夏本番到来!ビジネスマンのクールビズ事情は?? 蒸れやすく、窮屈なスラックスへの不満は高まるものの約6割は、下半身に対策なし! 夏場に快適なスラックス選びのポイントは、吸水速乾、通気性、ストレッチ性!
1:9割以上のビジネスマンがクールビズに気を使っているにも関わらず、下半身のアイテムには気を使わない?
日に日に気温が上昇し、夏本番を迎えるにあたり、ユニクロは、ビジネスマン824人を対象にクールビズ事情についてアンケート調査を実施しましたので、結果を発表いたします。まず、全体の9割以上の方がクールビズ期間になんらかの対策をしていることが分かりました。但し、上半身、下半身に分けてみてみると、上半身になんらかの対策をしている方は全体の約9割なのに対して、下半身に対策をしている方は、全体の約4割となり、上半身に比べて下半身のクールビズ対策は気にされていないことが分かりました。実際にどのようなクールビズを行っているか聞いたところ、ノーネクタイ(86.5%)、ジャケットを着ない(74.2%)など、上半身に関係するクールビズ対策が上位にあがっているのに対して、下半身に関係する「パンツ(スラックス)を涼しい素材に変える」を行っていると回答した人は全体の半数以下である46.5%となりました。
2:約7割のビジネスマンはビジネスシーンで夏場にスラックスを穿きたくない
次に、「夏場にスラックスを穿きたくないと思ったことがあるか」を聞いたところ、男性の約7割が夏場にスラックスを穿きたくないと思ったことがあると回答しました。具体的にスラックスを穿きたくない理由を聞いたところ、「汗をかいて気持ち悪いから」(72.8%)「蒸れて暑いから」(64.9%)「汗で張り付いて脱ぎにくいから」(39.2%)と上位3つが汗や暑さに関することでした。また、36.7%が「動きづらいと感じるから」とも回答しており、動きづらいことにストレスを感じている方も多いようです。男性の多くが下半身の汗や暑さにストレスを感じているにも関わらず、対策を行っている人は少数でした。
調査概要
夏場の男性のパンツ事情の調査 主体:ユニクロ/調査機関:マクロミル/方法:インターネット調査/調査期間:2018年4月/調査対象:20代~50代男性 824名
3:男性のほぼ100%は、スラックスについて正しい情報を知らなかった??正しいスラックスの選び方とは!?
被服の専門家である横浜国立大学教育学部の教授である薩本弥生先生に監修していただき、男性がスラックスに関する正しい知識を持っているかを調査するため、スラックスの常識○×クイズ(10問)を行いました。特に正答率の低かった問題を見てみると、「綿やウールなどのスラックスの方が吸湿性があるため、夏場の湿度の高い部屋で汗を大量にかいた場面でも快適に過ごせる。(正解は×)」が正答率44.9%、「ウールのスラックスと合繊のスラックスを比較すると、ウールの方がストレッチ性があって動きやすい。(正解は×)」が正答率45.0%と半数以上の男性が間違った認識をしていることが分かりました。この結果を受け、本クイズを監修した薩本先生は「スラックスには吸水速乾性のあるものや通気性の高い素材もあるので、素材のメリット・デメリットを分かったうえで賢く選んでほしい」とコメントしました。
夏場のスラックス選びのポイントは、1.吸水速乾、2.通気性、3.ストレッチ性
日本の夏はとにかく高温多湿です。調査結果(前頁参照)からわかるように、たくさん汗をかいたり、雨で濡れたままスラックスを穿いていると、肌にはりついて不快に感じることも多いです。スラックスにはウールや綿などの天然素材と、ポリエステルやポリウレタンなどを使用した合繊素材のスラックスがあります。綿素材は吸湿性に優れる分、乾きが遅いのが難点です。ウールは頻繁に洗濯できないことがデメリットです。汗を吸ったまま放置しておくと汗染みになったり、においがとれなくなることもあります。汗をたくさんかく場合は汗を吸った後、衣服外に放散してくれる吸水速乾性の高い素材がおすすめです。また風通しの良い、通気性が高い素材もあります。最近のビジネスマンは、健康のために一駅分歩いたり、保育園の送り迎えで自転車に乗ったり・・など、動きやすいスラックスを求めてます。合繊のスラックスにはストレッチ性の高い素材が使用されていますので、素材のメリットデメリットをよく知って選んでほしいと思います。
薩本弥生先生プロフィール
横浜国立大学教育学部教授、博士(被服環境学)。着衣の快適性に関する研究および衣生活教育に関する研究に従事。
主な著書:「衣生活の科学 テキスタイルから流通マーケットへ」(アイ・ケイコーポレーション、2015)、「快適ライフを科学する」(丸善株式会社、2003)
あなたは10問中何問解けるか?超難問!スラックスの常識○×クイズ
1.Q.綿やウールなどのスラックスの方が、吸湿性があるため、夏場の湿度の高い部屋で汗を大量にかいた場面でも快適に過ごせる
A.× 綿は吸湿性はあるがすぐに乾かない、ウールは表面が疎水性で吸水しにくいので大量に汗をかいた時は不快と感じることもあります。
2.Q.スラックスには、本来「ゆるい」「ゆるんだ」という意味がある
