空撮サービスはドローンによる精密点検飛行航路設計用 アプリケーションの開発でエヌデーデーと提携

空撮サービス株式会社(代表取締役社長：山本 哲男、以下 空撮サービス)は、非GPS飛行システムと設備形状をLiDAR搭載ドローンで計測するシステムを独自に開発し、既にドローンによるダムや橋梁の自動飛行点検をはじめています。今回、設備のLiDAR計測データをもとに、ドローンの飛行ルートを容易に設計でき、設計後のルートが設備形状や樹木等周りの障害物と安全な離隔をとれているかを確認後必要に応じ飛行ルートを編集できるアプリケーション(3DWayPointEditer、以下 3DWPE)を株式会社エヌデーデー(代表取締役：塚田 英貴、以下 エヌデーデー)と共同開発するため提携したことをお知らせします。

ダムや橋梁を点検するには近距離からミラーレス一眼カメラによる高画質撮影が必要で、設備が巨大なためドローンのマニュアル飛行は難しく、自動飛行点検がベストなソリューションとなります。今回共同開発するアプリケーションは、自動飛行点検の飛行ルートを設計するためのものです。空撮サービスがユーザ目線でのアプリ要件の仕様定義と顧客現場での機能検証を担当し、エヌデーデーがアプリの開発改良を担当するスキームとなります。空撮サービスとエヌデーデーは3DWPE以外のドローン関連アプリケーションソフト開発でも協力することで合意しています。

老朽化の進んだダムや橋梁などのインフラ設備は、正確な図面もなく形状もまちまちで樹木などの障害物も多いです。こうした設備をドローンで自動飛行点検するためには設備に沿って一定の離隔を保って飛行するための正確な飛行ルート設計が不可欠です。ところが現在市場にある飛行ルート設計アプリケーションは、GoogleEarthなど主に上空から見た地形形状をベースにしたものしかなく、橋梁の裏側(床版)に飛行ルートを設計できるようなものは存在しません。空撮サービスとエヌデーデーは、空撮サービスのドローンシステムで取得するインフラ設備の形状データを基に飛行ルートを設計編集できるアプリケーションソフトを開発します。これによりこれまでドローンによる自動飛行点検ができず大きな労力とコストがかかっていたインフラ設備の点検効率を大幅に改善できるものと考えます。インフラ設備以外にも同様の課題に直面する設備は多数存在し、こうした設備でも利用可能なものしてまいります。本アプリケーションは2024年内にプロトタイプが完成する見込みで、お客様からのご希望に応じ実証テストなどの機会を設ける予定です。

大規模災害が頻発するなか高度成長期に建設されたインフラ設備は老朽化と少子高齢化による点検人材の不足が同時進行で進んでいます。インフラ設備の点検は過酷な環境下で危険を伴う作業も多く、ドローンの活用が最も求められている分野の一つです。空撮サービスはフライトコントローラ向けオープンソースとして主流であるArduPilotをベースに、LiDARなどのセンサーや測量現場で利用されるトータルステーション(TS)と連携させるソフトウェアと市販カメラ搭載用のジンバルを独自に開発することで、鉄塔やダム、橋梁などのインフラ設備を自動飛行点検できるドローンシステムを提供する、国内ドローン業界でもユニークな技術開発型企業です。複合機向けにオリジナルの組み込みJavaアプリケーション提供するフォーディーネットワークス株式会社の関連会社として、2015年1月に設立しました。
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エヌデーデーは、創立50周年を迎えた独立系SIerです。「医療」「公益」「金融・鉄道」「解析・制御」の4分野に特化して専門性を追求しています。近年は、地震・津波などの防災システム、機械学習やAI 、GISやロボット開発に力を入れるとともに、「ドローン＋ITソリューション」と題してドローンの利活用における研究開発にも挑戦しております。エヌデーデーでは、より多くの皆様がドローンを活用できる未来に向けて簡単・手軽・直感的で、誰にでも操作して頂けるような製品およびサービスの提供を目指しております。
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今回共同で開発するアプリで設計可能な飛行ルートのイメージ例です。ダムや橋梁などをLiDAR搭載ドローンで3D測量しその上に正確な飛行ルートを設計することができます。この飛行ルート上を非GPS飛行可能なドローンシステムで精密に自動飛行することで解像度の高い画像を点検撮影すること可能です。
下の図にある飛行ルートはあくまでもイメージを描いたものですが、空撮サービスではダム、橋梁共に自動飛行点検の実績があり、実際の設計される飛行ルートはより詳細なものとなります。

ダム飛行ルートの設計イメージ

橋梁飛行ルートの設計イメージ