SRA準則(AA1000)に基づく人的資本情報開示の国際基準 「ISO 30414」をグローバル初となる※1取得(BSI認証)
NTTグループの日本情報通信株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長執行役員:桜井 伝治、以下 NI+C)は、人的資本に関する情報開示の国際的なガイドラインである「ISO 30414※2」の保証を取得しました。あわせて、NI+Cの人的資本に関する情報開示をまとめた「The Human Capital Report 2022」を公開いたしました。
今回取得した「ISO 30414」は、「Sustainability Reporting Assurance(持続可能性報告保証、以下 SRA)準則(AA1000)※3」の保証であり、グローバルで初めての取得となります。BSI(英国規格協会)から、保証を受けるにあたっては、エビデンスベースの確認、網羅性の担保、Gap分析などを実施し、保証のプロセスを通じて、開示内容の信頼性、透明性をより高めることができたと考えております。
NI+Cは、これまで「ハピネス経営」を掲げ、「社員の幸せ、お客様の幸せ、社会の幸せ」を目標に事業展開をしてきました。企業の付加価値の源泉は人的資本であるという考えのもと、「働きやすい環境」と、「働き甲斐」の両方を実現することを目指し、リモートワークやフレックスタイム制を導入し、誰もが働きやすい就労環境を整備するとともに、健康経営の推進、職場における良好な人間関係・チームワークの構築、一人ひとりのスキルアップ(リスキリングプログラム)による成長の実感、企業パーパスの再認識と「幸せ行動規範」の浸透を図ってきました。また、定期的な従業員サーベイを行い、健康面のチェックや、エンゲージメントチェックなどを行い、その結果をアクションにつなげ、スパイラルに改善を図ってまいりました。
NI+Cはサスティナブルな社会の実現のために、デジタル技術を活用し地域創生を支援するための取り組みを2020年から実施しており、現在12の自治体のDX推進をサポートしています。また、環境負荷の削減対策として、生産工程の最適化モデルを構築し、電力料金の抑制を図るとともに、食品需要予測モデルの構築によるフードロス削減ソリューションの提供などを行っております。
今後も、人的資本の強化、拡充を基本に、未来に向けた価値をつくり、さまざまな人々をテクノロジーでつなぐことでお客様とともにサスティナブルな社会の実現に引き続き貢献していきます。
※1 2023年5月現在(BSIグループジャパン株式会社 調べによる)
※2 ISO 30414
2018年12月に国際標準化機構(ISO)が発表した人的資本の情報開示のためのガイドライン。人的資本に関するデータ収集、測定、分析及び報告に関する指針を定めたもので、重要かつ組織の成長に不可欠な情報について、11のエリアおよび58の具体的かつ定量的な測定基準が示されています。
https://www.bsigroup.com/ja-JP/iso-30414/
※3-1 SRA準則
企業責任や持続可能な開発などの課題に取り組む英国の国際的なNGO、AccountAbilityが発行している国際基準のことです。すべてのサスティナビリティレポートに対応する準則であり、人的資本に限らず、不正防止等のガバナンスから環境に至るESGに関連するすべての取得データを対象とした保証が可能となります。
※3-2 AA1000
サスティナビリティレポートを中立的な立場で監査し、顧客およびステークホルダーに対する組織の取り組み及び公開された環境・社会・ガバナンス等の情報の正確性を証明する国際規格です。
参考情報:AccountAbilityのwebサイト
https://www.accountability.org/standards/aa1000-assurance-standard/
◆ISO 30414:2018に基づく人的資本開示活動の第三者保証書
https://www.niandc.co.jp/news/20230510_32405/
「The Human Capital Report 2022」レポート全文
◆BSIグループジャパン株式会社 代表取締役社長 漆原 将樹 氏のコメント
「社員を幸せに、お客様を幸せに、そして社会を幸せにする。」その桜井社長の言葉通り、社員のWellbeingや社会課題の解決に対し、幅広く積極的に取り組まれている日本情報通信様。それらの活動や人的資本情報をまとめられた「The Human Capital Report 2022」には、サスティナブルな社会に向けての使命感や人を軸としたマネジメントに対する魂が込められているように感じました。
今回、AA1000の基準に基づいたISO 30414人的資本データ開示に対し、その仕組みとデータの信頼性の検証をもとにグローバル初となる保証をさせていただきましたが、このチャレンジを支えたのもこれまで培われてきた日本情報通信様のチームワークがあったからこそと思います。
今後、DXやサスティナビリティへの取り組みは、より一層、社会変革に欠かせないものになります。
DXに強みをもつ日本情報通信様の今回のチャレンジは、まさに“人”を中心にした考えのもと、テクノロジーでサスティナブルな社会に貢献するという上で、非常に価値のあるものと考えます。この度の日本情報通信様の意欲的なチャレンジに検証機関として携われたことをまことに光栄に思います。
◆日本電信電話株式会社 執行役員 総務部門長 山本 恭子 氏のコメント
この度は、日本初のAA1000に基づいたISO 30414第三者保証を取得されたことを心よりお祝い申し上げます。
ISO 30414は、企業の人的資本における国際的な規格であり、従業員の能力やパフォーマンスの測定・改善に焦点を当てています。従業員のWell-beingの実現と企業価値の向上を目指す取り組みにおいて、この保証が大きな役割を果たすことになると考えています。今回の保証は、NI+Cの人事・人材管理分野における優れた取り組みが評価された結果です。今後、ISO 30414の導入や取得を目指すモデルケースとしてNTTグループ内外への展開に寄与いただくとともに、さらなる改善を重ね、質の高い情報開示を継続していただきたいと思います。そして、NTTグループの中でいつも先頭に立ってチャレンジを続ける会社の1つとして、引き続き従業員のエンゲージメント向上や顧客ロイヤリティの向上、企業価値の向上を目指す取り組みを継続していただくことを期待しています。
NTTグループにとって「人」は財産であり、あらゆる価値の源泉です。今後もNTTグループ一丸となって、サスティナブルな社会の実現に向け、ともに歩んでいきたいと思います。
■BSI(英国規格協会)とBSIグループジャパン株式会社について:< https://www.bsigroup.com/ja-JP/ >
BSI(British Standards Institution:英国規格協会)は、1901年の設立以来、世界初の国家規格協会として、また、ISOの設立メンバーとして活動する規格策定のプロフェッショナルです。現在、193カ国で84,000組織以上のお客様の活動に貢献しています。BSIグループジャパンは、1999年に設立されたBSIの日本法人です。マネジメントシステム、情報セキュリティサービス、医療機器の認証サービス、製品試験・製品認証サービスおよびトレーニングコースの提供をメインとし、規格開発のサポートを含め規格に関する幅広いサービスを提供しています。
■日本情報通信株式会社について:< https://www.niandc.co.jp/ >
日本情報通信株式会社(NI+C)は、1985年に日本電信電話株式会社と日本アイ・ビー・エム株式会社の合弁会社として設立。システム開発から基盤構築、クラウド化への対応、社内外データ統合とAIによる分析、EDIサービスやセキュリティ、ネットワークサービス、運用保守までをトータルに提供しています。「おもひをITでカタチに」をスローガンに、お客様の経営課題解決に貢献できる真のベストパートナーを目指してまいります。
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