[奈文研コラム] 1922-1952-2022
奈良文化財研究所70周年・平城宮跡史跡指定100周年
2022-11-30 16:00
平城宮跡の銀杏の紅葉も盛りを過ぎ、師走の足音も聞こえてきました。今年の春から、平城宮跡の史跡指定100周年と奈文研70周年のメモリアルイヤーに合わせて様々な企画やイベントを行ってきましたが、そろそろフィナーレです。
春には、平城宮跡資料館では春期特別展として平城宮跡史跡指定100周年・奈良文化財研究所70周年記念 「未来につなぐ平城宮跡 -保存運動のあけぼの-」(4/23-6/12)を開催。平城宮跡が地元の人々を除いて一般の人には忘れられていたこと、平城宮跡の保存運動が地元の人々から始まって国を動かし、史跡指定に向けた先鞭をつけたことは実はあまり知られておらず、この展示によって初めて知ったという感想がよく聞かれました。この展覧会のスタートと同時に史跡100周年のロゴ(図1)と、 史跡指定100周年をきっかけに誕生した公式キャラクター"キュートぐみ〔宮都組〕"(図2)が発表されました。平城宮跡にまつわる個性あふれるキャラクターたちをどこかで目にされた方も多いと思います。将来、平城宮跡から新たに発見される遺物や遺構の無限の可能性を反映し、今後も少しずつキャラクターが増えていく予定です。
秋には奈良文化財研究所70周年・平城宮跡史跡指定100周年を記念して(春とは順番が逆になっています!)、平城宮跡資料館史上、初めて2つの展覧会を同時開催しました。
一つは「地下の正倉院展-平城木簡年代記〔クロニクル〕-」です。木簡を展示する地下の正倉院展は例年秋の恒例となっているものですが、今年は記念の年にふさわしく、平城宮跡で初めて出土した木簡から一番最近出土した木簡を網羅し、各年代の代表的な木簡を紹介しつつ、奈文研における木簡研究をたどることのできる内容としました。
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