セキュアな帳票作成機能、他システムとノーコードで データ同期できる連携機能を追加した製造業データ活用基盤 「YDC SONAR」の新バージョン Version8の提供開始

株式会社ワイ・ディ・シー(本社:東京都品川区、代表取締役社長:田中 剛、以下 YDC)は、モノづくりに関するあらゆるデータを一元管理し改善に導く、製造業データ活用基盤YDC SONAR *1の最新バージョンVersion8(以下 V8)の提供を開始します。
主な改変として、高機能でセキュアな帳票作成機能(Excel 帳票 Option *2)と、ノーコードで他システムとのデータを同期できるAPI連携機能(Direct Exec Option)を追加開発。正式受注を開始しました。

*1 導入実績175社、262拠点(2024年1月時点)
*2 株式会社日本製鋼所様と共同開発

図1.「YDC SONAR」の概要図

V8開発の動機となったユーザーからのニーズ

YDC SONARは、IoTデータの取り込みや収集頻度のリアルタイム化などに伴い製造現場で発生する膨大なデータを簡単に分析し、迅速な意思決定をサポートする戦略的な情報基盤です。市場の動向やユーザー企業からの要望に応じて、新機能や技術開発を重ねて進化しています。今回は、2つの喫緊の課題に対する要望に主に対応いたしました。

  1. 必要なフォーマットへのデータ加工時の転記ミスや変更の防止
    企業内では日々多種多様な帳票が運用されていますが、中でも製造業における試験/検査成績書や基幹業務関連の報告書のように企業間取引や公的な報告書に用いられる帳票は、決められたフォーマットを守る事やデータの信頼性が特に重視されます。

一般的なBIツールをご利用の企業では、グラフや表などで表現する機能(レポートやダッシュボード)を用いて必要な報告書などを作成しているケースが多くあります。しかしそうした場合、そのまま帳票化することが難しく、都度、個別特有のフォーマットに、改めてデータ転記する作業が必要となり、その手間や転記ミスなどへのリスク対応が喫緊の課題として問題になっています。

  1. 組織や企業の壁を超えたデータコラボレーションの必要性
    DX経営推進が命題となった今、組織や複数工場の垣根を超えたデータ連携、サプライヤーや協力会社など他社とのデータ連携によるリードタイム短縮、品質向上などをスピーディに行うことが求められています。その為には、多くのシステム間の情報を可視化し、迅速に共有/確認する必要がありますが、システム間のデータ連携には専門知識が必要で、社内システムエンジニアや協力会社へのシステム改修を依頼している企業が多いのが現状です。

(新機能1)セキュリティ対策も強化した帳票作成機能 *日本製鋼所と共同開発

V8では、株式会社日本製鋼所様と共同で高機能と使いやすさを両立した帳票作成機能を新しく開発。帳票作成ツールにありがちな入出力セルの初期設定など複雑な設定を行うことなく、ノーコードで指定帳票への出力が可能となり、既存の帳票フォーマットをそのまま活用できるため、新たにデザインし直す必要もありません。また、出力方式の変更が不可能な暗号化PDFに限定できるため、人為的な転記ミスなどのリスクを防止できます。
※株式会社日本製鋼所様では本機能を先行して活用したシステムを構築中です。

Excel 帳票 Option

図2.「Excel帳票Option」のイメージ図

データと出力先をクリックで選択するだけ。
難しいコード設定もなくだれでも簡単にマッピング作業が行えます。

(新機能2)API連携機能搭載によりシステム間のデータ統合を容易に実現

従来、YDC SONARでは複数のシステム間のデータ収集や処理速度、データ加工の容易さに定評があったものの、YDC SONARと連携されていない他のデータベースにまでそのメリットを波及することまではできていませんでした。

そこで今回、他システムのデータをYDC SONARで活用可能なAPI連携機能(Direct Exec Option)を新たに開発。他システム中の必要項目のみを(CSVファイルを介して)API機能によりIN OUTさせることで、ノーコードで素早くデータ加工が活用いただけるようになりました。これにより、仕様変更の度に開発者対応が必要で膨大な工数・費用がかかっていた負担が大幅に軽減されます。

