日本オラクル、IIJのCDNプラットフォーム事業に「Oracle9i」を導入
日本オラクル株式会社 (本社:東京都千代田区紀尾井町4-1 代表取締役社長:新宅正明)は、株式会社インターネットイニシアティブ(本社:東京都千代田区神田錦町3-13 代表取締役社長:鈴木 幸一、以下IIJ)が8月より提供開始するブロードバンドビジネスに対応したCDNプラットフォーム事業「CDN JAPAN」に「Oracle9i」を導入したことを発表します。
IIJのCDNプラットフォーム事業は、IIJグループのネットワーク事業、データセンター事業、システムインテグレーション事業において培ってきた技術を基盤とし、新たに展開されるブロードバンドコンテンツ配信に最適化されたプラットフォーム事業です。2002年4月よりIIJ、日本オラクル、シスコシステムズなどが中心となって開始した技術検証プロジェクト「CDN JAPAN実証実験」で活用したプラットフォームを発展させたものです。これにより、デジタルコンテンツ配信に必要な認証などのセキュリティ、コンテンツやユーザを管理するデータベースシステム、ブロードバンド環境に対応したネットワーク技術など、すぐに実稼可能な環境を提供しています。
「CDN JAPAN」には日本オラクルの「Oracle9i」が採用されました。「Oracle9i」特有の技術を活用することにより、大規模でハイパフォーマンス、高度なセキュリティを兼ね備えたシステムを構築しました。特に、ASPのような実行環境を前提に開発された「Virtual Private Database」(VPD)機能を利用することにより、一つのインスタンスで複数のコンテンツ・サービスを同時に管理できます。さらに、「Oracle9i Real Application Clusters」機能により、ノード数の増加に正比例して性能が向上し、クラスタ化された複数のノードがダウンしても動き続ける堅牢で高パフォーマンスなシステムを構築しました。
また、本コンテンツ配信サービスを利用した第1号事例として、大規模検索エンジンサービスを提供しているエキサイト株式会社が「CDN JAPAN」を基盤とした新たなブロードバンド・ビジネス展開を実現されています。
日本オラクルでは、IIJのCDNプラットフォーム事業をはじめとし、大規模データ、大規模ユーザに対応した高度なセキュリティシステムの構築を「Oracle9i」の先進技術を活用し支援してまいります。
IIJのCDNプラットフォーム事業について
ブロードバンドビジネスでは、これまでのナローバンドに比べネットワーク設備、サーバ設備の投資が大きい上、コンテンツ管理システムをはじめとする様々なシステムが必要となります。これらのシステム構築は、事業者の方々にとって大きな負担であり、ブロードバンドビジネス展開のハードルのひとつとなっています。
そこで今回、我々は日本オラクル様を含むCDN共同実験プロジェクトにおいて培ったノウハウを基に、ASPサービスとしてこれらのアプリケーションを提供することといたしました。そのASPサービスは、「Oracle9i」をベースとし、ロバストで機能的にも先進的なものとなっております。
IIJは今後も、日本オラクル様と共に、ブロードバンド市場のニーズに先駆けたソリューションを展開していきたいと考えております。
株式会社インターネットイニシアティブ 常務取締役 マーケティング本部長 保条英司
IIJの提供する「CDN JAPAN」サービスについて
CDNプラットフォームの基幹となるネットワークとして、IIJグループの広帯域なバックボーン上にコンテンツがシームレスに流通するCDNプラットフォームを構築しました。
さらに、ブロードバンド上でビジネス展開を行う上で必要となる、ユーザ管理、コンテンツ管理、コンテンツの不正利用防止の機能など様々なアプリケーションコンポーネントをコンテンツ配信環境上に構築。配送網からISP機能、コンテンツ・マネジメント機能に至るまで、幅広いレイヤをカバーする、これまでにないオープンなプラットフォームを実現させました。
これにより、ブロードバンド上でビジネス展開されるユーザは、大規模な設備投資をすることなく、必要な機能をビジネスに応じて利用することが可能です。
「Virtual Private Database」(VPD)機能について
「Oracle9i」では、仮想プライベート・データベース機能を利用すると、1つのデータベース・オブジェクトを複数のユーザで安全に共有できます。従来のオブジェクト権限を用いたアクセス制御では表ごとのアクセス制御しかできませんでしたが、「Oracle9i Database」の仮想プライベート・データベース機能(VPD)を実装することにより、表の各行ごとにアクセス制御ができるようになります。ユーザがデータにアクセスすると自動的に適用されるため、セキュリティーを回避する事はできません。VPDは、アプリケーション・ベースのセキュリティよりも更に、強力なセキュリティを実現し、管理コスト等の負荷を低くおさえる事が可能です。
http://www.oracle.co.jp/9i/database/security/index.html
「Oracle9i Real Application Clusters」(RAC)について
世界で圧倒的なシェアを誇るオラクルのデータベース管理ソフトの前バージョン「Oracle8i」から採用された「キャッシュフュージョン」アーキテクチャに基づく新しいデータベース・クラスタリング機能です。従来のデータベース・クラスタリング機能では、ノード数の増加に従ってノードあたりの性能に劣化が生じていましたが、この新機能によりノード数の増加に対して正比例した性能を確保することができます。「Oracle9i Real Application Clusters」によるノードの追加は単にシステム全体の性能向上をもたらすだけではなく、単一もしくは複数のノードの障害が発生しても、残りのノードで運用が継続できることで信頼性の向上をもたらします。
http://www.oracle.co.jp/9i/database/index.html
■本件に関する報道関係お問い合わせ先
日本オラクル株式会社 マーケティング本部 広報 玉川
Tel: 03-5213-6144 / Fax: 03-5213-6699
e-mail: Takeo.Tamagawa@oracle.com
プレスルーム http://www.oracle.co.jp/press/
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