岡山理大の山育ちのベニザケ初出荷/首都圏や岡山のデパートで販売始まる/好適環境水で広島・安芸太田町と共同研究

2019-02-19 16:00

好適環境水を使って岡山理科大学(岡山市北区理大町)で養殖し、初出荷した「ベニザケ」の販売が2019年2月16日、岡山市の天満屋岡山本店をはじめ、東京の日本橋三越本店など首都圏と岡山県内の計31店舗で始まりました。
 
ベニザケは2017年11月、岩手県の河川で生まれたヒメマスの稚魚(体長約10cm、重さ約10g)約1500匹を、理大生命動物教育センターの35t水槽(閉鎖循環式)で養殖。通常、ヒメマスは海に出て、ベニザケとなりますが、好適環境水により「山育ちのベニザケ」が誕生。大きいものは体長40数cm、重さ約1kgにまで育ちました。

販売に先立って2月14、15両日は、飼育に携わった工学部バイオ・応用化学科の学生たちが出荷作業に追われ、首都圏の23店舗向けに108匹、岡山県内の8店舗向けに48匹を出荷しました。

岡山市北区の天満屋岡山本店地階の鮮魚売り場の一角には、「岡山で海を知らないベニザケ誕生」のポスターが掲げられ、「岡山県産」のシールが張られた刺し身と1匹丸ごとのパックがズラリ。
岡山市内から買い物に訪れた40代の主婦は、「岡山駅で好適環境水の水槽を見て、関心は持っていました。『山育ちのサケ』というのも面白いです。子どもが魚好きなので晩ご飯でいただきたいと思います」と早速、刺し身を買い求めていました。

今回のベニザケの養殖研究は「中山間地域における陸上養殖具現化共同研究事業」として、広島県山県郡安芸太田町との共同で進めています。山本俊政バイオ・応用化学科准教授は「世界初の山育ちのベニザケの味を楽しんでほしいと思います。好適環境水による養殖は場所を選びません。この研究が水産業の新しい生産スタイルの確立につながっていくのを期待しています」と話しています。

【岡山理科大学について】
http://www.ous.ac.jp/
1964年、西日本初の理学部単科大学として応用数学科、化学科の2学科で開学。 2018年には愛媛県今治市に第2キャンパスを設け、西日本の私学で初の獣医学部を開設。7学部21学科1コースとなりました。「好奇心全開、探究心無限大」をキャッチフレーズに多彩な研究に取り組んでいます。

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岡山理科大学 入試広報部
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