図3. 従来のシステム連携イメージ図
図4.「Direct Exec Option」イメージ図

その他のV8機能の特徴

新機能とは別に既存ユーザー様のお声を反映し、より使い勝手を良くする機能拡張や、処理スピードのUPなどの機能改善を行いました。

代表的なものを一部抜粋

・レポート(ダッシュボード)機能の改善
レポート作成エリアの構成をシンプルにし、さらに表示枠の固定/非表示を選択できるなど視認性をアップ。レポート検索もカテゴリ別に指定できるなど、作成や検索にかかっていた時間を1/3に削減しました。

・テンプレート(分析やグラフ表示手順の自動保存機能)の改善
テンプレート処理の並列実行を実現したことで実行時間が1/3に短縮。また、開発環境から本番環境への移行時などテンプレートの再利用を容易にする変換ツールもご用意しました。

・モデルデータ処理(ML Option)の改善
モデル学習時のデータも加工可能なデータとして出力が可能になりました。これによって学習データの加工やグラフ描画など自由に分析に利用でき、より詳細な情報を得ることが可能となります。

機能追加や機能拡張は一般的な市場調査に加え多くのユーザー企業様に参加いただいている「SONAR研究会」などのユーザー様の声をもとに開発しております。

SONAR研究会とは

YDC SONARのユーザー企業様が幹事として運営されているユーザー会で、製造業における品質関連の課題を中心に、会員相互での情報交換によって、会員の皆様の現場でのご苦労や、解決にいたる道筋の声を共有できる場として活用いただいています。日本の製造業の将来を担う会員の情報交換と相互交流において、普段の交流では享受できない貴重な機会を提供しており2023年に第20回を開催。直近では数百名を超えるユーザーの皆様に参加いただきました。

主催  :SONAR研究会幹事会
幹事企業:株式会社SUMCO・JFEスチール株式会社・ジヤトコ株式会社・
     株式会社プロテリアル・日本ガイシ株式会社

SONAR研究会についての詳しい内容や過去の講演内容についてはこちら
https://www.ydc.co.jp/event/sonar/

今後の展開・ビジネス目標

YDC SONARは分析ツールも備えていることから、他社のBIツールと比較されることがしばしばありますが、データ収集・蓄積から分析・可視化までを1つのプラットフォームで実現できる事や処理スピードの速さを強みとしています。25年以上にわたって製造業のお客様と共創してきた「現場で使いやすい機能」と「ビッグデータ処理能力」において一日の長があると自負しております。
今後もその強みを磨くべく、シングルサインオンなどの他システムとの連携強化や、機械学習などのAI機能のさらなる拡張を直近のテーマとし、今後もYDC SONARはお客様のお声と真摯に向き合い、より皆様の課題解決に向けた機能を充実させていきます。

サービス詳細はこちら  : https://www.ydc.co.jp/service/sonar/ydcsonar.html
資料ダウンロードはこちら: https://www.ydc.co.jp/form/ydcsonar/

株式会社ワイ・ディ・シーについて

YDCは、1972年に創立したシステムインテグレータです。「設計」「製造」「物流」の分野において、お客様へ最適なITをデザインし、付加価値を高めるシステム・サービスを提供しております。
※株式会社ワイ・ディ・シー、フューチャーグループの企業です。
※フューチャー株式会社(東証プライム:4722)は持株会社です。
http://www.future.co.jp/company_profile/future_grou

会社名  :株式会社ワイ・ディ・シー
所在地  :〒141-0032 東京都品川区大崎1-2-2
      アートヴィレッジ大崎セントラルタワー
創業/設立:1972年3月/2000年1月
資本金  :2億5,000万円
事業概要 :・情報通信システムに関するコンサルティングおよび設計、開発
      ・機器およびソフトウェアのライセンス販売、
       インストール、保守、運用サポート
      ・インターネットを用いた通信と情報サービスの提供、運営

YDCに関する詳しい情報は、 https://www.ydc.co.jp/ をご覧ください。

本サービスに関するお客様からのお問い合わせ

株式会社ワイ・ディ・シー
ビジネスイノベーション本部
E-mail: advocacy-sales@ydc.co.jp

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