⬛️消費増税後の経済学と経済政策を描く新作?
5万部越えの大ヒット!?オリラジ中田敦彦のYouTube大学で大ブレイク「マンガでわかるこんなに危ない!?消費増税」の続編がついにスタート!!
著者インタビュー「経済学や経済政策をもっとわかりやすく伝えたい!!」
皆さんは今年の6月末にひっそりと発売された「マンガでわかるこんなに危ない!?消費増税」という漫画をご存知だろうか?
今年の3月からツイッターで無料公開されていた本作は「消費増税反対botちゃん」という正体不明の謎アカウントで注目を集め(https://twitter.com/bot80586891)、
消費増税の問題点や疑問点を200P全8話で描き切ったことでネット上では話題になっていた。また藤井聡・京都大学大学院教授や三橋貴明氏、自民党の安藤裕衆議院議員や山本太郎前・参議院議員からも注目され、弊誌「発言者クライテリオン」の別冊「消費増税を凍結せよ」が漫画を描くきっかけだったと公言していることから弊誌も注目していた著者である。
本作品は安倍総理のいる総理官邸に5月21日、当時の西村官房副長官を通して渡されており、安倍総理も読んだのではないかとささやかれている漫画でもある。
オリエンタルラジオの中田敦彦氏が自身のYouTubeで8月初旬に紹介した動画の中で本作品は「都市伝説級の怖さ」、「これが真実かどうかまずは議論することが大事」と評され発売1ヶ月半後に突然ブレイク。アマゾン総合ランキング2位を獲得しその後も7刷まで増刷、実売5万部近く、経済分野というお堅い市場では異例の売れ行きを見せている漫画でもある。
内容は消費増税を止めるために闘いを挑む女子高生「高橋あさみ」を主人公に、大手新聞社社長、経済学者、経団連会長、増税派与党政治家、はてはIMFトップ、そして財務省幹部と言論バトルを繰り広げるギャグ漫画。著者は作品を描く前に60冊以上の消費増税関連本を読んで分析してから構成を始めており、今流行りのキュレーション(情報を選んで集めて整理すること。 あるいは収集した情報を特定のテーマに沿って編集し、そこに新たな意味や価値を付与する作業)要素を持つ漫画としても秀逸だ。すでに情報処理や漫画の専門学校でもキュレーションの参考教材として使う学校も出て来ているという。
その著者「消費増税反対botちゃん」が第2作目を公開した。
10月1日に10%に上がった消費税のその後に学んでおくべき経済学や経済政策の基礎を伝えてみたいということのようだ。公開は10月3日、すでにnoteでは5000人以上が閲覧している。
「私立Z学園の憂鬱2- 消費増税は世界の非常識!?JKGでもわかる経済学・経済政策のひ・み・つ」
(https://note.mu/zouzei0percent/n/n4f050e5a6967)
⬛️今必要なのは経済学・経済政策を理解した政治家や一般の人を増やすこと
本作品を紹介するため取材をしたところ、以下のような回答が来た。
Q・本作品を描く目的はなんですか?
A・前回の作品では消費増税がいかに問題の多い税制かを中心に描きました。しかし消費増税は行われてしまった。そのことに私自身強いショックを受けました。あれだけ藤井先生や多くの識者が反対の声をあげ、元・日銀副総裁の岩田規久男先生まで反対されていた。しかしその願いや提言は覆られなかった。なぜだろう、と考えました。
普通に考えたら財務省が強力に抑え込んだ、ということでカタがつくのかもしれません。思いとしてはそう考えるのが一番筋として理解しやすい。ただ、今一度私自身自分の漫画を何度も読み直してみて感じるところがありました。反省すべき点があると思ったのです。
自分のやり方や考え方はまだまだ大多数の国民の支持を得られなかった。政治家の皆さんはいくら権力があったとしても、世論の後押しがあって初めて政策を動かすパワーをえられるはず。しかし消費増税反対の世論を作ることまではできなかった。なぜか?
