ウィンボンド・エレクトロニクスと インフィニオン・テクノロジー社、HYPERRAM 3.0による IoTアプリケーションの帯域幅倍増に向けて協業

第3世代HYPERRAMにより、IoTデバイスの設計の簡素化と 2倍のデータ転送速度による性能向上を実現

台湾台中市発 -2022年4月14日 -半導体メモリソリューションの世界的リーディングサプライヤーである、ウィンボンド・エレクトロニクス株式会社と、半導体ソリューション、マイクロエレクトロニクス、そしてIoTの世界的リーダーであるインフィニオン・テクノロジー社は、HYPERRAM(TM)製品における協業範囲を拡大し、さらに高帯域化した新たなHYPERRAM(TM) 3.0を発表しました。

ウィンボンドとインフィニオンが協業

このHYPERRAM製品群は、従来の擬似SRAMよりもさらに小さなフォームファクタの製品で、外部RAMを必要とし、電力とスペースに制約があるIoTアプリケーションに適しています。HYPERRAM 3.0は、最大周波数200MHz、動作電圧1.8Vで、HYPERRAM 2.0やOCTAL xSPI RAMと同じでありながら、データ転送速度は800MBpsと、2倍に向上させています。この新世代のHYPERRAMは、拡張された22ピンによるHyperBus(TM)のIOインターフェイスで動作します。

インフィニオン・テクノロジー社のマーケティング&アプリケーション担当シニアディレクター、Ramesh Chettuvetty氏は次のように述べています。「インフィニオンは、メモリソリューションのリーディングプロバイダーとして、次世代のIoTアプリケーション向けに、より小さなフォームファクタで高性能を実現するソリューションファミリを提供しています。HYPERRAM(TM) 3.0は、HyperBus(TM)インターフェイスを8ビットから16ビットへ拡張し、最大800MBpsのスループットをサポートするHYPERRAM(TM)ファミリの第3世代です。256MビットのHYPERRAM(TM)3.0デバイスは現在サンプル提供中です。インフィニオン・テクノロジーは、ウィンボンドとのコラボレーションを通じ、この新しいメモリテクノロジーの採用を拡大できることを嬉しく思います」

また、ウィンボンドは次のように述べています。「HYPERRAM(TM)は、ピン数が少なく、低消費電力、容易な制御という3つの特徴があり、IoTエンドデバイスの性能を大幅に向上させることができます。Low Power DRAM、SDRAM、およびCRAM/PSRAMと比較して、PCBレイアウト設計を大幅に簡素化、かつモバイル機器のバッテリー寿命を延ばし、少ピンカウントであるためより小さなフォームファクタのプロセッサーで動作します」

新しいIoTデバイスは、単純化された機械間通信だけでなく、音声制御やtinyMLによる推論を実行するため、より高いメモリ性能が必要とされます。HYPERRAMファミリは、ウェアラブルや車載アプリケーションの計器クラスタ、インフォテインメントおよびテレマティクスシステム、産業用マシンビジョン、HMIディスプレイおよび通信モジュールなどの低消費電力IoTアプリケーションに最適です。HYPERRAM 3.0は、HYPERRAM 2.0と同じコマンド/アドレス信号と同様のデータバス形式で動作できる新世代であり、帯域幅が拡張され、ピンをほとんど変更せずに同じ待機電力で動作させることができます。HYPERRAM 3.0ファミリの最初の製品は、KGD、WLCSPパッケージの256Mビット品で、エンドプロダクトの種類に応じて、コンポーネントレベル、モジュールレベルまたはPCBレベルで実装することが可能です。

《HYPERRAMテクノロジー》
HYPERRAMは、スクラッチパッドやバッファリング用の拡張メモリを必要とする高性能な組み込みシステムに適した、高速・少ピン・低消費電力の擬似SRAMです。2015年にインフィニオン(当時のCypress)によって発表され、現在、大手のMCU、MPU、FPGAチップセットパートナーや主要なお客さまから、成熟した幅広いエコシステムの支持を受けています。HYPERRAMはピン数が少ないアーキテクチャを採用しているため、オフチップの外部RAMを必要とする電力と基板スペースの制約があるアプリケーションに特に適しています。最適化されたHyperBusメモリコントローラーは、複数のサードパーティIPベンダーから入手可能です。

インフィニオンについて

インフィニオン・テクノロジーズは、暮らしをより便利に、安全に、エコに革新する半導体分野の世界的リーダーです。明るい未来の扉を開く鍵になる半導体をつくることが、私たちの使命だと考えています。2021会計年度(9月決算)の売上高は約111億ユーロ、従業員は世界全体で約50,280人。世界の半導体メーカー上位10に入る半導体企業です。

インフィニオンは、ドイツではフランクフルト株式市場(銘柄コード:IFX)、米国では店頭取引市場のOTCQX(銘柄コード:IFNNY)に株式上場しています。

ウィンボンド・エレクトロニクスについて

ウィンボンド・エレクトロニクスは半導体メモリソリューションの世界的リーディングサプライヤーです。製品の設計、研究開発、製造、および販売サービスのエキスパートとして、お客様のニーズに基づいたメモリソリューションを提供しています。ウィンボンド・エレクトロニクスの製品ポートフォリオは、スペシャリティDRAM、モバイルDRAM、コードストレージフラッシュメモリ、およびTrustME(R)セキュアフラッシュメモリで、通信、家電、車載、産業用、そしてコンピュータ周辺機器市場におけるTier1メーカーで広く採用されています。台湾中部サイエンスパーク(CTSP)を拠点とし、米国、日本、イスラエル、中国、香港、ドイツに子会社を有しています。
稼働中の台湾・台中の12インチファブ、および2022年量産開始予定の高雄の12インチファブをベースに、高品質メモリ製品を提供するため、更なる自社技術開発を進めています。

ウィンボンドは、ウィンボンド・エレクトロニクス株式会社の登録商標です。ここに記載されているその他すべての商標および著作権は、それぞれの所有者の財産です。

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