日本オラクル、Linux事業を強化

日本オラクル株式会社(本社:千代田区紀尾井町4-1、代表取締役社長:新宅正明)は、Linux関連の事業を強化する新戦略を発表いたします。新たなLinux事業戦略では、日本オラクルの中期事業計画「Oracle Japan Innovation 2003」の重点施策である、Linux市場への取り組み強化を基盤としています。本取り組みは新ソリューション「Unbreakable Linux」の投入、技術者育成プログラムの拡充、Linux対応製品の新たな提供、Linux関連協議会の設立などで推進していきます。

日本オラクルでは、1999年1月に企業向けソフトウェアの提供者としていち早くLinux対応の表明をして以来、リレーショナルデータベース「Oracle8i」、IT基盤ソフト「Oracle9i」、クラスタ化技術「Oracle9i Real Application Clusters」、ビジネスアプリケーション「Oracle E-Business Suite」、コラボレーションソフト「Oracle Collaboration Suite」のLinux版を順次提供し続けてまいりました。同社は、急成長を続けるLinux市場におけるさらなるビジネスの拡大を目指し、これまで培ったLinuxによる企業向けシステム構築のノウハウや実績をもとにした新たな事業戦略および施策を導入することを決定いたしました。Linux新事業戦略の骨子は以下のとおり。

1.Linux環境で重要なシステムを構築可能にする「Unbreakable Linux」ソリューションの提供開始
日本オラクルは、Linux版「Oracle9i Database」と「Oracle9i Real Application Clusters」で構成する、24時間x365日壊れない・侵入できない技術基盤「Unbreakable Linux」を以下の体制により市場へ提供いたします。

1)「Unbreakable Linux」技術サポート体制の確立
2003年6月1日より、オラクルのデータベース製品、アプリケーションサーバー製品、コラボレーション製品、ビジネスアプリケーション製品のLinux対応版を対象にRed Hat LinuxまたはUnitedLinuxを基盤としたLinuxOSを含む統合的な技術サポートを提供いたします。Red HatやUnitedLinuxとの協業により、日本オラクルはオラクル製品に加えてLinux OSの一次サポートを顧客に提供し、Linux OSに関する不具合の発見と修正を迅速に行います。日本オラクルからは、問題解決のための修正プログラムを顧客に直接提供していきます。本サービスは、既存のサポート契約顧客にも適用されます。

2)「Unbreakable Linux」を販売する新たな営業体制
Linuxビジネスを推進する専門の営業組織「Linuxビジネス推進室」を日本オラクルのクロスインダストリー本部内に新設いたします。また、顧客コミュニケーションチャネル「OracleDirect」やビジネスパートナー支援プログラム「Oracle Partner Network」を通じた顧客や販売パートナーへのLinux導入支援を行ってまいります。

3)「Unbreakable Linux」技術者の育成
Linux分野におけるオラクル技術者の育成を目的に、「LinuxでのOracle9iデータベース管理」(3日間 演習形式)を新設します。また、「Oracle9i Real Application Clusters on Linux」(2日間 演習形式)などのコースをあわせ、7月下旬より開講し、Linux技術者の支援を積極的に行ってまいります。

4)「Unbreakable Linux」の検証済みハードウェアベンダーによる推奨構成の提案
ハードウェアベンダー企業から、「Oracle9i Real Application Clusters」を利用したクラスタ化システムの推奨構成を提示いたします。ユーザーは、推奨構成に基づいて最適なシステムを効率的に構築することが可能になります。

2.新製品の発表
この度のLinux事業戦略の発表にあわせて、Linux対応版の以下の製品を発表いたします。

1)「Oracle9i Database Release 2 for Linux Intel Itanium」
 Linuxの稼動を支える最新のインテルの64ビットアーキテクチャ「Itanium®プロセッサ・ファミリ」の「Itanium® 2 プロセッサ」に対応した「Oracle9i Database Release 2 for Linux Intel Itanium」を本日より受注開始いたします。日本オラクルは、64ビット環境におけるエンタープライズシステムの構築にかねてより取り組んできました。これにより、「Itanium® 2 プロセッサ」搭載のハイエンドサーバーでのLinuxの採用が可能になります。

価格:
  「Oracle Database Enterprise Edition」
  プロセッサ・ライセンス価格 500万円/1CPU 
  指名ユーザー・ライセンス単価 10万円/1指名ユーザー
  「Oracle Database Standard Edition」
  プロセッサ・ライセンス価格 187万5,000円/1CPU  
  指名ユーザー・ライセンス単価 3万2,000円/1指名ユーザー
受注開始日:2003年5月14日
出荷開始日:2003年6月23日
対応ディストリビューション:Red Hat Linux Advanced Server
MIRACLE LINUX 64bit Edition for Intel Itanium Processor Family(予定)

2)「Oracle Cluster File System」
「Oracle9i Real Application Clusters」によりクラスタ化された環境で、データファイル等のファイルの構築と管理を容易に行うことができる、Linux対応版「Oracle Cluster File System」を2003年5月26日よりサポート開始いたします。

3.「Unbreakable Linuxパートナー協議会」の設立
「Unbreakable Linux」の普及促進を目的とした「Unbreakable Linuxパートナー協議会」を本日設立いたします。本協議会は、すでにサービスを開始している「Oracle PartnerNetwork(以下OPN)」( http://www.oracle.co.jp/alliance/partnership/index.html )が提供するサービスの一環として加わったものです。主に「OPN」の会員企業とLinuxディストリビューションの提供企業などが参画し、「Unbreakable Linux」を普及するための様々な技術交流やセミナーの開催、ハードウェア・ソフトウェア相互の対応や連携を促進することを目指しています。本会は九社を発起人に、すでに日本オラクルの主要ビジネスパートナー、主要Linuxディストリビューション企業など数十社が参画を表明しております。

