慶応高校野球部の「エンジョイベースボール」から学ぶ 新時代の教育についてのセミナーを10月21日に開催
サイアンスアカデミーは、2023年夏の甲子園で107年ぶりの優勝をした慶応高校野球部が掲げる「エンジョイベースボール」から学ぶべき新時代の教育についてのセミナーを、2023年10月21日(土)にTKPガーデンシティPREMIUM品川高輪口で開催いたします。
本セミナーは、慶應義塾大学名誉教授・元環境情報学部長である冨田 勝と、Spiber株式会社 代表執行役の関山 和秀の慶応高校出身の二人を講師に招き、師弟対談形式で実施します。
開催概要
セミナー名 : 「エンジョイベースボール」から学ぶべき新時代の教育
開始日時 : 2023年10月21日(土)15時30分~17時30分
講師 : 冨田 勝(慶應義塾大学名誉教授・元環境情報学部長)
関山 和秀(Spiber株式会社 代表執行役)
会場 : TKPガーデンシティPREMIUM品川高輪口
所在地 : 東京都港区高輪4-10-18 京急第一ビル3階
対象 : 教育関係者、保護者、人材育成に関心のある方
セミナー申込: https://enjoy-tomita.peatix.com
入場料 : 1,000円
セミナーについて
慶応高校が「エンジョイベースボール」と「全国制覇」を目標に掲げた時、多くの人がそれを「きれいごと」、そして「楽しんで勝てるほど甲子園は甘くない」と思ったことでしょう。それゆえ慶応高校の優勝は、日本社会における教育、子育て、人材育成、そして組織マネージメントのあり方に重要な示唆を与えました。
今回講師として登壇する慶應義塾大学名誉教授・元環境情報学部長の冨田教授は、「頂点を極めるためにはむしろ楽しむことが必要条件」と強調し、スポーツに限らずどんな分野でも、“根性”による努力には限界があり、どうしたら“楽しく”努力できるかを自分なりに考えて工夫することが重要な時代になったのだ、と言います。
直近の試合に勝つことだけが目的であれば、監督の指示に選手が忠実に従う「管理野球」のほうか効率的でしょう。しかし森林貴彦監督はメディアインタビューの中で「指導者が全ての場面においてサインで動かしてしまうと、選手は『サイン通りやればいい』という受け身の姿勢になり、まさに指示待ち人間を大量生産するだけになってしまう」「好きなことこそ自分で考えないと楽しくない」と語っています。
これをうけて冨田教授は「このことは日本の管理教育でも言える。試験で点を稼ぐことが目的であれば、与えられた教科書を鵜呑みにすれば良いので、自分の意見を考える必要もない。だから勉強が楽しくない。かくして『正解を教わる』という指示待ち人間を大量生産している」と論じます。
「楽しみながら結果を出す、といってもどうすれば良いのかわからない。」「楽しいことにのめりこむと勉強や仕事がおろそかになるのでは?」「個人の性格にも大きく依存するのでは?」「熱中できることが見つからない、という人はどうすれば良い?」など、このセミナーでそんな疑問のヒントが見つかるかもしれません。
プロフィール
冨田 勝(とみた まさる)
1957年東京生まれ。慶應義塾大学工学部卒業後渡米。カーネギーメロン大学でAIを専攻し博士号を取得。帰国し1990年に慶應湘南藤沢キャンパス(SFC)を開設した一人として、日本初のAO入試の導入にも関わった。また、2001年には山形県鶴岡市に慶應義塾大学先端生命科学研究所を開設し、今年3月まで22年間所長を務め、この間慶應鶴岡発ベンチャーを10社誕生させた。近著に「脱優等生のススメ」(早川書房)、「AIとバイオテクノロジーの未来社会」(かんき出版)。
関山 和秀(せきやま かずひで)
1983年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒。大学院生時代に人工クモ糸繊維の量産を目指し、2007年にSpiber社を起業。2019年には、新たに開発した人工構造タンパク質素材「ブリュード・プロテイン(TM)」を使った世界初のアウトドアジャケットを発売し、時価総額1457億円(2022年12月時点)のユニコーン企業に成長した。