がん患者さんのたんぱく質や免疫への意識向上

<がんの栄養管理に関する食事と栄養についての意識調査>

森永乳業グループ病態栄養部門の株式会社クリニコは、『一般社団法人キャンサー
ペアレンツ(以下、キャンサーペアレンツ)』と共同アンケート調査を実施しまし
た。キャンサーペアレンツの会員を対象にした共同アンケート調査「食事と栄養に
ついての意識調査」は、2017年にも実施しています。今回の調査は、がん患者さん
及び医療従事者の「食事と栄養について」の2017年との意識変化を確認する目的で
実施しました。主な調査結果をご報告します。

医療従事者からの栄養補助食品の紹介頻度が増加

がんの治療中に、通院(入院)先の病院に、栄養や食事について「相談する機会が
あった」の割合に大きな変化は見られず、「がんに対する栄養管理の重要性」が
まだまだ浸透していない現状が明らかになりました(図1)。
一方で、栄養補助食品の紹介を受けた割合は、前回よりも増えており、医療従事者
側からの「栄養補助食品」の紹介頻度は増えている事が分かりました(図2)。

「たんぱく質」「乳酸菌」を重視して摂取する人が増加

がんの治療中に重視して摂取していた栄養素や食材についての質問には、前回調査
では、20.3%の方が重視して摂取していた「たんぱく質」が、今回は34.6%に増加
しました(図3)。たんぱく質摂取の話題も最近は増加傾向であり、手軽にたんぱ
く質を摂取できる環境が整ってきていることも要因の一つかもしれません。また、
たんぱく質に次いで乳酸菌を意識して摂取している方が多くみられました。
エネルギーとたんぱく質は身体づくりの基礎となる栄養素です。エネルギーやたん
ぱく質を意識して摂取していると回答したがん患者さんは、「がん治療中に、栄養
や食事について相談する機会があり、それが役立った」と回答した方に多く、ビタ
ミンやミネラルだけではなく、身体づくりに必須となる栄養素をしっかり意識して
摂取することの重要性が伝えられている事が分かりました。

栄養の必要性は理解していても、知りたい情報にたどり着きにくい

栄養や食事についての主な情報源として利用されているものは、「インターネット
orSNS」と回答した方が65%と最も多く、前回の結果である27%と比べて大きく
増加しました(図4)。ただ、インターネットやSNS上には情報が溢れており、
「本当に知りたい情報にたどり着けない」という声も聞かれます。

新型コロナウイルス感染症の影響があった方は約14%

新型コロナウイルス感染症の影響によって、食事やサプリメント摂取についての
意識や行動が変わったと回答された方は約14%という結果でした(図5)。
なお、影響があった方のうち、具体的な内容を聞いたところ、「免疫力アップに
ついて、今まで以上に意識するようになった」という回答が多く、「免疫」を意
識して「乳酸菌」や「ビフィズス菌」を摂取するようになったという声もあがっ
ておりました。

 がん治療の進歩は目覚ましく、国立がん研究センターがん情報サービスの調査に
おいても部位別年齢階級別がん死亡数・年齢調整死亡率(男女計)は、年々低下
し、がんと共存する時代となってきております。栄養状態をしっかりと保つこと
は、がんの治療を無理なく続けられることに加えて、患者さんのQOLの向上にも
寄与することが期待できます。

今回の調査では、栄養相談を受けた方には正しい情報が伝わっている事が分かり
ましたが、栄養相談をする機会がなかったと回答された方も2017年の調査時点と
変わらず多く、まだまだがん治療中の栄養管理の重要性が広く認識されていない
現状が明らかになりました。患者さんのQOLの向上のためには、日々のお食事に
加えて不足しがちな栄養素を栄養補助食品等で上手に補う事も必要であると考え
られます。
 インターネットでの情報収集が容易になった事で、日常生活のなかで疑問に思
った時に、すぐ情報が得られるため、わざわざ病院での栄養相談を受けないとい
う方もおられるかもしれません。しかしながら、インターネット上には偏った考
えやエビデンスのない情報も多く、本当に必要な情報を正しく得る事が困難にな
っています。栄養補助食品を扱っているメーカーとして、医療従事者の方々とよ
り深くコミュニケーションを図り、患者さんまで必要な情報をお届けできる様に
してまいりたいと思います。

<調査概要>
【標  題】 がん患者さんの食事と栄養に関する意識調査
【調査主体】 株式会社クリニコ/一般社団法人キャンサーペアレンツ
【対 象 者】 キャンサーペアレンツ会員 30~60歳代 全国男女231名
【調査期間】 2021年1月16日~1月31日
【調査方法】 インターネット調査
<2017年時点:調査>
【対 象 者】 キャンサーペアレンツ会員20~60歳代 全国男女256名
【調査期間】 2017年8月24日~9月16日

<一般社団法人キャンサーペアレンツについて>
キャンサーペアレンツは、子育て世代、働く世代のがん患者の「声」を世の中へ発信し、がんになっても生きていきやすい社会の実現に向けて、活動を行っています。【HP:https://www.cancer-parents.org/

<株式会社クリニコについて>
森永乳業グループの株式会社クリニコは、1978年に設立以降、通常の食事だけでは体に必要な栄養を満たすことができない方のための食品を開発・販売しています。入院されている方、老人ホームや介護施設に入居されている方、ご自宅にお住まいになっている方、どなたもご使用いただけるよう、医療・介護施設向けの販売や、通信販売など幅広く展開しています。

<報道関係者からのお問い合わせ先>
株式会社クリニコ コーポレート・コミュニケーション部
TEL:03-3793-4101  MAIL:clinico-media@morinagamilk.co.jp
<お客さまからのお問い合わせ先> 
通話無料:0120-52-0050 *受付時間:平日9:30~16:00(土・日・祝日、年末年始、5/1を除く)
ホームページ:https://www.clinico.co.jp


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