そこにはやはり、一般の国民が知っておくべき、「消費増税に問題があることに気付くための基礎知識」が必要なのではないかということでした。すでに30年間消費増税については手を替え品を替え「仕方ないもの」、「社会保障や医療費、教育無償化のためには必要な施策」だという刷り込みがある。それは藤井先生が漫画の解説で書いてくださった「政治的正当性(ポリティカルコレクトネス)」なのかもしれない。消費増税を批判する人は日本を愛する国民ではない、という思い込みが今日本全体を覆っているのかもしれない。
そうであるならば、その前提としての基礎知識自体を、もっと根本からアップデートしてもらう必要があるのではないかと考えたのです。
そこで考えたのが、経済学の基礎であるミクロ経済学やマクロ経済学、経済学者の系譜、日本やアメリカの経済政策の歴史、経済シミュレーションや貨幣の意味などをイチからわかりやすく伝えたらどうだろう、ということでした。
この漫画を読んでいただくことで経済学や経済政策が現実の世界を「より良いものに」、「より豊かな社会を創造するため」に存在しているということを理解する人が増えると良いと思います。税制についても「なぜその税制が存在しているんだろう」という根本的な疑問を投げかけられるような中身にしてゆきたいと考えています。正しい基礎知識を持つ人が政治家にも一般の方にも増えてくれば、消費増税を今の時期に行っていることが単なる省益や利権、「我慢するのは良きこと」という日本的古き良き価値観の悪用にすぎない政策であることが理解できると思うのです。
今回もまた、知識ゼロからの挑戦でしたので、大量の経済学本を購入し、読むところから始めています。正直わからないことだらけで頭の中がグルグルしていて毎日眼と肩が凝っていますね。
Q・知識は全くない状態だったんですか?
そうですね(笑)前回の漫画の時もそうでしたが全く経済学についての知識はありません。しかし心配はしていません。きちんと読んで正しく分析すれば、必ず多くの方が理解してもらえる考え方は生まれてくると信じていますので・・・
Q・この作品をどのような人に読んで欲しいですか?
A・多くの政治家さんや一般の方に読んでいただきたいです。前作は実は小学生の雑誌である「小学8年生」で記事になっています。主人公のあさみちゃんが消費増税賛成よしもと芸人と対決する記事です。前作は小学生でもわかるとのご感想を多数いただいているので、今回も目指すは「小学生でもわかる」経済学本ということでしょうかね。小学生がわかればさすがに政治家さんでもご理解いただけると思います。
Q・前作ではYouTubeマンガでアニメ風にも展開していましたが今回も行う予定はありますか?
A・前作は頑張ってYouTubeマンガとして画像を加工し声優の声を入れて無料公開しました。これ自体50万回以上の再生があり、「わかりやすい」との評判をいただきました。ただ、結構費用がかかるものでして、今回は半年がかりの長編マンガで前作の2倍以上のページ数になりますので、そこまでの費用は工面できなさそうです。ごめんなさいm(_ _)m
※前作YouTube漫画「第1話から第8話まで無料公開されています。
https://www.youtube.com/watch?v=DHb0ArWoQAE&t=604s
Q・最後に一言
A・今回は新人政治家や大物政治家、官僚との対決もある密室劇でありながら、経済学・経済政策の面白さを徹底的に追求した、やはりギャグ漫画になると思います。誰でも経済学を学ぶ時にここからスタートしてもらえるような網羅生もある程度担保しながら、国民や政治家が知っておくべき、「もう騙されない」ようにするための基礎知識がふんだんに入った作品にしてゆきたいと考えています。新作が出るごとにこちらにてご紹介していただけるということなので、ぜひ今後ともよろしくお願いいたします。
インタビュー以上
本作品はネット上でフルカラー作品として無料公開され、ビジネス社より出版されることも決まっているという。ネット無料公開から前作漫画が出版まで至り、大ヒット作品にまでなった背景を考えると、フリーミアムなビジネスモデルでの成功事例が日本の出版業界でも徐々に生まれて来ていることがよくわかる。本作品は10日に1話づつアップする予定だという。今後も注目してゆきたい。