イーサリアム(ETH)とイーサリアム・クラシック(ETC)の歴史
イーサリアムは今ビットコインに次いで時価総額が2位となるアルトコイン(ビットコイン以外の仮想通貨)で、仮想通貨の中でビットコインと同じように基軸通貨と見なされ、ますます注目されています。イーサリアムは将来、時価総額でビットコインを超える予想も出ています。イーサリアムは2015年に誕生してから、如何にして今日の地位にのし上がったのか、イーサリアムの歴史、またイーサリアムから誕生したイーサリアム・クラシック(ETC)を振り返ってみましょう。
イーサリアムの誕生
イーサリアムは2013年、当時ウォータールー大学の学生であったヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)により構想され、ホワイトペーパー(White Paper: A Next-Generation Smart Contract and Decentralized Application Platform)で公開されました。ヴィタリク・ブテリン以外に、 イーサリアムの共同創設者として名が挙がったギャビン・ウッド(Gavin Wood)、チャールズチャールズ・ホスキンソン(Charles Hoskinson)、アンソニー・ディ・イオリオ(Anthony Di Iorio)等は2013-2014年前後にこのプロジェクトに参加しました。
彼らはイーサリアムのプラットフォームを開発し、2014年2月にProof of Concept(PoC: 概念実証)の最初のフェーズ (PoC-1) として、プログラミング言語C++で実装されたクライアントをリリースしました。以降、順次に開発を進め、POC-9である「Olympic」を経て、2015年7月30日に最初のβ版である「Frontier」をリリースしました。このFrontierのリリースによって、イーサリアムは正式に誕生しました。
イーサリアムはそのホワイトペーパーの題目のように、イーサリアムのブロックチェーンネットワークがスマートコントラクトと分散型アプリケーション「DApp(decentralized application)」の開発・実行プラットフォームになることを目標にしています。イーサリアムは1仮想通貨だけではなく、そのプラットフォーム上にいろんなスマートコントラクトとDAppを開発・実行でき、無限な可能性が潜んでいます。
スマートコントラクト
スマートコントラクト(スマート契約)とは、ブロックチェーン上で人の手を介さずに契約を自動的に実行する仕組みのことです。その契約内容と実行条件があらかじめプログラミングされ、自動で実行され、その実行履歴はP2Pのネットワーク上でブロックチェーンに記帳されます。
仮想通貨の非中央集権性によって、サービスの管理者が存在せず、取引参加者同士の資金移動を自動処理できます。
分散型アプリケーション(DApp)
DAppはブロックチェーンを利用したサービスやゲームアプリの総称で、以下4つの特徴があります。ブロックチェーンのテクノロジーを使用し、アプリのコードがオープンソースで公開されていること
アプリの中央管理者は存在せず、ネットワーク上に分散管理されていること
アプリ内に価値の交換に使用するトークンを発行し、そのトークンの受け渡しの仕組みがアプリ内に実装され、自動的に実行されること
非中央集権性により、アプリのアップデートの際にネットワーク参加者が合意になるような仕組みがあること
DAppの基本概念は2009年に誕生したビットコインによりすでに確立されましたが、イーサリアムはビットコインが金融サービスを提供したこと以上に、金融以外のサービスにもDAppを利用でき、容易に多様なDAppを開発できる開発環境を提供しています。これまでに数多くのDAppがイーサリアムのプラットフォーム上で開発・運用されてきました。現在よく耳にするNFT、DeFiなどは分散型アプリケーションDAppの具体例です。
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