GfKジャパン調べ:2018年上半期 映像ソフト市場総括

2018-08-29 13:30

 GfKジャパン(所在地:東京都中野区)は、2018年上半期(1-6月)のセル映像ソフトの販売動向を発表した。※1

概要

・2018年上半期のセル映像ソフト販売は金額前年比2%増
・音楽ジャンルの販売が市場をけん引
・4K Ultra HD Blu-rayソフトは上半期時点で230タイトル超リリース、金額規模13億円超に拡大

映像ソフト全体

  2018年上半期のセル映像ソフト市場(通常DVD、Blu-rayなど全て含む)は数量では前年比4%減の1,646万枚、金額では同2%増の842億円となった。税抜き平均価格は前年同期から7%上昇し5,100円となった。2017年通期と比較して、販売数量の縮小幅が改善され、金額では2013年上半期以来5年ぶりにプラス成長に転じた。主な要因としては、音楽ジャンルの伸長があげられる。人気アーティスト「嵐」等、アイドル系作品の販売好調により、同ジャンルの金額構成比は前年通期から11%ポイント拡大し43%を占めた(図1)。また洋画ジャンルでは「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」や「グレイテスト・ショーマン」等のヒット作がリリースされ、盛り上がりを見せた。
 販売チャネル別金額構成比は、前年からほぼ変化がなく、Eコマースが59%、メディアストアが26%、家電量販店が6%を占めた。

図1. 映像ソフトジャンル別金額構成比

Blu-rayソフト

 2018年上半期のBlu-rayソフト市場(4K Ultra HD Blu-ray含む)は、数量前年比1%増の747万枚、金額前年比6%増の452億円となった。平均価格は前年同期から5%上昇し6,060円となった。映像ソフト市場(金額ベース)全体に占める割合は前年同期から3%ポイント拡大し54%となった。
 販売チャネル別金額構成比では、Eコマースが66%、メディアストアが21%、家電量販店が7%となった。
 また、ジャンル別金額構成比では、音楽が前年通期から10%ポイント拡大し30%を占め、Blu-rayソフトの中でも最大ジャンルとなった。
 4K UHD Blu-rayソフトは上半期時点で230タイトル以上リリースされ、金額規模も13億円を超えるなど順調に推移している。

【2018年下半期展望】 
 2018年下半期のセル映像ソフト市場は、昨年大きな話題となった「君の名は。」等の大ヒット作の販売の反動により、再び縮小傾向に転じると見込む。ただし、8月29日発売の「安室奈美恵」のファイナル・ツアー作品をはじめ、市場の浮揚要因となりうる作品のリリースにより、減少幅としては小さくなる可能性もある。

※1 映像ソフト市場: 全国の映像ソフト取扱店(メディアストア、家電量販店、総合量販店、Eコマース等)における販売実績を基に推計した市場規模。

 
 GfKジャパン
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