A.○ 本来「slack」とは英語で「ゆるい」「ゆるんだ」という意味があり、「スラックス」はタックなどで脚の筒にゆとりを持たせたズボンを指す言葉であったが、
背広などのズボンにこのような形状が一般的になるにつれ意味が拡大。最近では、スリムなビジネスパンツも登場している。
3.Q.ピタピタパンツとダボダボパンツを比較すると、ダボダボパンツの方が涼しい
A.○ 衣服内の隙間が大きい方が人の動きによって生まれるふいご作用によって、衣服内の熱が換気されて放熱。温度を下げることが考えられます。
4.Q.夏外回りで日焼けしたくないなら、黒よりも白いパンツの方がよい
A.× 黒は輻射熱を吸収しやすいため、暑くなる半面、紫外線を生地が吸収してくれるので、体に紫外線が入って日焼けするのを軽減してくれます。
5.Q.ダボダボのパンツの下に、吸湿性のあるステテコを一枚重ねた方が汗をかいた時には涼しく感じる
A.○ 吸湿性のあるステテコのようなものを一枚重ねることにより、汗をかいていないときには着ないよりも涼しくはないが、汗をかいた後は ステテコを着ていると、汗をまんべんなく吸収して蒸発する時に身体から潜熱を奪うので体温上昇を抑えることができる。
6.Q.夏は汚れていなければ、洗わなくてもよい
A.× 汗をかいた後は透明で無臭ですが、黄ばみの原因となります。人体の皮膚からは、汗だけでなく水では溶けにくい「皮脂」や「垢(あか)」や「角 質」といったように様々な分泌物が出ており、紫外線によって酸化されると後々シミとなることもありますので、こまめに洗って落とすことが重要です。
7.Q.スラックスの布地には多くの空気が含まれているので、厚い布地ほど保温力が高く、薄い生地ほど通気性が高い
A.○ 布地には7~9割空気が含まれています。一般的に厚い布地の方が多くの空気を含むことができるので保温性が高まり温かくなります。
8.Q.ウールのスラックスと合繊のスラックスを比較すると、ウールの方がストレッチ性があって動きやすい
A.× ポリウレタン混合素材のストレッチ性のある合繊素材のスラックスが販売されている。
9.Q.ウールのスラックスは、生地が縮むため洗濯機では洗う時は、お湯を使って丁寧に洗うことが重要
A.× 水分で繊維のキューティクルが開いてしまい、そのまま摩擦されるとキューティクルがからまって、生地が縮んでしまいます。
10.Q.白のサマーウールのパンツは中性洗剤で洗い、こまめに天日で干したほうが良い
A.× シルク、ナイロン、ウールにはアミノ基、アミド結合が含まれているので、天日で干すと黄変することがあるので、細心のケアが必要である。
<参考情報>暑い夏も快適に過ごせて動きやすい感動パンツ
ユニクロは「LifeWear」コンセプトのもと、あらゆる人々のライフスタイルに合った着心地の良い服を、お求めやすい価格で提供することを目指しています。2017年より東レ、アダム・スコット選手との共同開発のもと生まれた「感動パンツ」は、トップアスリート視点での意見や要望を活かし、腰まわりに通気性の高い素材や高ストレッチ素材を採用。酷暑下でも快適に着用できる機能性と、ビジネスやカジュアル等のオン・オフを問わずにスタイリッシュに着用できるデザイン性を兼ね備えた同アイテムは、ゴルファーはもちろん、ビジネスマンなどにも高い評価を得ています。
感動パンツ商品情報ページ:http://www.uniqlo.com/jp/store/feature/uq/kandopantsspecial/men/
1.暑い夏も快適に過ごせる感動パンツ
感動パンツは、特に温度が高くなるポケット部分を特殊加工により格子状に穴を空けた生地DotAirを使用しています。通気性を向上させ、温度上昇を抑制することにより、暑い夏も快適に過ごすことができます。
試験条件
気温28℃、湿度65%の環境下で5分間踏台昇降運動後の肌着のサーモグラフィを撮影。(夏の環境下で軽い運動やゴルフを想定し測定)
2.着圧が少なく動きやすい感動パンツ
東レの実験施設テクノラマで着圧を測定したところ、感動パンツは一般的なコットンのパンツに比べてストレッチ性が高く着圧が少ないことを確認しました。
着圧の少ない感動パンツはストレスが少なく快適に過ごせ、ビジネスシーン以外にもカジュアルシーンやゴルフシーンでも活躍します。
試験条件
測定部位:臀部
試験条件:立位→屈伸→立位動作時の臀部の着圧をセンサーにて測定。
※結果は個人差があります。
◎東レの新しい実験施設『テクノラマGIII』
6月11日にオープンした東レの新しい実験施設『テクノラマGIII』は、温度、湿度、風、雨、光などの気象環境を安定的にコントロールし、高温多湿のジャングルなどの様々な環境を大型計測機器を使える本室と、コンパクトな副室2部屋で3室同時に再現することができます。
また、3室を組み合わせることにより急激な環境変化における人体生理への影響も評価可能になり、複合的かつ複雑な環境変化にも対応できます。『テクノラマGIII』は、繊維先端材料などの衣料分野はもちろん、樹脂やフィルム製品といった各種産業分野など幅広い研究開発にも応用が可能で、新素材・新商品の研究開発を効率よく行うことができます。