4.ミラクル・リナックス社の事業拡張について
日本オラクルのLinux事業戦略発表に伴い、ミラクル・リナックス社はLinux版オラクル製品の販売、コンサルティングサービス、サポートサービスを行うソリューション企業へと事業を拡張いたします。従来のLinuxディストリビューションの販売にとどまらず、ビジネスを拡大し、企業に向けたLinuxの導入を促進してまいります。

「Oracle9i」について
「Oracle9i」は、データベース管理システム「Oracle9i Database」と統合型アプリケーションサーバー「Oracle9i Application Server」で構成されるITシステムの基盤ソフトウェアです。データの安全性、保持性に優れたシステム環境を確保し、企業システムに求められる幅広いニーズに対応します。

「Oracle9i Database」について
「Oracle9i Database」はウェブサイト、トランザクション処理、マルチメディア、コンテンツ管理、意思決定支援などの企業アプリケーションを支える、最も強力なデータベースです。「Oracle9i Database」は単一プロセッサのサーバーから最大規模のSMPサーバー、大量クラスタ、メインフレームまで全てに対応し、優れたパフォーマンスと拡張性を実現します。「Oracle9i Database」はこれまでにない使いやすさ、可用性、セキュリティ、コストパフォーマンスを可能にします。

「Oracle9i Real Application Clusters」(RAC)について
世界で圧倒的なシェアを誇るオラクルのデータベース管理ソフトの前バージョン「Oracle8i」から採用された「キャッシュ・フュージョン」アーキテクチャに基づく新しいデータベース・クラスタ化機能です。従来のデータベース・クラスタ化機能では、ノード数の増加に従ってノードあたりの性能に劣化が生じていましたが、この新機能によりノード数の増加に対して正比例した性能を確保することができます。「Oracle9i Real Application Clusters」によるノードの追加は単にシステム全体の性能向上をもたらすだけではなく、単一もしくは複数のノードの障害が発生しても、残りのノードで運用が継続できることで信頼性の向上をもたらします。

「Oracle Cluster File System」について
「Oracle9i」で培われたクラスタリング技術を基盤に新しく構築された共有ファイルシステムです。システム管理者は、高可用で信頼性が高く、ハイパフォーマンスなシステムの上で、より大きなファイルや拡張ファイルを管理することができます。

「Oracle Collaboration Suite」について
「Oracle Collaboration Suite」は、リレーショナル・ データベースを活用した、安全で、信頼性が高く、拡張性が高い、ビジネス上のコミュニケーションを簡素化し、情報を統合することのできる初めての製品です。ユーザーは、標準的なメールソフトやWebブラウザー、PDAや携帯電話などのさまざまなクライアントから、統合されたEメール、ボイスメール、カレンダー、ファイルの共有、サーチエンジンにアクセスすることができます。

「Oracle E-Business Suite」について
日本オラクルでは、世界で12,000社以上、国内でも350社を越える実績を持つ「Oracle E-Business Suite」を核としたEビジネスソリューション事業のさらなる拡大に向けて、積極的な取り組みを進めています。関連事業部門の増強やパートナー企業との提携強化を通じ、販売およびサポート体制も積極的に強化しています。

■本件に関するお問い合わせ先
日本オラクル株式会社 マーケティング本部
コーポレートコミュニケーションズグループ 広報担当 玉川
Tel:03-5213-6144 / Fax:03-5213-6589
e-mail:Takeo.Tamagawa@oracle.com
プレスルーム http://www.oracle.co.jp/press/

Oracleは、Oracle Corporationの登録商標です。本文中の商品名は、各社の商標または登録商標です。

参考資料
「Unbreakable Linuxパートナー協議会」設立発起人など

パートナー協議会 発起人
伊藤忠テクノサイエンス株式会社 執行役員 マーケティング・技術部門 ソリューション推進本部
本部長 齊藤 晃

株式会社NTTデータ ビジネス開発事業本部
副事業本部長 山田 伸一

新日鉄ソリューションズ株式会社 基盤ソリューション事業部 
事業部長 徳田 成美

デルコンピュータ株式会社 営業技術支援本部 デル・テクノロジー・コンサルティング事業部
アドバンスト・システムズ・グループ事業部 本部長 長谷川 恵

株式会社東芝 e-ソリューション社  プラットフォームソリューション事業部
事業部長 梶川 茂司

日本電気株式会社 クライアント・サーバ販売推進部
統括マネージャー 幅田 和範 

日本ヒューレット・パッカード株式会社
執行役員 マーケティング・ソリューション統括本部 統括本部長 白倉 俊雄

株式会社日立製作所 ソフトウェア事業部 
プラットフォームソフトウェア本部長 兼 オラクルビジネス統括センタ長 
高梨 勝也

富士通株式会社 エンタプライズシステム事業本部 Lビジネス推進統括部
統括部長代理 工内 隆

特別参加企業
日本アイ・ビー・エム株式会社 Linux事業部事業部長 水橋久人

協賛企業
レッドハット株式会社 ターボリナックス株式会社 日本SCO株式会社
Linux Professional Institute Japan

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