組織。
*2 マルチモーダルとは、多様式の意。画像だけでなく、音、動き、言語など、複数の情報を組み合わせて学習させることで、より高精度なAI技術の開発を目指します。
富士フイルムニュースリリース一覧
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富士フイルム株式会社
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