ナノミストテクノロジーズ株式会社に対する共同出資について

株式会社産業革新機構(以下「INCJ」)、ツネイシパートナーズ株式会社(以下「ツネイシパートナーズ」)、及びフューチャーベンチャーキャピタル株式会社(以下「FVC」)は、超音波ミスト化分離システムの開発、製造、販売を行うナノミストテクノロジーズ株式会社(以下「ナノミストテクノロジーズ」)に対して総額5億5千万円を上限とする共同出資を行うことを決定しました。

※共同出資の内訳については以下の通りです。
・INCJ:5億円(上限)
・TVC1号投資事業有限責任組合(無限責任組合員:ツネイシパートナーズ):2千万円(追加出資)
・投資事業有限責任組合えひめベンチャーファンド2013(無限責任組合員:FVC、有限責任組合員:株式会社愛媛銀行):3千万円

ナノミストテクノロジーズは清酒のアルコール濃縮技術から発展させた超音波によるミスト化分離技術の可能性に注目し、事業化を目指して2002年に設立されました。ナノミストテクノロジーズの基本技術である超音波ミスト化分離技術は、工場廃液などの多成分を含む混合液を超音波によりミスト化し成分ごとに分離・回収する技術です。本技術は、蒸留、逆浸透膜、遠心分離などの既存技術と比較して、加熱・加圧が不要、低エネルギー、省スペースなどの特徴があり、工場廃液処理や食品加工、海水淡水化など分離・回収技術を要する幅広い分野のニーズが見込まれています。

船舶業界ではグローバルな排ガス規制が進む中、新たな排ガス処理装置の開発が求められています。ナノミストテクノロジーズは超音波ミスト化分離技術に関する技術開発、知財取得を進めており、これまで製造業の工場廃液処理・リサイクルの分野を中心に幅広い分野において市場開拓、研究開発を行ってきましたが、2014年以降、今後グローバルに適用される船舶排ガス規制基準をクリアできる船舶排ガス処理装置への応用可能性に着目し、常石造船と共同で研究開発を開始いたしました。

今回の共同出資はナノミストテクノロジーズの超音波ミスト化分離技術による事業推進、船舶排ガス処理装置の開発、知財取得などの費用調達のために実施されます。船舶に関する研究開発では、IMO(国際海事機関)が2016年1月以降の新造船に対して施行予定のNOx第3次規制(第1次規制の80%のNOx削減)に対応するため、船舶エンジンの燃焼温度を下げることでNOx排出量を低減する排ガス再循環システム(EGR:Exhaust Gas Recirculation)にナノミストテクノロジーズの超音波ミスト化分離技術を適用することで、既存技術に比べて大幅なコスト削減と省スペース化による積載量確保を目指します。

INCJは、本投資を通じて日本発のユニークなプラットフォーム技術である超音波ミスト化分離技術の事業化を支援します。また、ツネイシパートナーズは、本投資を通じて常石グループの幅広い事業セグメントと連携し、本技術を研究開発から製造における過程で支援します。さらに、FVCは、本投資を通じて出資者である愛媛銀行と連携し、四国の地域ファンドによるハンズオン支援を推進します。

■ナノミストテクノロジーズ株式会社について
設立:2002年10月
本社所在地:徳島県鳴門市大麻町池谷字柳の本19
代表者:代表取締役 松浦一雄
事業内容:超音波ミスト化分離技術を中核技術として、酒類・食品濃縮・分離装置、香料抽出分離、アルコール分離、化学品精製関連機器製造、環境関連処理装置(廃水処理、脱臭)に関わる研究開発・設計・販売を手がける。
URL:http://www.nanomisttechnologies.com/

■株式会社産業革新機構(INCJ)について
INCJ は、2009 年 7 月にオープンイノベーションの推進を通じた次世代産業の育成を目指して、法律に基づき設立された会社です。総額約 2 兆円の投資能力を有しており、革新性を有する事業に対し出資等を行うことで産業革新を支援することをミッションとしています。 INCJ は、投資・技術・経営等で多様な経験をもつ民間人材によって運営されており、法令に基づき、当社内に設置している産業革新委員会にて、政府の定める支援基準に従って投資の可否の判断を行い、日本の産業革新に資する投資を実施いたします。

■ツネイシパートナーズ株式会社について
設立:2011年5月
本社所在地:広島県福山市沼隈町常石1083番地
代表者:代表取締役 芦田琢磨
事業内容:投資事業有限責任組合の運営および管理、投資先の選定、育成及び投資資金の
回収/組合財産の管理
補助金事業管理法人:補助金申請、資金管理、設備投資実行・研究委託など事業管理
大学との共同研究における特許管理: 特許申請、権利保全
URL:http://www.tsuneishi-partners.jp/

■投資事業有限責任組合えひめベンチャーファンド2013について
設立:2013年8月
運用期間:10年間
規模:5億円
出資者:無限責任組合員:フューチャーベンチャーキャピタル株式会社
有限責任組合員:株式会社愛媛銀行
事業内容:フューチャーベンチャーキャピタル株式会社(京都市)と株式会社愛媛銀行(松山市)の共同で設立した「えひめベンチャーファンド2004」(2004年9月設立)の後継ファンドとして、2013年8月に設立されました。愛媛県内を中心に将来大きく成長が期待できる企業に投資を行い、ハンズオン活動を通じて企業価値の向上を図りながら株式上場を目指すことで、地域経済の発展への寄与を目的としています。そして今後も投資先企業への切れ目のない投資育成活動を継続していきます。
URL:http://www.himegin.co.jp/info/venturefund.html

- 本発表のお問い合わせ先 -
株式会社 産業革新機構 企画調整室
東京都千代田区丸の内一丁目4番1号 丸の内永楽ビルディング21階
電 話:03-5218-7200(大代表)

ツネイシパートナーズ株式会社
(ツネイシホールディングス株式会社マーケティングコミュニケーション部)
広島県福山市沼隈町常石1083番地
電 話:084-987-4915

フューチャーベンチャーキャピタル株式会社
愛媛事務所
愛媛県松山市湊町4丁目5-6
電 話:089-915-3677

株式会社愛媛銀行
ふるさと振興部 感性価値創造推進室
愛媛県松山市勝山町2丁目1番地
電 話:089-933-1111(代表)

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