クリーンな交通輸送の達成には政策による支援が必要

株式会社グローバル インフォメーションは、GlobalDataが発行した報告書「Battery Electric Vehicles (BEV) - Market Analysis, Competitive Landscape and Forecasts to 2020 (世界のバッテリー電気自動車市場:市場分析、競争環境、予測)」の販売を開始しました。

「世界的なレベルでバッテリー駆動の電気自動車(BEV)の普及を推進し、長期計画を立てて明確な目標を達成しようとするなら、是非とも政府施策による十分な支援が必要。」エネルギー分野のエキスパートであるGlobalData社の最新調査報告書はこう明言しています。

米国、英国、中国、フランス、ドイツおよびアイルランドなど主要各国の政府は、BEVの普及を促進するため、助成金や税の払い戻しといった形で長期的な奨励制度を導入しています。また補助金以外の奨励制度も数多く導入されています。例えばノルウェーではBEVはバスレーンの走行や、公共の場所での無料ならびに無制限のパーキングを許されており、また渋滞対策としての通行料の支払いを免除されています。現在、このような取り組みはBEV市場の成長促進要因となっており、継続されれば将来の成長をも促すものとなるでしょう。

しかしながら、国家的なBEV普及の願いはこれまで大抵、現実問題によってつぶされてきました。例えば、アイルランドでは2012年までに6000台のBEVを配備する計画でいましたが、メーカー企業がBEV機器をスケジュール通りに納入できないため、この計画はずれ込んでいます。

充電に時間がかかることが、BEV市場が抱えているもう一つの制約事項となっています。インフラの不足はドライバーに走行距離についての不安を抱かせます。充電スタンドは数少なく、それらの間の距離も離れており、またそういった充電スタンドの多くは遅れていて、一晩止まって充電しなければならないという状況にあります。ごく短時間でバッテリーを充電できる施設がもっと数多く導入されるまでは、充電スタンドの配置に基づいて充電作業や走行ルートの選定を行わなければならず、これではBEVによる長旅は難しいものになってしまいます。

BEVの極めて高いコストも市場の成長を阻害する要因となるでしょう。電気自動車購入時の政府補助金にしても、今のところ新しいグリーン・テクノロジーの高い値段を計上できるものとはなっていません。BEVの世界的な平均価格はバッテリーのコストが響いて、現在およそ39,270米ドルとなっており、従来の内燃機関の自動車と比べると高コストとなります。BEV用のバッテリー価格は、4年乃至5年毎に50%低下するものと見られていますが、バッテリー価格がかなり下がらない限り、クリーンな技術についた高い値段というものが、BEV市場の成長を妨げる、主な制限要素のひとつであり続けるものと予測されます。

市場調査レポート: 世界のバッテリー電気自動車市場:市場分析、競争環境、予測
Battery Electric Vehicles (BEV) - Market Analysis, Competitive Landscape and Forecasts to 2020
http://www.gii.co.jp/report/gd248826-battery-electric-vehicles-bev-market-analysis.html
出版日:2012年08月15日
発行:GlobalData

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